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転生令嬢の異世界愛され生活〜ご褒美転生〜  作者: 翡翠
第九章 魔武器精製と使い魔召喚 〜カレン16歳〜
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 契約を無事終えて、皆様の元へ戻ります。

 右肩にアル、左肩にエテルノさんを乗せて。

「随分時間が掛かってたみたいだけど、大丈夫?」

 リンちゃんが心配して、駆け寄って来てくれました。

「はい。心配をお掛けしてすみません。無事契約して頂きました」

 念話で会話していたため、皆様には戦闘になりそうだったことなどは気が付かれておりません。

 これ以上心配をお掛けしたくはないので、黙っておきましょう。

「それにしても、ドラゴンとか凄いの召喚したなぁ」

 キース様が頭に鳥さんを乗せて来ました。

 もう既に頭の上(そこ)が定位置になってしまわれているようです。

 頭、痛くないのでしょうか?

 それに鳥さんのバランス感覚、凄いです。

「ドラゴンのエテルノさんです」

 気を取り直して、まず皆様に紹介致しました。

 すると皆様も次々と使い魔の紹介を始められます。

「俺の頭の上に乗ってるのが、不死鳥のピー」

 キース様、ネーミングセンスがあまりよろしくないようで……。

 ピー様も納得されておられぬのか、激しくキース様の頭を突いております。

 痛くないのでしょうか?

「私のパートナーは土の四大精霊ノームのソイルです」

「私のパートナーは、風の四大精霊シルフのヴァンだよ」

 皆様も素晴らしいパートナーを得られたようです。

 使い魔の皆様の紹介を終えたところで。

「それじゃあ、ヴァイス先生の所に行きましょうか」

 ウィリアム様の後を皆様と着いて行きます。

 Sクラスは他のクラスに比べて少し人数が少ないですから、私を最後に召喚が終わりました。

 ヴァイス先生は、皆様の使い魔をファイルに記入されているようです。

「不死鳥にノームにシルフにドラゴンね。……今年は高ランクの使い魔が豊作だな」

 ヴァイス先生が乾いた笑いをされております。

 そして私の肩にいるアルとエテルノさんに視線を移されて。

「そっちの犬っころは使い魔にしないのか?」

「アルは家族で親友でずっと一緒なので、使い魔でも使い魔でなくても、あまり変わらないというか……」

『カレンの使い魔なら、なってやっても良いぞ』

 まさかのアルからの使い魔了承の念話が入りました。

「良いのですか?」

『今までカレンと使い魔契約しなかったのは、我と契約することでカレンの魔力が更に増えて、使い魔召喚に人間ではあり得ない者が召喚される可能性があったからな。召喚した後なら、魔力が増えても問題なかろう』

「……」

 まさかそんな理由があったとは。

 アルは縛られるのが嫌で、使い魔契約をしないのだと勝手に思っていました。

 私を心配して待っていてくれただなんて、嬉しくて泣きそうです。

「アル、大好きです!」

 アルをギュウッと抱きしめました。

『カレンは我の家族だからな。……よし、契約完了だぞ』

 禁忌召喚をするようなお馬鹿さんもおらず、無事に使い魔召喚第一日目は終わりを告げました。

 学園としては後四クラス、二日ありますが。

 使い魔を召喚している間はずっと魔力を消費し続けますので、皆様一度使い魔に帰って頂いたようです。

 私はと言うと。

 私の無駄に多すぎる魔力量は、使い魔を召喚し続けてもまだ余りがありますので、アルもエテルノさんもずっと一緒にいるつもりです。

 自分の魔力量が異常な程の量だと知った時、なんてことをしてくれるのかと閻魔大王様と赤鬼さんをちょっとだけ恨みましたけど(ほんのちょっとだけですよ?)、このための魔力量だったと思えば、感謝の言葉以外が出て来ません。

 閻魔大王様と赤鬼さん、ありがとうございました。


 今日の授業は魔武器生成と使い魔召喚だけですので、第一訓練室(ここ)で解散となりました。

 明日からは暫くの間、魔法学の授業時に使い魔を召喚したまま授業を受けることになります。

 これは使い魔との信頼関係を築くためのものです。

 以前は使い魔をパートナーとしてでなく、使役するモノ、使い捨ての駒といった、間違った認識をする者が多々見受けられたそうです。

 そのような扱いを無くすため、学園では使い魔(かれら)をパートナーとして大事にするよう徹底して教育することになったそうです。

 寮に戻り、早速マリアにお願いです。

「マリア、お願いがあるのですが……」

 私の『お願い』という言葉に、満面の笑みを浮かべてて。

「畏まりました」

「まだ何も言っておりませんが?」

「カレン様のお願いを聞かぬ理由などございません」

 もしかしなくても、今世の私は物凄く甘やかされておりますよね?

「マリア、無理なことは無理と断っても良いのよ? と言うより、無理な時はちゃんと断って下さいね」

「その選択肢はございません」

 ええと……。気を取り直しまして。

「今日の晩御飯のおかずを唐揚げにして欲しいのですけど、可能ですか? それと沢山食べそうな家族が増えまして……」

『カレン、今日は唐揚げにするのか?』

 ひとまず残像が見える程に尻尾が振られているアルは置いておいて。

「常にお肉のストックは御座いますので、大丈夫です」

『唐揚げか? 唐揚げなんだな? 唐揚げなのだ~~~』

 ソファーを跳ね回るアルは見なかったことにしておきます。

「ああ、良かった。そうですわ、マリアにも紹介しますね」

(先程まで)アルとソファーで(くつろ)いでいたエテルノさんを抱き上げます。

「今日から家族の一員となりました、ドラゴンのエテルノさんです。エテルノさん、彼女はマリアです。マリアの作る料理は絶品ですから、楽しみにしていて下さいね」

「カレン様の侍女のマリアです。よろしくお願い致します」

 エテルノさんは私の腕の中から出て背中の小さな羽を動かし、マリアの目の高さまで飛ぶと。

『儂はエテルノじゃ。よろしく頼む』

 と挨拶してから、ソファーに戻ってしまいました。


◇◇◇


『ほう、これが唐揚げ……うむ、確かに美味い。これならいくらでも食べられそうだのう』

 アルとエテルノさんが、山のように盛られた唐揚げを一心不乱に食べ続けております。

「マリア、ありがとうございました。エテルノさんと契約出来たのはアルのお陰でしたから、(唐揚げはその)お礼にと思いまして」

 そこにリンちゃんが唐揚げを片手に、身を乗り出すようにして。

「そうそう、それ聞きたかったの。随分時間掛かってたみたいだったし、何か条件出されてたとか?」

 リンちゃん、お行儀悪いですよ?

 マリアも心配そうにこちらを凝視しています。

 苦笑いしながら戦闘の部分は端折って説明致します。

「自分より弱い者の使い魔になるのがお嫌だったみたいで。ですがアルを気に入られたらしく、アルと一緒なら退屈しなそうだという理由で契約して頂けました」

「退屈しなそうって……」

 リンちゃんが呆れたような目でエテルノさんを見ています。

「何れにしましても、お二人とも無事に契約されたようで、安心致しました」

 食後にマリアがいつの間に用意したのか、無事に契約出来たお祝いだと言い、ケーキを出してくれました。

 リンちゃんと二人で大喜びです。

 この日から新しい家族も増え、更に賑やかになっていくのでした。

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