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転生令嬢の異世界愛され生活〜ご褒美転生〜  作者: 翡翠
第十四章 勘弁してください
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「では予定通り、カレンには巣の周りにまず『女神の檻(外側から内側への魔法攻撃可、内側から外側への魔法攻撃不可)』を少し大きめに張ってもらい、巣の中から成虫が出て来なくなったら、巣を囲うように『女神の障壁(外側から内側への魔法攻撃不可、内側から外側への魔法攻撃可)』を張ってもらいます。後は僕達で成虫を倒した後、障壁を解除してもらって、巣を壊しながら蜂の子の回収です」

 ウィリアム様、とっても楽しそうデスネ。

「巣を壊す段階でまだ中に女王蜂や他の成虫がいる場合があるので、気を抜かないように」

 と付け加えられ、いよいよ依頼スタートです。

 まず『女神の檻』を発動します。

 ウィリアム様の言われた通り、少し大きめに設定致しました。

 巣の外側の異変を感じたのか、成虫がどんどん出て来ます。

 十分程で障壁内にキラービーがいっぱいになりました。

 よくこれだけの数があの巣の中に入りましたね……。

 キラービー達は怒って障壁に体当たりをしたり、針を突き刺そうとしたり。

「カレン、そろそろ巣の周りの障壁も頼みます」

「はい」

 女神の檻の中に女神の障壁を張りました。

 これで女神の檻の中の成虫には魔法攻撃が当たりますが、女神の障壁内の巣には攻撃が当たりません。

 後は皆さんにお任せ致します。

 リンちゃんが風魔法中級である『ウィンドビースト(鎌鼬)』を使い、切り刻んでいくのに対し、ウィリアム様は水魔法初級の『ウォーターランス』使って、頭を狙い撃ちされております。

 キラービー側からの攻撃はこちら側には一切通りませんので、お二人には攻撃のみに集中して頂き、その間私とキース様は周りに集中致します。

 討伐中に新たな敵と遭遇するなど、街中と違い魔物の住む森では何が起こるか分かりませんので。

 針と毒の採取もするため、火属性や雷属性は使用出来ません。

 更に注意して言えば、お腹部分に毒嚢があるため、お腹部分への攻撃は出来るだけ避けていきます。

 キース様は(ほむら)と闇の二属性持ちですので、今回はサポートに回って頂きました。

 三十分程で女神の檻の中の成虫は全て討伐され、これから針と毒嚢を集めます。

 女神の檻だけ解除して、解体を始めます。

 針は全部で五十三本、毒嚢は四十一個集めることが出来ました。

「さて、ではそろそろ今日のメイン(・・・・・・)の回収と参りますか」

 ……いつの間にメインが蜂の子回収となったのでしょう?

 ここからはウィリアム様とキース様が巣の解体と蜂の子回収を行い、私とリンちゃんでサポートに回ります。

 蜂の子は巣の真ん中程の高さで育てられているそうなので、上部は少し雑目にウィリアム様の大鎌とキース様の大剣で解体。

 そこからは少しづつ、蜂の子が傷つかぬように解体していきます。

 ここまでは順調にきております。

 今のところ、女王蜂など巣に残った成虫は出て来ておりません。

「微かに羽音がしますね。キース、頼みますよ」

 ウィリアム様が巣の中の音を拾われ、キース様に指示します。

「ああ」

 キース様が大剣に炎を纏わせます。

 それを確認したウィリアム様は、大鎌で残った巣の上部30㎝程を取り去ると、巣に残っていたであろう成虫が三匹飛び出して来ました。

 それを全てキース様が大剣で焼き切ります。

「女王蜂が出て来てねえな」

「おそらく蜂の子と一緒に居るのでしょう」

「じゃあ女王蜂の相手は俺がする」

「では僕はそのまま巣の解体をしましょう」

 そう言ってウィリアム様は、そのまま巣の解体を再開されました。

 キース様はいつ女王蜂が出てきても対応出来るように、剣に炎を纏わせたまま集中しております。

 巣の解体を始めること20分。

 遂に蜂の子のいる所まで解体したようです。

 女王蜂は蜂の子から離れようとせず、このままでは蜂の子の回収が出来ないため、キース様の闇魔法初級の『ばく』で動きを封じ、蜂の子から離します。

 そして大剣でトドメを刺し、蜂の子の回収を始めます。

 巣盤(すばん)と呼ばれる幼虫のベッドの集まりはこの巣には2段あり、一段に十匹程の幼虫が蠢いております……。

 ウィリアム様とキース様で一段づつ持って帰るそうで、昨日マリアから受け取りました風呂敷のような布を渡し、覆って頂くようお願い致しました。

 最後に巣の残りと、討伐した成虫をキース様の焔魔法で燃やし、ギルドで手続きを済ませましたら依頼の終了となります。

 その後は発行されました証明書を学園に提出するのみです。

 因みに、さすがに虫酒は寮内で作ることは出来ませんので、ギルドで商会のスタッフへお渡しする手筈になっていらっしゃるとか。

 蜂の子を持ったウィリアム様とキース様から少し? 離れて私とリンちゃんの順に森を抜けて行きます。

 風呂敷で包めば姿を見ずに済むと思っておりましたが。

 布越しに幼虫の頭が蠢くのが分かり、それがかえって想像力を掻き立てるといいますか……見えていないのに気持ち悪いのです。

 もう二度とキラービー関連の依頼を受けるのはやめようと誓った私とリンちゃんなのでした。

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