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転生令嬢の異世界愛され生活〜ご褒美転生〜  作者: 翡翠
第六章 ギルドに登録しました
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3

「美味しいですっ!」


 キースに連れられて着いた食堂は、出される食事のどれもがとても美味しく、驚いた。

 先ほどまでギルドのカフェで散々食べていたはずのアルが、足元で千切れんばかりに尻尾を振りながら、一心不乱に食べている。

 ここはキースとウィリアムがよく来る食堂だそうで、腰の曲がった少し……いや、だいぶ口の悪いお婆さんが一人で切盛りされているそう。

 お世辞にも綺麗とは言えない見た目のお店のせいか、客層はゴツイ男性がメインで若い女の子はいない。

 見た目はアレだが掃除はしっかり行き届いているし、何より美味しいの一言に尽きる。

 夢中で美味しい食事に舌鼓を打っていると、アルがキースの足をよじ登っていた。


「お前またかよ。さっきギルドでも散々食ってただろうが」


 呆れたようなキースの言葉に、カレンは心の中で謝罪した。

 食後のお茶を頂いていると「この後暇か?」と、キースに聞かれる。


「はい、特に予定はありません」

「じゃあさ、せっかくだから依頼、受けてみないか?」


 長期休暇中に、少しでもランクを上げておかないかとのことだった。

 リンとウィルはBランクだが、登録したばかりのカレン達はFランクである。

 長期休暇後に四人でパーティーを組んだ場合、Fランクのままだと、リン達の足を引っ張ることになってしまうのだ。

 例えばFランクの者と上位ランクの者が組むと、Fランクの者はEランクまでの依頼を受けることが可能になる。

 下位ランクの者にとっては一つ上のランクの依頼を受けることが出来るため、上位のランクの者と組むことはメリットがある。

 だが上位ランクの者にとっては組む者のランクが低ければ低いほど、受けられる依頼が低いものとなってしまうため、デメリットでしかないのだ。

 これは下位ランクの者が上位ランクの依頼に着いて行って、足手纏いになったり命を落とすことがないようにと決められたルールなんだとか。

 他に条件は色々あるが、同ランクの者が複数人集まれば、一つ上のランクの依頼を受けることが出来るものもあるそうだ。


 Fランクの依頼は、薬草の採取や庭の草むしりなどのお手伝い的なものが殆どで、討伐はない。

 Eランクの依頼はFランクよりも探すのが難しい薬草の採取や力仕事。

 討伐はDランクからで、討伐対象はスライムなど。

 Cランクの討伐対象は、ゴブリンなど。

 Bランクの討伐対象は、ウルフなど。

 Aランクの討伐対象は、ワイバーンなど。

 但し、これは個体によるもので、群れの数によっては一つ上のランクに上げられるものもある。

 長期休暇中の頑張り具合により、Dランクまでは上げられるだろうとキースは言った。

 リン達の足手纏いにはなりたくない。

 これからも皆と並んで歩んで行きたい。

 そんな思いから、自然と口に出していた。


「よろしくお願いします」


 長期休暇中、予定のない日はキースと一緒に依頼を受けることになり、それは登録初日である今日から始めることに。

 支払いを済ませてお店を後にし、再びギルドへと戻る。

 依頼書の貼られている依頼板はランク毎に分けられており、Fランクのところを探していく。


『一夜草十枚一セットを五セット』

『イリイリ草の花を一株、土ごと持って来ること』

『庭の草むしり』


 などの依頼書が、依頼板に所狭しと貼られていた。


「カレン、これにしないか?」


 キースが指指したのは『ククイの実の採取依頼』というもの。

 ククイの実は油分が多く、食用ではなく燃料として使用されている。

 ククイの木は街から比較的近い、魔物の少ない森に多く生えているため、Fランクの依頼となるのだ。

 少ないとはいえ、全く魔物が出ないわけではないので、注意は必要だけれど。

 初めての依頼は、ククイの実の採取に決定した。

 受付に剥がした用紙を持っていくと、


「あら、早速依頼を受けるのね。気を付けて行ってらっしゃい」


 サーナが笑顔で手を振ってくれた。


「はい、行ってきます」


 アルを抱っこし、キースと一緒にギルドを後にした。

 いつも馬車で移動していたので、街をぐるっと囲む塀を歩いて出るのは初めてだ。

 街には東西南北に一つずつ門があり、今カレン達が出てきたのは東門。

 学園は北門近くにあり、学園から出掛ける町は北門を出て数キロのところにある。

 二十分ほど歩いて目的地の森に到着したが、ここから見える範囲にはククイの木は生えていないようだった。

 もう少し中まで入っていかないとならない。

 キースに着いて森を進んで行く。


「あれじゃね?」


 五分ほど歩いたところで、キースが指す方角にククイの木が見えてきた。

 ククイの実は、落ちているものでなくてはならない。

 木になっている若いものは、火が着きにくいのだ。

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