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足跡まみれの異世界で  作者: 馬込巣立@Vtuber
第十四章 再起する白狼編

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第八話 ♦の8

 公爵領に来て一夜過ごしてから翌朝の七時、朝食を早めに済ませた一同は宿泊施設前で無骨な造形のワゴン車に乗せられていた。


 ドライバーは公爵領に来る際の飛空艇でも見た馴染みの運転手である。

 ダグラスは彼と第二王女の間で交わされた契約内容など知らないが、恐らくこうした仕事を専門的に請け負っている業者なのだろう。


 操縦技術はもちろん、口の堅さも訓練済みに違いあるまい。


「今回は拘束とか目隠しいらないんですか?」


 車に乗り込む中でヨーゼフが王城騎士のハリエットに問う。

 以前の扱いに対する皮肉というわけでもなく、純粋に秘匿されてきたダンジョンへ向かう道を見せても構わないのかという確認だった。


 答える方もそれを知ってか不快そうな顔はせず、淡々と応じる。


「既に騎士団全体で情報を共有し、今日の夕刊で世間にも公表する予定の事実だ。何なら我々が動くより以前からネット上で言及している者もいた」

「ふーん。取引相手の中におしゃべりなのがいたりしたんですかね」

「知るか」

「つめたっ。何だコイツ」


 言いながら各々座ってシートベルトを締める。ガイは体の大きさから後方にあるスペースを独占する形で座っていた。


「ララ・サリスと通信を繋げているドローンは運転席と助手席の間にある充電器に置いておけ。ダンジョン内で電池切れなど起こされても迷惑だからな」

『承知いたしました』


 するりと席の合間を縫うように小型ドローンが前へと滑空し、充電器として設置された灰色の円盤の上に着地する。

 ドローンの遠隔操作にもすっかり慣れたようだ。動きは至極滑らかでシートに衝突する気配もない。


 これで全員の準備が完了した。


「では向かってくれ」

「あいよ」


 走り出すワゴン車の中で、ダグラスは抱えておくよう言われた細長く黒い箱の表面を指でなぞる。


 現地に到着したら開封して装備するよう言われた武装型グリモアーツだ。

 聞けば“エクスキューショナー”と同じく矛の形状をしているらしい。柄の長さや刃の大きさなど相違点もあろうが、今は武器を選べる立場ではない。


「ところでよ、俺ぁ正直不安だったんだが」


 窓の外で景色が流れ始めたところ、ガイの声が車内に響いた。


「[デクレアラーズ]のお二人、結局昨日は逃げずにいてくれたんだな」

「うん。ヨーゼフ君が一旦残ろうって言ってたの」

「少し僕達としても確認したいことがありましてね。それを済ませるまではここに残った方が効率的だと考えたまでです」

「確認したいことだァ?」


 疑問を隠さず言葉にするガイへ振り向いて、ヨーゼフが語りかける。


「以前も少し言いましたが、十歳の子供を殺すなんて[デクレアラーズ]ならまずあり得ない事態なんですよ。幼いってことはそれだけ更生の余地が残っているはずなんで」

「信用ならんな。であれば何故わざわざ子供の目の前で家族を皆殺しにするような真似を繰り返す。心的外傷を受けた児童が今後は立派な人物になれると信じているのか」


 実際、問題を起こす児童の自宅でその家族が殺害される事件はここ最近で増加傾向にある。

 中には[デクレアラーズ]に触発されただけの一般人まで凶行に及んだケースも散見され、騎士団としては客人の動向ばかりを追うわけにもいかない。


 ハリエットの咎めるような声にもヨーゼフは動じず肩をすくめる。

 そこには属する組織への信頼と、その信頼が崩れかねない事態への真剣な懸念が表れていた。


「立派な人物がどうこうとか興味ありませんよ。こちとら善行積んでるわけじゃなし、とりあえず理想的な社会を実現できれば後はどうだっていい」

「どうだっていい、だと? では傷ついた子供の未来はどうなる。誰が責任を取る」

「本人でしょ」


 事もなげに言ってのけた彼の顔に後ろめたさは微塵もない。


「そもそも自分の子供を屑に育て上げたバカな親がいると関係ない他の人々の未来に悪影響を及ぼすもんです。だから先回りする形で問題の根源である親を取り除いて、ついでにその様をガキに見せつけてやらかした人間の末路を学ばせてるんですよ。それこそ子供の未来のためです」

「反吐が出るような詭弁だ」

「実際目の前で親ブッ殺されても態度を改めず悪事働くようなガキは今のところいませんでした。家族が死んでも更生しないなら別の手も当然考えなければならないでしょう。ただ」

「ただ?」

「ガキを殺すのだけは効率悪いだろ、って話をしているつもりです」


 その言葉に含まれている意味をダグラスは多少なりとも理解しているつもりだった。


 恐らく彼は[デクレアラーズ]の中でも穏健派に属する客人なのだろう。効率という言葉を使ってはいるものの、良識の面から子供の死を忌避している。

 もちろん将来の労働力を失う、教育によって社会貢献できる余地は生じ得るなどの理屈もあるはずだが、それだけならここまで表情は曇らない。


(組織の方針と個人の考えが合わないって現象、よくあるらしいしな)


 あるいは、真実[デクレアラーズ]の動きとして通常あり得ない挙動をアヴドゥルが見せた可能性もあると言えばあった。

 何せダグラスに限らず直接関わっていない者にとって彼らの活動方針など知った事ではない。組織内で禁忌とされている行為に及ぶ者がいたとして、それ以外の人員との区別など外部からはできないのだ。


「……仲間の挙動に疑問があるなら現地で直接確認しろ。どうせ相手は気軽に話しかけてくるだろうよ」


 アヴドゥル・コンテという客人が禁術【デコイボム】を使用するという話は既にハリエットとガイから聞いていた。

 使い捨ての分身を介してなら安全圏から敵に話しかけたとて、相手からしてみれば大した損害もあるまい。


 逆を言えばこちらとしては、目の前に現れたアヴドゥルを攻撃しても恐らく徒労に終わるということでもある。何なら爆風によって損傷すら受けるだろう。


『ところで根本的な疑問となるのですが』


 運転席と助手席の合間にある小型ドローンからララの声が車内に響いた。


『ウィルズ・ハウスマン公爵家及び商人らは違法な取引から既に手を引いて、家自体もお取り潰しが決まっている状態と聞きました。となると[デクレアラーズ]がダンジョン内に残る理由もないはずです』

「まだ希少資源が残ってるか確かめてんじゃねえの? 組織動かすとなりゃ金は入り用だろうしな」

「ンな遺跡荒らしみたいな真似するほど落ちぶれてないですよ僕ら」

『本来の[デクレアラーズ]であればしないはずの行為に及んでいると言ったのは貴方でしたが』


 ダグラスの言い分に思わずといった様子で反論するヨーゼフだったが、ララの一言に押し黙る。


『いえ、[デクレアラーズ]を庇うつもりはありませんが私もアヴドゥル一行が盗掘のために残っているとは考えていません』

「つまり残るに値する理由はダンジョンそのものでなく、他の部分にこそあると」


 ハリエットが少し頭を下げるような形でドローンに顔を寄せる。声色から察するに彼女も[デクレアラーズ]が何を考えてダンジョンに残っているのか、おおよその見当はつけているようだった。

 どうやら彼女はララにのみ少しだけ信頼を置いているらしく、語られる内容に否定的な反応を示さない。


『彼らが未だダンジョンから出ない理由。私には私達のような者が派遣されるのを待ち構えているように見えます』

「となると想定できる奴らの狙いは?」

『あくまでも想像の域を出ませんが……恐らく第二王女の狙いをあちらも看破しており、それを挫く形で王族の動きを抑制しようとしているものかと』

「なるほど悪くない」


 こうして言葉を並べられてみると、不思議と「そうなのかもしれない」とダグラスも思えてくる。

 ハリエットも自分の想定とほぼ合致していたためか、少しララを認めるように笑みを浮かべた。


 事実としてそれ以外にダンジョンに潜伏する必要性がないのだ。

 誰がどうして設計したのか知らないが、罠と通路ばかり数多く揃えながらも人が生活するに適した環境ではないのだから。


 水源がある場所など極めて稀。食用の植物など生えている方が不自然。

 ロードがいればモンスターの発生はあるだろうが、仮に発生したモンスターを喰らうと覚悟したところでそういったダンジョンは呑気に食事できる環境ではない。


『そしてそれは、つまるところ』


 どうしてわざわざそんな環境に集団で残る必要がある?

 公爵家も商人も去った後で彼らは何を待ち構えている?


 何をどこまで知っている?


『市井においては王族の力によって隠蔽されているべき我々の存在自体が、[デクレアラーズ]に認知されている可能性も見なければならないという事です』



   *     *     *     *     *     *



 石膏とも土ともつかないベージュ色の素材で出来た壁と床で構成されている、正八角形の広い空間。

 見上げれば不揃いな太さの金属管が高い天井を埋め尽くすように張り巡らされ、中央に照明器具と思しき光を内包した球体が浮遊している。


 ウィルズ・ハウスマン公爵家が隠匿していたダンジョンの中心にして最奥にあるそこには、かつてロードと呼ばれる巨大な機械の怪物がいた。


 その怪物もとある有名な商人が雇用した少数精鋭の冒険者パーティによって倒され、ダンジョン内は平穏を得て久しい。

 もちろん戦いの中で一人死者も出るほどの激闘となったものの、根源を絶った今は他の機械人形も生成されず簡単な罠と仕掛けを残すのみとなっている。


 一度は死体が転がったその空間の中心に、本来なら設置されていないはずの物体が鎮座していた。


 風呂だ。


 白茶色のバスタブからは泡が溢れ出て、その中で裸の女が天井を見上げながら笑みを浮かべている。

 尖った耳からして種族はエルフ。豊満な肉体と端正な顔つきは、見る者の性別を問わず視線を集中させる造形美の力が内から外へと爆発するように放出されていた。


 そんな女性が湯船の中でおもむろに立ち上がった。

 緑色のロングヘアが纏った湯と泡は、重力によって下へと落ちていく。


「第二王女直属の子供達、いつ来るかしらね」

「王族に用意された宿泊施設の場所からここまで、早めの朝食を終えてから出たとしてまだ少しかかるじゃろうよ。ジンジャーが体を拭き終えた頃合いに儂は移動する」


 ジンジャーと呼ばれたエルフの蕩けるような甘い声には、少し離れた位置で干し肉を齧るドワーフの男が応じた。


 他の種族から見ると外見ではわかりづらいが、年齢は七十代前半程度か。相当な年配者なのは顔を寄せて観察すれば目元の皺などから察せられるだろう。

 種族の特徴でもあるたっぷりと伸ばされた髪と髭に、ずんぐりむっくりとした体を包む金属の鎧。頭には植物の蕾にも似た形状の、スパンゲンヘルムと呼ばれる時代遅れな兜を被っている。


「私の体を時計代わりにする男は貴方が初めてだわ、ジェラルド」

「フン、それすら間に合っとるわい」


 誰もを魅了しかねない美貌と滑り落ちる泡の狭間から晒される淫靡な姿を目視しながらも、ジェラルドなる男は何ら動じる様子が見受けられない。

 懐からこれまた古めかしい懐中時計を取り出して見せつけるように蓋を開けると、時計の針は七時十三分を指し示している。


「男は時計をどう扱うかで女の扱い方が見えるらしいですよ。そんな古い時計を大事に持っているだなんて、随分と一途な方なんですねぇ」


 バスタブを挟んでジェラルドの反対側に座り込むヒューマンの女が、からかうように声をかけた。


 長い赤髪を三つ編みにしてまとめ、眼鏡の奥に好奇心を宿した大きな瞳が爛々と輝く。

 長袖のシャツと長ズボンで手足の肌を覆い、足にはスニーカーを履いている。若い女性のようだが見た限りファッションに対する関心は薄いらしい。


 彼女は手近な位置にある段ボール箱から新品の大きなタオルを取り出すと、ビニールの包装を破いてジンジャーへと近づく。


「はいこれ、バスタオルどうぞ」

「ありがとうニーナ。貴女はお風呂いいの?」

「今朝起きてすぐに体拭いたので大丈夫ですよ」

「女の子なんだからもう少し身綺麗になさいな。この程度ならいつでも用意してあげるんだから」


 言って体を拭き終えたジンジャーが指を鳴らすと、バスタブも泡も白茶色の燐光となって散った。どうやら彼女の魔力で構成されていたらしい。


「たはは、そういうのはジンジャーさんみたいに綺麗な人に任せますよ。それにこれからってタイミングで私のために魔力使わせちゃうのも悪いし」


 ニーナと呼ばれた女は気まずそうな笑みを浮かべつつも提案を退ける。

 それに対してジンジャーは「そう」とだけ返し、どこか残念そうな表情のまま別の段ボール箱の上に畳んでおいた下着を拾い上げた。


「これから戦いに赴くとなれば、そこな小娘の方が振る舞いとしては正しいんじゃがのう」


 (なま)めかしい着衣の様子など意にも介さぬ老爺の言葉は、戦士の心構えとして正しいと同時にニーナへのフォローも兼ねて発したものでもある。


 だがどうやら不要な気遣いであったらしい。赤いニットワンピースに身を包んだジンジャーは既に表情を切り替えていた。


「他人は他人、私は私よ。彼女がそれでいいなら殊更否定もしないわ」

「なんだかすみません」

「気にしないでってば。ただし先日貴女に合ってそうな香水見つけたから、今度からは拭いた後でそれを使いなさい」

「あ、はい」


 女同士の参加しづらい会話が終わったところで、空間を別の場所に繋げる出入り口から足音が聴こえた。


 三人がそちらに意識を向けると、それに応じるようにして若い男の声が名を呼ぶ。


「ジェラルドさんにニーナさんにジンジャーさん。そろそろだが準備、大丈夫そうかい?」


 現れたのは長いドレッドヘアを頭頂部でまとめた黒人の男。側頭部には格子状の刈り上げがあり、左耳にシンプルな意匠のピアスをつけている。

 白いシャツの上に緑色のカーディガンを羽織り、膝の部分が破れたダメージジーンズとサンダルという戦いの場においてあまりにも頼りない脚で彼は三人へと近づいていった。


 ♦の8、アヴドゥル・コンテ。

 この場にいる全員を統率する[デクレアラーズ]構成員だ。


「ええ、問題ないわ。ニーナは大丈夫そう?」

「はい! すぐにでも行けます!」

「儂もそろそろ移動しようかと思うとった。連中、今はどのへんにおるかね」

「車両で公爵領の都市部をそろそろ抜ける頃だな。あいつらが入る予定の出入り口以外にはもう騎士団が来てるけど、ありゃあくまでも見張りだ。中にゃ入ってこねえよ」


 それを聞いたニーナが不安そうにアヴドゥルへ視線を投げかける。


「あのう、流石に騎士団ってなると強い上に結構な人数になるでしょうし、出入り口全部で待機されてるとなると私達ここから出られないのでは……」


 彼女の言い分はこの世界に生きる者の認識として正しい。

 仮に客人であるアヴドゥルとともに他三人も全力で暴れたとして、それでも騎士団を真正面から相手取って勝てる見込みがあるとは言えなかった。


 いかに[デクレアラーズ]とて、[十三絵札]や♠の札のような例外を除けば構成員の多くは単体で騎士団を丸ごと相手取れるほどの実力者ではない。

 もちろん作戦の内容によっては衝突する必要が生じたりもするし、全く戦えないわけではなかろう。しかし誰もが一騎当千とはいかないのだ。


 数と連携で押し切られる場合もある。

 特に、騎士団専用装備として武装型グリモアーツを開発したアガルタ王国においては。


「なら最終的には地下通路かのう。儂ァあんまり気が進まんが」

「安心しろ。そいつらに関してはウチの上司……“カエサルの座”が蹴散らしてくれる予定だ」


 なので遠慮なく[十三絵札]の力を借りる。それがアヴドゥルの出した答えだった。


 アガルタ王国にとっては耳目に新しい城壁防衛戦、そして監獄病棟アッサルホルトでの騒動において二種類のグリモアーツを使って騎士団を苦しめたマティアス・カルリエ。

 彼の助力が得られると“道化の札”アイリス・アリシアから聞いたアヴドゥルは、脱出すること自体に対する懸念事項はないと断ずる。


「てなわけで、このダンジョンでやんなきゃならねー最後の仕事の説明と行こうじゃねえの」


 どこか軽薄な声だが、表情は真剣そのものに構えている。そんな彼の様子に知らず他の三人も緊張感を分かち合った。


「俺らはこのダンジョンに乗り込んでくる、第二王女直属部隊を迎撃する。目的は大きく分けて二つ」


 アヴドゥルが二本の指を立てる。


「まず一つ。権力者が立場失ってまで雇った部隊の仕事を完全に無駄なものとすることで、今後似たようなケースが発生する可能性を極限まで減らす」


 三大国家と呼ばれるアガルタ王国において四人しかいない公爵が、己の立場を捨ててまで殺しにかかってもなお息の根を止めるに至らない。

 それを大陸全土に知らしめれば[デクレアラーズ]の影響力はより強まる。抗う行為に意味はないのだと、忌むべき悪の鼻先に拳を突きつけることができるのだ。


「んで二つ。今回どういうわけか[デクレアラーズ]の構成員が第二王女に巻き込まれてここに来るから、そいつらを回収する」

「もしも裏切って王女側についてた場合はどうするのかしら」

「多分あり得ないと思うし俺も分身でコミュニケーション取りながら確認してみるが、もしそうなったら対応は任せる。一時的に迷ってるだけかもしれないしな」

「優しいのう。てっきり寝返った者は処分するものとばかり思っていたが」


 ジェラルドの言葉に対してアヴドゥルは溜息混じりに返した。


「別にそいつら殺せなんて言われてねーもん。当然考え方がどうなってんのかとか、色々見た上で仕方ない時は考えなきゃいけないけどな」


 とにかく、と両手をパチンと合わせるようにして叩く。

 同時にアヴドゥルの背後の床でピーコックブルーの魔術円が複数展開され、そこから次々と同じ容姿のアヴドゥルが生えるようにして出現した。


 ()()()()()()()()総勢七人に増えた彼は、全員揃ってニカッと白い歯を見せながら笑う。


「いよいよこれがこの公爵領での最後の作戦だ。誰一人として死ぬんじゃねえぞ」


 言われた三人は互いへの信頼も込めて、力強く頷いた。

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