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Reversal World  作者: せーりゅー
最弱の錬金術師
10/46

辺境の村~牢屋にて~

目を覚ますと、灰色が広がっていた

⋯なんか前にもやってた気がする


身体の調子が非常に悪い

熱が出たのか身体は痛いし頭痛も酷く喉も渇き、足の感覚も全く⋯?


あれ?これって前からだったっけ、それとも今?


ちょっと頭が回らないや⋯




長時間にわたり森を抜ける無茶を行った少女の身体は、傍目から見て酷いものだった

全身は擦り傷や虫刺されにより腫れ上がり、泥や血で黒く汚れ

腕は休まずに動き続けた結果、疲労骨折を起こし動かず

元々足に刺されていた針は誰かが抜いたのか無くなりはしていたが、その代わりに包帯が巻かれていて血が滲んでおり、痛々しさを感じさせていた

幸いだったのはフード深く被っていた事によって純白の髪が多少汚れていた程度で済んだ事か


長時間の這いずり移動による全身の擦り傷

虫刺されと汚れによる発熱及び頭痛の悪化

筋肉の酷使による腕の疲労骨折

足の針を抜いた事による出血

水分不足や空腹に睡眠不足が重なり衰弱状態の悪化


生きてるのが不思議な位に弱り、誰かが世話をしなければ何一つ出来ないのが、この少女の状態だ






少女は1週間かけて森を抜けた

厳密には森の浅い所まで行った所で冒険者に確保され、森の深部からやってきた少女を怪しんだ村人達によって一度村にある兵舎に併設されている牢屋に閉じ込められたのである


ちなみに牢屋には閉じ込めてはいるものの、衰弱して傷だらけだった少女が今にも死にかけていた事もあり、村に常駐していた兵士の指示で最低限の治療が行われ、拘束も負荷をかけないよう手を軽く縛る程度でベッドに寝かされていた






どうやら俺は眠ってたみたいだ

遠くの方で誰かが話す声が聞こえて、気が付くとグレーだった視界が殆ど暗くなって見えなくなっていた


⋯そういえばここどこ?

多分この下のはベッドで周りを見ても殺風景で鉄柵で閉じられてて⋯


⋯⋯あれ?ここ牢屋じゃね?

全く覚えが無いんですけど何かやらかしたか俺?


身体も激痛走るし何一つ動かないし、もしかしてこれ非常にマズイ状況なんじゃ⋯


「あ、起きたぼろ雑巾ちゃん」


あ⋯⋯⋯









「はいこれ水ねとりあえず聞くことは沢山あるけどまずは水を飲んで喉を潤してからであそうか雑巾ちゃん腕を怪我してたねはい飲んでよし良い子だねああそうだ雑巾ちゃんって呼んでるのは君を見付けた時の姿が何もかも汚れていてまるで使い古した雑巾みたいだからそう呼んでるんだあでも嫌だったら別の呼び方考えるから遠慮せずに言ってねそれとそ「うにゃ!」あだ!?」


なにこのわけわかんないひとひっきりなしにしゃべりながらせわしてきてこわい


「なにみゃーこ、邪魔しないで⋯ああそうだったご飯だね忘れてたよ、じゃあちょっと取りに行ってくるからみゃーこと待っててね」


このねこもなんでうごきだけでひょうげんできてんのことばもかんぺきにりかいしてるしいみふめーなんですけど


いまもみずさしからこっぷにみずをうつしてきようにりょうてでもってのませてくるし、しっぽでぬのをもってかおとかふいてくるしなにこのかいごねこ




「おまたせーはいこれ野菜スープ、冷めない内に食べてねー」


俺が妙に芸達者な猫に思考を停止させられ世話をさせられている間に、性別不明野郎が飯を持って戻ってきた


⋯喉はまだやられてて声は出ない


「あー喋らないなーって思ってたら喉が完全にやられてたのか、じゃあちょっと聞き方を考えないと駄目かな」


あ、スープ旨い⋯


「筆談も腕が駄目だから頭を振って答えてもらうしかないよね⋯まあ良いか雑巾ちゃん悪意無さそうだし簡単なのを聞いて判断すれば」


え、何この飴⋯ああハチミツか⋯


「じゃあ質問ね、えーっと森の奥から来てたけど仲間は居た?」


ハチミツ飴ウマー⋯ああいや居なかったっす


「否定⋯じゃあ1人だね」


「ならどうやって森を抜けたか⋯はなんとなく分かるからやめて、何で力も無いのに森に居たの?迷子?」


迷子⋯ではないかな、多分


「どちらでもなさそうだね、じゃあ最後に⋯君はトッププレイヤーだった?」


ああはいそうです⋯⋯⋯んん?



とある理由から主人公ちゃんは知能指数が非常に低下しております

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