行き先、目的地、未定。
生きるってなんだろう?
そんなことに頭を悩まされる毎日。
人は生まれれば必ず死ぬ。
なんで死ぬために生きるのだろう?
人間は矛盾だらけの生き物。
死なないために殺し、排泄するために食べる。
誰もが生きている上でこの疑問に当たると思う。
生きている以上、すべての終焉は死である。
誕生した生命はいつの日か絶滅するようできている。
生と死、真実と嘘、正義と悪。
これらは別々に生まれるわけではなく、対の存在として片方が生まれれば必然的にもう片方も生まれる。
生きる。
それが有れば必ず死が生まれる。
真実。
それが有れば必ず嘘が生まれる。
正義。
それが有れば必ず悪が生まれる。
しかし生きている上での目標は“死”ではない。
死ぬために人は生きるか?
答えはNOだ。
結果的に待っているのは死だ。
それは生命の理だ。
でも、死は終わりじゃない。
本当に人が死ぬときは自分という存在が何の意味も持たず人々の記憶から消えるときだ。
死ぬことが目的ではない。
ましてや、生きることも目的ではない。
死ぬときに生きていて良かった、と思えることこそが本当に「生きる」ということだと思う。
目的なんてどうでもいい。
行き先なんてどうでもいい。
地図の通りに行くのが旅じゃない。
遠回りは決して無駄じゃない。
今すぐ目的地を決めなくてもいい。
ゆっくり行こう。
未来はまだ、決まっていない。
これからはあなた次第。
全てはまだ、未定なのだから。
最近は簡単に死ねなんていう奴がいる。
これを読んだ人は僕のことを偽善者だというかもしれない。
この小説にはなんの価値も力もないというかもしれない。
でも僕はこの小説で、名前も顔も知らない人をきっと救える、そう思っている。