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転生令嬢の異世界愛され生活〜ご褒美転生〜  作者: 翡翠
第十五章 守るということ
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 最後のお買い物は、使い捨てのまな板とお皿とお箸です。

 この世界では野宿時に使用される冒険者必須アイテムで、使い捨てのまな板は厚さ一センチ程の軽い木製の物が主流です。

 お皿は紙皿ではなく植物の葉を使用し、お箸はほぼ割り箸と言っていいと思います。

 浄化の魔法が使える方がパーティーにいる場合、まな板一枚に人数分のお皿とお箸があれば大丈夫ですが、残念ながら浄化魔法を使用出来る方がいない場合、食事回数分のまな板と食事回数×人数分のお皿とお箸が必要となります。

 いつも近くに川が流れているとは限らず、冒険者にとって水は大変貴重な物です。

(魔法で出した水は、飲み水には適さないと言われています)

 貴重な水を使って洗い物をするなど出来ませんし、そもそも水だけでは菌を落とすことが出来ませんから、衛生面からみてもそれなりの量を用意するのが当然と言えます。

 私たちのグループでは私が浄化魔法を使用出来ますので、必要なのはまな板一枚とお皿とお箸が六セットです。

 因みに使用後は薪のように火にくべることで荷物を減らすことが出来ますし、火にくべなくても自然に返すことが出来ます。

 殆どの方は火にくべられますが。

 念のため予備として一人分多く購入し、これで予定の買い物は終了致しました。

「何か他に買い物したい方はいますか?」

 ウィリアム様の問いに皆様顔を見合わせながら、顔を横に振られます。

「あの……」

「カレン、どうしました?」

「アル達のお土産に魔獣焼を買って帰りたいのですが……」

「じゃあ、魔獣焼を買ったら帰りますか」

 ゾロゾロと魔獣焼のテントまで向かいます。

 アルとエテルノさんは沢山食べますからね。

 さくらは食べても二本くらいでしょうか。

 そして大量の魔獣焼を購入致しました。

 それもキース様がお持ちになられて。

 これ以上甘やかされますと、きっとダメ人間になってしまいます。

 エドワード様とエヴァンス様も、ちゃっかりお買い上げされておりました。

 あんなに食べられておりましたのに、まだ食べられるのですね……。

 そして乗り合い馬車に揺られ学園へと戻るのですが、馬車の中は魔獣焼の匂いが充満しておりました。

 他のお客様には本当に申し訳ないです。


『魔獣焼の匂いなのだ~』

 部屋に入りますと、アルが飛び付いて来たのを胸でキャッチ致します。

「アル、いきなり飛び付いて来られるのは危ないですから、気を付けて下さいね」

 抱きしめて撫で撫でしながらそう言えば、アルは少しシュンとして『ごめんなのだ』と大人しく撫で撫でされております。

 エテルノさんとさくらが飛んで来て、左肩と頭の上に乗って来ます。

『主よ、お帰り』

「チイチイ~」

 エテルノさんとさくらにも「ただいま帰りました」と撫で撫で。

 リビングのソファーに腰を下ろすと、早速マリアが紅茶を淹れてくれます。

 そして大皿に串から外した魔獣焼を乗せ、アル達の前に差し出しますと、大喜びで食べ出しました。

 ちなみにさくらには別皿に盛って出しております。

「お疲れ様でした」

 マリアが木苺のジャムの入ったクッキーを出してくれます。

 甘すぎず、爽やかな酸味があって、今日の紅茶にピッタリだと思います。

 さすがマリアですね。

「お夕飯までまだ少し時間がございますので、その間ごゆっくりお寛ぎ下さい」

 人混みの中を歩くのは昔(転生前)からあまり得意ではありませんので、気疲れしてしまいます。

 キース様に手を引かれるようになってからは大分楽にはなりましたが。

 ……今日はきっと、ぐっすり眠れることでしょう。

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