表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生令嬢の異世界愛され生活〜ご褒美転生〜  作者: 翡翠
第九章 魔武器精製と使い魔召喚 〜カレン16歳〜
55/114

1

 ……あれから二年が過ぎ、私達はもうすぐ高等部に上がります。

 中等部での三年間はあっという間でしたが、とても充実した楽しい時間の積み重ねでした。

「……とは言っても、Sクラスのメンバーは変わらないんだけどね〜」

 リンちゃん、少しは感傷に浸らせて下さい……。

 確かにSクラスは高等部になってもSクラスのままですし、寮の部屋もそのままですが、校舎が変わりますし、教えを請う先生方も変わります。

 やはり少し寂しい気がします。

「高等部と言えば、やっぱり魔武器と使い魔だよね~。楽しみ♪」

 リンちゃんは、寂しさより楽しみの方が勝っておりますね。

 私も楽しみではありますが、アルと仲良く出来る子が使い魔に来て欲しいです。

 アルは私の大切な家族であり、友達でもありますから。

 使い魔は私達人間にとって、大切なパートナーです。

 一度使い魔として契約が成されると、どちらかが死ぬまでその契約が切れることはありません。

 大切な家族が増える、そんな感じでしょうか?

 何はともあれ、高等部でも楽しい学園生活を送れたらいいですね。


◇◇◇


「……であるからして、これからの高等部の……」

 相変わらず校長先生のお話は長いです。

 そして相変わらず隣の席に座るリンちゃんは姿勢良く眠っております。

 そう、ただいま入学式の真っ最中です。

 入学式と言っても、中等部からのエスカレーターの方がほとんどですから。

 クラス替えのあるA~Fクラスと違い、Sクラスはずっとメンバーが一緒ですので、入学式と言うよりは始業式くらいの感覚です。

 季節は春で、今日はポカポカ陽気。

 リンちゃんでなくても眠くなってしまうのは仕方がないとばかりに、あちらこちらで舟を漕ぐ方達が見受けられます。

 (ようや)く、長い長い校長先生のお話も終わり、生徒会長からの挨拶に続き、新入生代表のウィリアム様が壇上に上がります。

 式は滞りなく進み入学式が終わると、皆ゾロゾロと教室へ向かいます。

 教室の黒板には『席は自由』と大きく書かれており、私達四人はいつものように窓際の後ろの席に座ります。

 暫くして、ヴァイス先生が入って来られました。

 どなたかが「先生、校舎間違えてませんか?」と言われると、渋い顔で。

「今年から高等部に異動になったんだよ。面倒くせぇ」

 最後の一言は余計な気がしますが、先生らしい言い回しと言いますか……。

 ですが、ヴァイス先生がこれからも担任の先生なのは嬉しいです。

「一番前のやつ、いつも通りに後ろにプリントまわしとけ~。明日は早速魔武器生成と使い魔召喚するから、俺ら教師は忙しいんだよ。お前ら今日もサッサと帰れ~」

 と適当に手を振りながら教室を出て行かれました。

 相変わらず授業以外は適当ですね。

 クラスの皆様はいつものことといった風に、誰ももう気にされてはおりません。

 皆様帰り支度をされ、どんどんと教室を後にされて行きます。

 私達も軽い鞄を持ち、教室を後にしました。

 フフンフンフン~~~♪

 鼻歌を歌いながら、このままスキップでもしそうな勢いのリンちゃんを、後ろから(にこや)かに見守る残り三名。

「ま、気持ちは分かるけどな。俺だって使い魔召喚は楽しみにしてたからな」

 と八重歯を見せて笑うキース様。

 この笑顔は初めて会った時と変わりませんが、あの頃と比べて幼さが抜けたように感じます。

 ウィリアム様やリンちゃんも。

 キース様とウィリアム様は身長が百七十センチを越されましたし、リンちゃんも百六十センチあるそうです。

 私は(ようや)く百五十センチを越したばかり。

 ……毎日牛乳を欠かさず飲むようにしているのですけど。

 アルに言わせれば『我本来の姿から見れば、カレンもリンもキースもウィリアムも、小さき人間。大して変わらん』だそうです。

 アルなりに慰めてくれたのでしょうか……。

 寮に着き、キース様達に挨拶をしてから部屋に帰ります。

 リンちゃんの鼻歌はまだ続いております。

 その本当に嬉しそうな様子に、私もつられて笑顔になり、笑顔は伝染するんだなぁ、と。

 部屋に戻ってもご機嫌で。

「リン様は随分ご機嫌のようですが、何かございましたか?」

 そうマリアがコソッと聞いてくる程に。

「ああ、それで」

 明日の魔武器生成と使い魔召喚の話をしますと、納得の表情でそう返事が返って来ました。

「明日戻られましたら、私にも使い魔を紹介して下さいね」

「もちろんです」

 紹介しないわけがありません。

 マリアも私にとって、大切な家族の一員ですもの。


 晩御飯をいただき入浴も済ませ、ただいま寝室のベッドの上でアルのモフモフを堪能中です。

『……と言うわけで、リンちゃんがご機嫌だったんです。私も楽しみではありますけどね』

『……使い魔召喚か』

『はい、明日戻りましたらアルにも紹介しますね』

 アルはそれきり何かを考えるように黙りこんでしまいました。

 ……寝てしまったのでしょうか?

 私は暫くアルを撫でながらモフモフを堪能し、満足して眠りにつきました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ