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悪天軌  作者: milkマン
1/4

セカンドコンタクト 前編

手探り中で書いとる故、至らぬ点ましましですが、精一杯の成長を加味し終わりへ向かいたいと

思ってます。よろしくお願いします。


 この物語には終幕がある。

それは魅入(みい)られた天使と悪魔と人間に鎖を繋がれた一人の青年の話。

そして、彼の魂が解放されるまでの話である。



 「私を、この街から連れ出してっ! 」


それは、長く(なめ)らかなオレンジ色の髪色をした少女の言葉だった。

左手には棒のように長いパンとオリーブオイル、自身の髪と同じ色の果実がたくさん入った紙袋を脇に抱えて、片方の手には翡翠色(ヒスイいろ)の髪をした男の腕をグッと掴んでいた。

それはつい数秒前に二人はぶつかり少女が抱えていたオレンジを落とした時だった。

彼はぶつかった反動も動じることなく片手で地面に落ちるまでの果実をひょいひょいと空中で掴み切ったのだ。

とてもすごい反射神経だと彼女は思った。その上倒れかけた彼女の腰さえ抱え、

「ケガはないか」 と気遣いの言葉までかけた彼は紛れもない紳士なのだろう。

しかし、そんな待遇を受けても彼女の見据える目は厳しいものだった。

別れを告げてそそくさと帰ろうとする彼の腕を少女は掴んだのだ。


「あなた、ここの人間じゃないわね」


「…僕はこの街の住人だよ」


「ウソよ。あなたみたいな目立つ格好の人なんか見たことない」


その言葉通り、髪色以前に彼の格好は不思議だった。黒く赤いラインの入った軍服のような服を着ており、冬でもないのに片方の手にだけ分厚い手袋をつけていた。


「恥ずかしい話長いこと引きこもっててね。先日親父に家を追い出されて彷徨ってた所さ」


「それにしてはレディへの対応にこなれてるわね」


「引きこもってる間色んな本を読んできたからね」


ニコリと笑う青年の顔はなんだかどこか胡散臭く感じた。

男にしては髪がやけに長い、肩にまで伸び切っている。手に職を付けていないダメ男と言われれば確かにそうゆうふうにも見える。が、この男の正体など彼女にとってはどうでも良かった。

悪魔でも、天使様でも。


「ロボットでもね」


彼女は手をを掴んだまま男の袖を捲りあげた。そこにはあるはずの人間の温かさも

血色も、肩から指の先まで見当たらなかった。

代わりにあるそれは銀色に反射する機械の腕だった。


「こんな田舎町じゃ決してない技術よ。あなたが天下の大発明氏の息子っていうなら信じるけど」


尚も睨みつける少女の視線の先の彼は動揺することもなく地面に転がる無数の

オレンジに視線を向けていた。

(「あ~あ、せっかく拾ったのに」)何て事でも考えているのか。

少女はそんな男の態度が気に食わなかった。


「あのね、あなたは――」 ぐぅ~~ーーー


「ふふ」


「あ……うっ……」


ここは古きを愛す【レッドフォールタウン】イメージカラーは勿論赤で。

街の原動力は主にスチーム。名産品はホットジュース、いつまでもレトロな雰囲気を保ち、犯罪率もごく僅か。一度入れば帰りたくなくなる魅力がここにあります。

ようこそ【レッドフォールタウン】へ!


 そんな街の路地でどちらかの空腹の音が響いた。


「お話なら、せっかくですしお食事でも?」


沈黙の時間に先に耐えられなくなったのは男のほうだった。


 時刻はお昼を過ぎたころ場所はどこか―


「隊長、レッドーフィールド支部の監視隊から報告が。例の半身の悪魔についてです」


「ぬぅう!? なんだと!レッドフィールドに悪魔が出ただとォ!?」


白い軍服に身を包んだ男は正面に滞在するもう一人の男に敬礼を送っていた。

隊長と呼ばれた男は目先の男より数倍デカくふとましい筋肉で身を覆い

顎は大きくシャクレ上がっていた。その巨体や顎などよりも目立つのは彼の背中に

生えている茶色い大鷲(おおわし)の翼だった。

この場にいる兵士には全て背中に翼が生えていたがその男の羽は一際巨大(ひときわきょだい)なものだった。


「ま、まつのだ一等兵(いっとうへい)! 確かに急を要する話ではあるが、悪魔が出たなどと!

声を上げて狼狽(うろた)えては兵も怯えてしまう!ここは声を潜め人のいぬ所で(うかが)いたい!」


「(いや、あんたが今大声で言ったんだろ)」


一等兵含め、その場にいた兵士は心の中で思った。




 「一等兵、ヌシは悪魔を見たことはあるか?」

場所を移し人気のない廊下を歩きながらドスの利いた声で巨身の男は尋ねた。


その問いは比喩表現では無いことを一等兵と呼ばれた男は知っていた。

真に人を破滅へと落とし込むこの世のものではない地獄の使い、悪魔だと。


「いいえ、私は話に聞く限りで……」


言葉通りに受け取りはしたが、彼は言い(よど)んだ。

にわかには信じがたい事だった。物語の中でしかありえない空想上の物だと

教わってきたからだ。


「悪魔は実在する。勿論天使様もだ、我々有翼人(ゆうよくじん)は善の行いをし続けた物にだけ

天使様の加護(かご)が与えられる」


「私たちが翼を持って生まれたのは天へ帰るために、ですね」


「天使と悪魔は対となる。その何方にもなれるのが人間だ」


二人は大きく開かれたドーム状の部屋に入り、大きく映し出されたモニターを見た。

広々と空と大地が映し出されたそれには汚れかと疑うほどに不自然な位置に、

黒い点が映っており、モニターはそれに向かって何度もズームを繰り返した。


「俺はこの目で見たことがある、奴らの姿を。街を焼き尽くす灼熱の中

悲鳴という奴らの賛辞(さんじ)を胸に受け、煌々と飛び回り人を殺めていた」


ズームを繰り返した果てに映し出されたのは、片腕を銀色に光らせる人型の何かだった。


「奴らをおとぎ話の中から出してはいけない。それは奴らが絶対の悪の化身だからだ」


男の目はモニターを焼き切りそうなほど睨みつけていた。




 ――某【小さなレストラン アルティエ】


 「悪魔って…本当に言ってんの?」


「そうさ、悪魔嘘つかないよ? ああ、おねぇさんミートスパゲッティ追加で!」


かぼちゃスープを綺麗に平らげた男は追加のオーダーをしながら話を続けた。


「もう一度言う、僕は悪魔と天使と機械に呪われた人間だ」


話がまとまらなすぎて頭に入ってこない、そもそもこの男はなぜ私より飯を食べてるのか、ここの会計は誰が持つのか、余計な事ばかりに気が散ってしまう。


「ああもう、まどろっこしい! 私はあんたの正体何てどうでもいいの!

とにかくこの街から私を出して!!」


「なんでそんなに出たいのさ、いい街じゃない」

食事を続けながら男は聞いた。


「わかってる、私もこの街が嫌いなわけじゃない……ここの人たちは夢を失ってるの」


「夢……」


「おまたせいたしました~こちらシーフードドリアで~す」


料理を置いたウェイトレスが下がっていくのを見計らって少女は話を続けた。


「そう、夢。知ってるでしょ誰もこの街からは出られない、外の包囲網がある限り」


それは街の外を側にある平原に随所ある軍の関所。そして緊急時に発動する巨大な

ドーム状の壁のこと。その二つを乗り越えない限りこの街から出ることは叶わない。


「私、もっと広い世界を見てみたいの…でもそれは《聖戦の宝魂(エンブリオソウル)》が

見つかるまで無理。そんなの在りっこないのにね」


「《聖戦の宝魂》ってアレでしょ、この世の争いごとを終わらせるっていう

清らかな者だけがもつ命の玉、つまり魂」


男はいつの間にかドリアを半分ほど平らげていた。


「そーよ、それそれ。そんなバカげたものの為に更に戦争するなんて本当バッカみたい」

テーブルに手を押し当てて少女はググっと腕を伸ばした。


「でも結局の所、軍は何か隠してる。私たちはそれも知らされずに閉じ込められてる」


「んなるほどね、だから戦争中の物資以外出入りの出来ない今は、籠に入った小鳥ちゃんってわけだ」


「鳥ならまだいいわよ、あの壁を越えていけるしね……」

そこまで言い終えてハッとした彼女は尋ねた。


「そいえばあんたはホントどこから入ってきたの? 出る事もだけど入るのだって容易じゃないはずよ! 壁が上がるのも見えなかったし……穴でも掘ったの?」


「意地でも関所を通して貰ったっていう発想は出して貰えないわけね、まぁ通っちゃいないけど」


「! やっぱり、私の目に狂いはなかったわ! いったいどうやって……っ!」


スプーンを口に加え男は手袋を外した。

そこにはギラギラとしたとても精密な機械の義手があった。


「……こうして改めて見ると外の技術どころじゃないわ、軍の最高技術レベルの義手よ。

あなた本当に何者なの?」


「どう巡っても最後にはそこに行きつくのさ、僕が何者か……。君をここから出して

あげるのは構わない、僕もこの街にもう用事はないし、ついでにさ」


手袋をはめ直しながら男は真剣な顔つきで言った。


「でもね、さっきも言った通り僕は悪魔なんだ。僕と約束事をするって言う事は、

悪魔と契約するって事なんだ」


あまりにも真剣な眼差しに、少女はもしかしたら本当の事なのかもと思い始めた。

それでも彼女の心の底は変わらなかった。


「さっきも言った。私はあなたが何者でも構わない。私がこの街から出る事に

協力して!」


彼の言葉を鵜呑みにはしないが、念を置いて言葉を置き換えた。

あくまで手動は私にあると。


「アルバート・バックヤード」

男は名乗りながら手を指し出だした。


「手を握ったら契約成立だよ」


その笑みは優しく、とても信用に足るものではなかった。


「ジュエリー・アン。少しの間よろしく」

彼女もまた名乗り手を取った。


今ここに奇妙な結束が生まれた。


「じゃあさっそくだけど、オレの願いを一つ聞いてもらおうか」


アンと名乗った少女はその一変した男の態度に冷や汗をかいた。

口調、雰囲気、そのどれもがさっきまでとは別人だった。

契約の内容を聞くのを怠ったのは本当に危険なミスだ。もしこの男が本当に悪魔なら

自分はどうなるのだろう。嫌な想像が膨らんで目の前が薄黒くなったころアルバート

と名乗った男は契約の内容を口に開いた。


「ここのご飯奢(はんおご)ってくんない?」


「ズコーッ!!!」


もうしわけなさそうに頭に手をやるアルバートと体ごと大きくズッコケたアンとの

本当に奇妙な脱出劇が始まった。






 アルバート等滞在地レッドフォールから五十スコルほど離れた場所で――

人の声と雑音が混じり溶け、ざわざわと耳にこそばゆい。

一機の飛行船の真下にある小さな町に翼の生えた人間が降りたった。


「有翼人なんて初めて見た」


「誰も逆らったりするなよ。あいつ等は生まれ持って神様に仕える人たちだ」


「飛翔の加護を受けて自由に飛べるらしい、力も人の何倍もあるとか」


「なんでそんな奴らがこの町に」


「なんでもこの近くに悪魔が出たとかで」


「悪魔だって?」


ざわざわと人だかりは増していく。


その中央に立つのは六人の翼を持った有翼人。


「さすがに鬱陶しい連中だな、追い払うか?」


「やめろブルーズ。無暗に反感を買うな」


「ケッ、アイツら有翼が珍しいんだろうぜ!」


内の三人は談笑していた。

一人は大きな体にゴリラのような顔をしており黒い翼が生えていた。

一人はそれに負けず高身長で頭は完全に鳥の顔を持っていた。

その二人を冷静に沈めるのは、二人に比べ身長ははるかに低く、黒い髪の

翼が生えている以外はどこにでもいるような普通の少年だった。


その異様な顔並びにざわめきは増す。


「おい、あの真ん中にやつ。目つきは鋭いがまだ子供じゃないか」


「あれでも翼があるだけで一級の軍人になれるんだろ。生まれついての勝ち組っていうか」


「馬鹿か! んな話聞こえたら!」



「アイツらたぶんオマエの事話してるぜ?」


「身長のことだろうな。ナメられている。やはり少し黙らせておくべきだ」


「やめろと言っているだろう! ブルーズ、ハンス、! 観光に来てるわけじゃないんだぞ」

黒髪の少年は任務中だと側二人に気を入れた。


「ワカッタ、すまない」


「ヘイヘイ、相変わらずお堅いこって」


ハンスと呼ばれた鳥頭の男は腕を組んだまま反省した様子はなかった。

そして、その態度を見ずともその男が反省何てしない事は黒髪の少年にはわかりきっていた事だった。

そんな時一人の男性が人込みを分けて歩んできた。

初老の男性といった見た目で、周囲の反応からその男がこの町の長だと言うことが見て取れた。


「お待たせして申し訳ない。突然の訪問にて対応に追われてしまい……」


「いや、構わない。こちらこそ情報の提供痛み入る」


話役として前に出たのはメンバーの中で一番背の低い少年だった。周りでざわつく反応に流される事なく町長を名乗る男は話を続けた。


「私どもも聖戦への協力は惜しみません。具体的にはこれからどのように」


「この付近で目撃された悪魔の情報の提供。それとレッドフォール付近への停戦の連絡と壁の解除をお願いしたい」


「協力は惜しみません、ですが、後者の方は司法員以上の許可が必要です」


「そうだろうな」


黒髪の少年は懐から何やら紙を一枚取り出して見せた。

それをみた町長はみるみる顔が青くなり、町の人間に指示を出し始めた。


「ヤレヤレ、アイツら事の重大さってヤツに今頃気づいたみたいだぜ?」


「下界で何も知らずに生きている民には些か酷な話だったな」


彼らの胸に光る青いバッジ。その裏に刻まれるオーシャンという文字。

それがとある悪魔の旅路に深く関わる事になるとはこの場の誰も知りえない。


 場所は再度レッドフォールタウン アンの部屋

アンは自室で身支度を整えていた。長旅になるだろう、お金は足りるだろうか、思えば急なめぐり合わせだった。ずっと願っていた事だったが、こうして荷物を纏めたことはない。ついに出られる。ついに……。今日すべてに決着をつける。

私は殆どの身荷物を置いていくことにした。少しでも身を軽くしたい。

街角で見つけたお気に入りのランプ。これは持っていけない。

父の写真。今は亡き父を思い出せる最後の感傷品、私は胸ポケットにそっとしまった。色とりどりの綺麗な服、置いていこう。

宝石が散らばった、イヤリングやネックレス、売れば資金にはなるかも知れないがやはり邪魔になりそうだ、置いていこう。

私の旅に必要なものは一つだけ……。

乙女の秘密の隠し場所にベッドの下というのはどうなのだろうか。

秘密の手帳くらいの大きさならば机の引き出しの奥にだったりしまい込める。しかし、私のそれは小脇に抱えるほどのトランクケースにしまわれていた。

これが男の子の部屋だったら綺麗な女の人の写った本だったりするのかな。

興味がないわけではないが、私の掴んでいる埃被ったケースの中身はそんな想いも人も遠ざけて行ってしまうだろう。


「ん、こんなもんかな」


改めて部屋を見回すと、入った時と殆ど何も変わらなかった。

思えばこの場所は私には必要のないものばかりだった。

それでも最後に、普通の女の子にいられたこの街に感謝を込めて

「さようなら」

アンは自室の扉を閉めその場を立ち去った。鍵もかけずに――



 「お待たせ」

アンは家の前で呆けていた男に声をかけた。


「……旅に立つっていうには荷物少なくない?」


翡翠の髪の男アルバートは私の足元から頭まで視線を泳がせた後、私のトランクケースに目線をとどめて言った。


「軽い方がいいでしょ、それよりあんたの方こそ手ぶらじゃない。どうするつもり? 拾った虫でも食べるの?」


もしや、彼の左腕の機械には便利なサバイバルグッズが搭載されているのかも。


「そんなキラキラされても虫は嫌いだし、左手もビームしか出ないよ」


「え? ビームでるの?」


それは今世紀一番見てみたいのだが。


「道中そうゆう目にあったら見せられるかもね」


彼は肩ぐらいある長ったらしい髪を揺らせ、クルリと振り向き歩き始めた。


「待ってよ! 作戦は?」


「強行の一択。関所なんて警備が二、三人いるだけさ。」


「だ、駄目よッ! 私はなるべく穏便に事を済ませたいの! それに関所を許可なく無理やり突破したら壁が出てきちゃう!」


私は状況を理解出来てないアルバートに声を荒げた。


「その壁ってやつ見たことないんだけど、どこにあるの」


「地面深くに埋まってるわ、通称《スカイウォール》。一面に空の絵が描かれた四十メートル強の巨大な壁よ」


「土に埋まってるのにスカイウォールか、何か面白いね」


「冗談じゃないわ! 完全に隔離よ! この街の住人が何をしたっていうわけ!?」


「君は知らないの?」


「知らないわ! 気づいた時にはもう閉じ込められてた」


「そんな壁なくなっちゃえばいいと思う?」


「そりゃあっ――!」


アンの中で何かが危険を知らせた。ドクンと高鳴った心臓に胸を当てれば、そこには父の写真があった。

なんだろう今の。あと少しで取り返しのつかない事になった気がする。

額に汗が噴き出していた、アン言葉に詰まらせ不自然な空気になったのを察し、無理やり会話を続けた。


「あ、あれだけ巨大な装置を作れるのは間違いなく政府が絡んでる。彼らは神様の声が聞こえるわ。きっとあの壁にも意味があるのね……」


アンのその言葉は自分にも言い聞かせるように発していた。


「君はミーベイ信仰なの?」


ミーベイとは翼を持ち空を作った神様の事。この世で今一番信者の数が多い神でもある。


「いいえ違うわ。でも意味もなく人を閉じ込めたりしないでしょ? その大きな意味に私は逆らえない」


「それは、縋って生きているからだよ」


男の横顔を見た、彼は遠くを見つめているようだった。


「神にも、天使にも、悪魔にも、祈るでもなく、願うでもなく、懺悔するでもなく。自分の魂に従って進むべきだと俺は思う」


アルバートは自分以外の誰かと話しているようだった。


「そうして歩いてればゴールってっていうのは後ろから勝手についてきてくれるんだよ」


閉門の入り口が見えた辺りでアンはボソりと呟いた。



「それって単にワガママな人間じゃない……」











ありがとうございます。


感謝の言葉


次回も面白いですよ?


次の話の宣伝

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