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第11話 背徳の戦場….洗浄?

武器DBとよんだ。


武器データベースって意味だ。


武器の呼び出しシステムが脳内にできることに気がついた俺はのめり込んだ。


生前の俺のパソコンにある武器を全部呼び出してやろう!という野心が出てきたからだ。武器のデータを書き記すため、俺は引きこもりになってしまった。ご飯とトイレ以外の時間は部屋にこもって描き続けている。


グラムはしばらくの間帰って来ないと言って、出かけた後はずっと家に立ち寄ることはなかった。


俺は特に外に行くわけでもなく、武器描きに没頭し続けてた。ある日の朝のことだった。6日か7日はそうしていたと思う。なんか最近体拭いてもらったっけかな?


ひきこさんだ。


と、思っていたら、朝食の後でイオナに言われた。


「ラウルそんなに絵が好きなのかな?」


「うん。」


「それはわかるんだけどちょっと臭いわよあなた。」


えっ!マジか?全く気にしてなかった。臭いのか俺…引きこもるとこんなふうになっちゃうんだな…前世じゃ毎日浴びてたのにな。


「すみません」


俺が謝ると、マリアが話しかけてきた。


「それではラウル様、湯浴みすることにいたしましょう。」


あ!そうだ!この家風呂あったんだ。久々にさっぱりしたいぜ。はいるはいるー!


「わかりました。」


俺が言うとマリアが準備をしに行った。


「ラウルも、もうすぐ4才になるのだし身だしなみに気をつけなければだめよ。不潔だと女の子に嫌われますよ。」


「はい…」


別に前世ではミリオタの童貞だったから、風呂なんてどうでもいいんだが…。


《いや違うぞイオナ!…童貞はわざとさ!サバゲばかりやっていて女の子に縁がなかっただけだ。ブサメンだったんじゃない!サバゲという戦場に命をかける男だったのさ。》


言っててなんか…めんどくなってきた。


「とにかくお風呂入ってきちゃいなさい!」


とにかくママにお小言を言われた!


…基本グラムは何も言わないが、叱るのはいつもイオナだ。


しばらくすると、マリアが迎えにきた。


「それではラウル様お風呂の準備ができましたよ。」


「ありがとうございます。」


俺は風呂場に向かった。風呂場の手前には服を脱ぐところがあり俺は服を脱ぎ始めた。マリアがいつも体を拭いてくれる時のように脱ぐのを手伝ってくれる。いつもはタライに水をはって、イオナかマリアが体を拭いてくれるだけだったので、はじめてのお風呂にドキドキした。


やったー異世界初風呂だ。


裸になり1人で入ろうとしたら、マリアに声をかけられた。


「ラウル様中でお待ち下さい。」


ん?早く洗いたいんだけど、とりあえず石鹸はどこだ?と中を物色していると、うしろのドアが開いた。


「マリア、石鹸はどこで…す…か…」


マリアは薄い布を1枚胸から垂らして入ってきた。裸だった…


「はい、もちろん全て準備してまいりましたよ!」


そして俺を椅子に座らせた。


まてまてまて!


え!一緒に入るの?俺は思わず後ろを向いた。17才の裸の美少女が後ろにいる。俺は何をすべきなんだ?落ち着け…いやいや、童貞の俺にそんな耐性はないぞ!


そうか、俺3才だもんな。1人では風呂は入らんか…当然予想されたはずだ何をびびっているのだ。俺はサバゲーでは一目置かれていたんだ、余裕だよ余裕。


童貞だったとはいえ、17のガキんちょになど何も思わん!


はずだ!


なんて考えていたら、頭の上からザブーンとお湯をかけられた。マリアは石鹸を手にとって泡立て、俺の頭の上に載せてワシワシした。


あーっ!超気持ちいい!かゆいところをゴシゴシと、やっぱり風呂はええなあ。


「かゆいところはありますか?」


なんか美容室の店員さんのようなことを聞かれ、もう少しで体の前のほうを…と言うところだった…


「もう少してっぺんの方を、耳の上あたりも…」


というとマリアはちょうどかゆいところを洗ってくれた。すっかり頭をスッキリさせてもらい、ザブーンとお湯をかけられた。


「ふうー」とおっさんのような、ため息をついてしまった。実際中身は31才だ十分おっさんだ。


マリアは石鹸を布に擦り付けて泡立てている。背中に布が当てられ優しく洗ってくれる。


ああ…、31才の心の汚れが、おとされていくようだ。ただ先程から気になるのが、背中にたまに何かがサワサワ触れてくるものがある。少しくすぐったいがこれは!なんだ!


何があたっているんだ!いや落ち着け。俺は風呂で体を洗ってるだけだ。


どうやらマリアのデカブツの先っちょが、サワサワしてくるようだった。


「あーさっぱりしていいな風呂は!この爽快感をわすれてたな!」


などと無理に言っていると…いきなりマリアが前に回ってきた。


言葉を失った。ものすごく機嫌が良さそうな顔で、ウキウキしながら体を洗ってくれているのだが、先ほど前にかけていた布は、俺の体を洗ってくれているため隠すものがない。


で、デカイ。本当に17才なのだろうか?高い丘陵のてっぺんには薄桜色の夢のボタンがふたつあった。うわわわわ。見ちゃいけないと思い、つい俺の目線は下に下がってしまった。もっとみてはいけない物がそこにあった。


みみ、み、見えてますよよよ…


いえ!おまわりさん。僕にそう言う趣味は無いんです。これは犯罪じゃないんです。俺は31才じゃないんです。3才なんです。


そしてとうとう、その時は来てしまった。


ピコン!


俺が極めて冷静を保って、反応しないようにしていた秘密兵器が可愛らしくツノをだしていらっしゃるのです。


痛たたたたた!秘密兵器が痛い!立っちゃいけない!


と、とにかく冷静を保て!


マリアはまだ気がついていないのか、脇の下を洗ってくれているがくすぐったい!そして足元の方に降りて行ったとき、目線が一瞬ピクッと止まったように感じた。しかしそのまま足元まで洗ってくれた。そしてお湯をかけてくれる。特に何事もなかったようだ。


そして俺を抱っこした。ああ…見られてる…


「失礼します。」


トプンと湯舟に浸からせてくれた。そのあと桶で肩にお湯をかけてくれた。お湯はぬるくていつまでも浸かってられそうだった…が


目の前にマリアがいるため目を横にそらした。マリアは布で前身を隠してくれたようだが、胸の先からふとももまで薄い布が張り付いていて、ボッチも体のラインもハッキリ浮き出ている。チラチラ見てしまう。


恥ずかしい!まったくリラックスできない!くつろげない!


ところがその気持ちを見透かしたように、マリアは俺の頭を撫でて微笑むだけだった。気にしないでねと言わんばかりだ。


風呂を上がるとマリアは腰に布を巻いて、俺を乾いたぬので拭いてくれた。上半身は何も着ていないので見ないようにした。


マリアはただ微笑むだけだった。


俺は17才に背徳感を覚えながら風呂を上がった。童貞には刺激が強すぎるお風呂だった…。ヤバイな…俺はイオナにも反応してしまうのだろうか?実の母親に?それは避けたいな。


リビングに戻るとイオナは手紙をかいているようだった。


「ラウルさっぱりしたみたいね。あれ?鼻血がでてるわよ?」


「いえ大丈夫です!スッキリです!」


いや、逆にスッキリしないけど。


「ならよかったわ。」


「母さんは何をしているんですか?」


俺は頭を拭く布で鼻血を拭きながら、極めて冷静にイオナに質問をした。


「…ああ…これね。これはサナリアに書簡をしたためていたのよ。」


イオナは俺を見ながら変な間で答えた。


「お手紙?」


「そう、現状の通達と領の代官への指示などをまとめたものね。あとはこの封蝋で封印したら終わりよ。と」


「そうなんですね。」


「まもなく、使者が来ます。」


しばらくすると、外から馬の蹄の音が聞こえてきた。


「ほら、ラウルお客様よ。お風呂に入っていてよかったでしょ。」


ほんとだ、人が来るなら入っといて正解だった。


カンカン!と玄関がなった。俺はイオナについて玄関に行ってみる。玄関を開けると、いかつい騎士が立っていた。イオナを見て膝をついた。


「どうぞお入りください。」


「はっ!」


きびきびと騎士は挨拶をして入ってきた。応接室に通しイオナと俺が先に座った。


「どうぞ座ってください。」


騎士は頭をさげ座った。


「イオナ様もラウル様もご健勝のようで何よりです。」


「カリウスも息災でしたか?」


「はっ!変わりなく。」


「それは何よりです。」


「ラウル様もずいぶん大きくなられて、サナリアをたった時はようやく立ったころでしたから、見違えました。」


「はい。ありがとうございます。」


俺は礼をいった。


「なんとかしこい!礼儀も素晴らしいですな。」


「領の皆は、元気かしら?」


「皆かわりなく。」


「こちらもみな元気よ。」


「そうですか!レナードのやつはきちんと務めを果たしてますか?」


「ええあなたの弟はよくやってくれています。」


えー!この人あの爽やかイケメンのお兄さん?なんでこんなにいかついの?あ、でも顔のパーツは似てるかも。


「そうですか、それはよかった。それとグラム様のご活躍はサナリアまで届いておりますぞ。」


「ええ、あの人は頑張っているわ。そろそろお役が終わりサナリアに帰れそうなの。帰る準備のためにいろいろお願いするわ?書簡にしたためたのでお願いします。」


「急ぎサナリアに戻りジヌアス様にお渡しいたします。」


ジヌアスとはサナリア領の代官である。コンコンとドアがノックされ、マリアが紅茶をもってきた。


「おお!マリアも息災か?」


「カリウス様もお元気そうでなによりです。」


あ、やっぱ知り合いだよね。


イオナがカリウスに言う。


「本日はレナードのところでおやすみなさい。長い旅路でお疲れでしょう。レナードはグラムに付いていったので、今はいませんが他のものがいるでしょう。」


「はっ!ありがとうございます。それではお言葉に甘え、そうさせていただきます。」


あー、風呂入っといてよかった。息子が汚らしかったらそりゃ引くよな。


それから少しの間、2人はサナリア領の話しや王都の現状などの情報交換をし、カリウスの家庭の話になった。


「アナーシアはお元気?」

イオナが聞く。


「はい。あいつはいま2人目を孕っています。」


アナーシアとはどうやらカリウスの奥さんらしい。


「ええ聞いています。マリアあれを持ってきて。」


「かしこまりました。」


持ってきたのは、丁寧に包まれた箱だった。


「カリウスは明日早馬で戻るのでしょうから、これを持って行ってください。アナーシアに食べさせてあげて、食欲がなくなった時にでも。」


「ありがとうございます。これは大層なものを、お気遣いいたみいります。」


「王都のお菓子なのだけれど口にあうといいわね。」


「イオナ様からの物であればあいつも喜びます。」


「あと、これは書簡になります。ジヌアスによろしくお伝えください。それではよろしくお願いします。」

  

「かしこまりました。私は明日の早朝に発ちます。」


そして、話し終えたカリウスは一礼をして出て行った。


目の前で、お茶のお片づけをらしているマリアは、きちんとメイド服に着替えていた。さっきのお風呂の光景が目について離れない。


いかんいかん。変な目でマリアを見ているのをイオナに見られていた。なにか気づいたのだろうか?目には特に何かを怪しむ素振りはない。ただ俺を見つめているだけだった。


多分大丈夫だ。


風呂も入ったし、お客さんも帰ったし、早速データベース作りに精をだすぞ。


と、思っていたら。


イオナが言う。


「それじゃあラウル。文字のお勉強しましょうね。お手紙も書けるようになりますよ。」


「はい。」


うむ。こちらの国の文字が読めねば、武器や魔法の文献も読めんしな、それはそれで大事だな。


データベース作りは時間が空いたら常にやる事にして、とにかくまめに記録し続け、こちらの世界の勉強もしなくちゃならない。


今は、この国の文字を覚える事も大事だと思う。 


知力アップが魔力アップなのはほぼ間違いないのだから、脳の柔らかい今のうちにたくさんのことを吸収せねばと思うのだった。

 

グラムに聞いた武器以外には、この世界にないものなのか?俺の魔法はどんな原理のなんなのか?おそらく俺と同じ魔法が使えるやつがいるとすれば、異世界から来たやつだろうな。他にもいるのだろうか?  


とにかく知識が必要だ。


まずはイオナ母さん、いや先生に教えていただくとしよう。


俺はイオナ先生についていくのであった。

次話:第12話 王都散策と家庭教師のおじいちゃん

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 〇〇が〇起きる現象は幼少期からあるらしいので別になんでも無んでしょう
[一言] 「別に前世ではミリオタの童貞だったから、風呂なんてどうでもいいんだが…」 どういう理屈か、全く分からないな
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