表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生令嬢の異世界愛され生活〜ご褒美転生〜  作者: 翡翠
第一章 転生しました 〜カレン5歳〜
4/114

2

ラルク目線です

 僕はラルク。ラルク・リード。

 三月前に、七歳になった。

 雷を(つかさど)る貴族、リード公爵家の長男で周りの大人からは「しょうらいゆうぼう」って言われている。

 現当主である父様は、とっても強くてとってもカッコイイ。

 父様のように強くてカッコイイ当主になるために、勉強だけじゃなくて剣や魔法の練習も頑張っているんだ。

 そして、僕の自慢の妹カレン。

 もう本っっっ当に可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて……(止まらないので割愛(かつあい))。

 とにかく本当に天使のように可愛いんだよ!

 そんなカレンの誕生日の今日。

 カレンは朝起きて、寝ぼけながらベッドから降りようとして、手を滑らせて頭から床に落ちたらしい。

 侍女が慌ててお医者様を呼んで診てもらったら『のうしんとう』と診断されたとか。

 暫くしたら目がさめると言われても、僕は心配で心配で心配で心配で……(止まらないので割愛)。

 可愛いカレンの頭にコブが出来てしまっている。……可哀想に。

 まだ目覚めそうにないので先に朝食にしましょうと母様に言われ、仕方なくカレンの部屋をあとにした。


 カレンが気になって気になって気になって気になって……(しつこいので割愛)、行儀が悪いのは分かっているけれど、朝食をサッサと済ませて挨拶もそこそこにカレンの部屋へと向かった。

 一応ノックをしてから部屋へ入ると、半身を起こしたカレンと目が合ったんだ。


「カ~レ~ン~~~」


 猛ダッシュしてカレンを抱き締める。


「カレン~、無事で良かった。心配したんだよ~」


 そして更に抱き締める。

 ギュウギュウと抱きしめる。

 少しして、父様と母様が部屋に入ってきた。


「カレン、目が覚めましたのね」

「ラルク、カレンが苦しそうだ」


 僕は慌てて腕の力を緩めるけれど、カレンを離す気は全くない。

 少し自由のきくようになったカレンは、ゆっくりと父様と母様の方に顔を向け、そして信じられない言葉を発したんだ。


「あの、ここはどこでしょう?」



◇◇◇



「記憶喪失?」


 カレンの部屋を出て、父さまと母さまとお医者さまと、応接室に移動した。

 お医者さまが仰るには、カレンは頭をぶつけたショックで『記憶喪失』になったらしい。

 父さまのことも、母さまのことも、そして(ラルク)のことも忘れてしまったと。

 自分のことですら……。

 すぐに思い出すかもしれないし、このまま思い出さないかもしれないし、こればかりは誰にも分からないらしい。

 父さまと母さまとお医者さまで、僕には分からない難しい話を始めてしまった。

 僕は座り心地の良いソファーの上で、大人しく大人達の会話が終わるのを待っている。

 ああ、可愛い可愛い可愛い……(長いので割愛)カレンに、僕のことを忘れられてしまったなんて。

 いや、僕よりも何もかも忘れてしまったカレンの方がずっと辛いはず。

 どんなことがあっても、僕はカレンの味方だよ!

 カレンの側を離れないからね~~~~~~~~~っ!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ