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足跡まみれの異世界で  作者: 馬込巣立@Vtuber
第十三章 特別強化合宿編

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第十二話 パレヱド

 つるりとした質感の茶色い岩壁に一つの大きな窪みがあり、周辺にはアルミ製の足場が組まれている。

 その窪みの奥、三角コーンがいくつか立ち並ぶ場所で圭介とレオはカレンに合宿二日目の訓練内容を言い渡された。


「中にデカい化け物がいるから二人で突っ込んで倒してきなさい。それが今日の訓練よ」

「めちゃくちゃわかりやすいや」

「理解するのは簡単なのに言われた内容が難関過ぎるっす」


 感心と困惑を同時に覚えた少年二人が目を向けた先には、つい数ヶ月前まで土に埋まっていたとは思えないほど美しく状態を保った白い鉱物が半円形の出入り口を構成しながら不自然に輝いている。

 いかなる物質か定かではないが圭介の【サイコキネシス】による索敵を阻害するような効果はないらしく、ある程度踏み込んだ領域まで通路の形状が感じ取れた。


「俺、ダンジョンに入るの初めてっす。初めてがこんな、ロード討伐だなんて……しかも二人と一羽だけで……」

「ていうか訓練って名目で本来お金かかる仕事やらされてない? 師匠ちょっとそういうケチなとこあるんですね、知りたくなかったなその一面」

『オーナーは私が製造された当時からずっとケチですよ』

「はっ倒されたいのかアンタら」


 圭介とアズマの反応に小さな苛立ちを示しつつ、カレンが説明を続ける。


「とりあえず二人とも、無線用の魔道具はつけたわね?」

「言われたものはつけましたけど。これ、無線機だったんですね」

「まだ正式名称も決まってない新型よ。ぶっちゃけ今回の訓練はそれのテストプレイも兼ねてる」

「ケチだなぁ~本当にケチな人の発想だわ」


 圭介が言いながら触れるのは、耳たぶに挟んだクリップのような魔道具。

 また胸ポケットには丸い形状の中に青い渦巻き模様が入った小さな金属製バッジも付属していて、やや不格好なアクセサリーとなってしまっていた。


 カレン曰く、これから圭介とレオはダンジョンの最奥でモンスターを生成しているロードなる怪物を倒しに行くという話だ。しかもその一連の流れを配信し、更に録画データを教材として騎士団学校の生徒らに配布するとも言っている。

 自分の訓練が見世物にされているような気がして多少の抵抗はあったものの、カレンに言われた時点で圭介に拒否権など無い。


「念動力魔術と回復魔術の二つがあれば大半の困難は乗り越えられるでしょうし、とりあえず制限時間は三時間としておくわ。時間になるとその渦巻き模様からアナウンス音声が出るから自己判断で引き返すように。別に時間過ぎてからも残ってて構わないけど昼食には間に合わなくなるわよ」

『中での様子を配信するとのお話でしたが、記録用の機材はどこにあるのですか』

「これよ」


 言ってカレンが持参したポーチから、機械で出来たてんとう虫が飛び出した。

 大きさは子犬ほどか。金色の体には複数の術式が浮かび上がり、両目だけはサファイアよろしく青く透き通っている。


「内蔵されてるプログラムが視界に映るものを映像データとして他の端末に転送するの。ついでにモンスターからの攻撃を自動で回避するようにも仕組んであるからいちいち守ろうとしなくて大丈夫」

「でもダンジョン内だと電波届かなくないっすか」


 レオの疑問に応えるかのように、てんとう虫の頭部からニョキリと一本のアンテナが生えた。


「そのために電波の指向性を制御する装置も搭載してる。結果としてこんなデカさになっちゃったけどね」

「はぇー便利。こういうの作れる人、尊敬するなぁ」

「遠方訪問に来たユーフェミアを盗撮しようとしてた奴いたでしょ。アイツに作らせたわ」

「こういうの作っちゃう人、軽蔑するなぁ」


 急にてんとう虫に対して嫌悪感が生じたものの撮影係としての同行は認めなければならない。

 渋々変態の開発した代物を背後に配置した状態で、圭介は改めて出入り口に向き直り歩き始めた。


「んじゃ行ってきますか。もしもの時にはレオ、よろしくね」

「……あの、圭介君。俺今になって気づいちゃったんすけど」

「どしたん」


 両手に“フリーリィバンテージ”を巻き付けた状態のレオが、苦々しげな表情でダンジョンの内部を見つめる。


「俺が同行するように言われたってことはそんだけ怪我するの前提なんすよね」

『でなければ呼ぶ意味がありませんね』

「それってつまり、昨日のカレンさんと同じくらいヤバいのがダンジョンの中にいるってことでもあるんじゃないすか」

「……………………」

「何してんの。さっさと入りなさい」


 歩みを止めようとしたところで促され、仕方なく緩めた歩を進めなければならなくなる。


 出入り口から少し踏み込んだところで圭介の索敵に何かが引っかかった。

 それはとんでもない速度で壁を伝い、二人に向けて接近してくる。形状を把握するより早く眼前に到達したそれを圭介は無言のまま半ば反射で蹴りつけた。


 ピギッ、と悲鳴を上げて蹴り飛ばされたのは黄色いミミズのような生き物。


「え、何だコイツ」


 全身にクッキーの破片にも似た黒い物体を纏い、先端にある口と思しき器官から鋭い牙を覗かせる。少なくとも地上でこのようなモンスターの目撃例は聞いたことがない。


『ワームの変異種ですね。恐らく肉食性で性格は獰猛。お二人の位置を掴んだのは異常発達した嗅覚によるものかと思われます』


 アズマの冷静なコメントを聞いている最中にも奥から似たような反応が複数感じ取れた。

 いきなり逃げ出したくもなったが、背後から漂うカレンの圧力はワームの群れに対して抱く恐怖心すら打ち砕く。


 怯む間にも蹴りを受けたワームが身を起こし、牙を剥き出して再度襲いかかってきた。


「【解放“アクチュアリティトレイター”】!」


 手に馴染んだ柄を無我夢中で振るう。結果として襲いかかってきたワームの頭部は叩き潰され、残った胴体部分が後ろから続いて出てきた仲間の群れに当たり時間稼ぎとして働く。

 びたんびたんとのたうち回る生命の残滓に罪悪感とおぞましさを覚え、それでも圭介は一瞬動きを止めた群れに向けてまた“アクチュアリティトレイター”を振るった。


「【フレイムブレス】!」


 昨日カレンとの修行を通して習得した複合術式の一つ。

 内容は【パイロキネシス】+【エアロキネシス】。空気中の酸素を燃焼させて炎を生み出し、その勢いを風の力で増幅させながら敵へと叩きつける。

【フレイムタン】と比べて威力は低くまた規模の拡幅もできないが、詠唱を用いずに発動できるためこうした咄嗟の戦闘においては有用だった。


 もっとも、圭介にそこまで考えを巡らせる暇などない。

 ただ索敵してようやく対処できる程度の反応しかできないほど素早く動くワーム相手に、必死になって手っ取り早く繰り出せる攻撃手段を発動しただけのこと。


 局所的な火災旋風が黄色く細長い群れを包み込むと、またも嫌な断末魔の鳴き声が耳朶に染み込んでいく。

 せっかくある程度は使えるようになった複合術式だったが、ワーム達は全身を高熱に晒されてもまだ死んでいなかった。


「うわ、これでも生きてるんだ」


 動きを鈍らせながらもまだ向かってくるのを見て、仕方なく出入り口付近に落ちていた石ころを【テレキネシス】で拾い上げ高速で動かす。

 弾丸の如く空気を裂きながら飛ぶ小さな石は複雑な軌道を描き、焼かれたままでも動こうとするそれらの頭部を一匹ずつ潰していった。


「ふ、複合術式、うまくいったっすね」

「うまくいったっつったってさァ……カレンさん、確かロードってこいつら生み出した親玉なんですよね」

「そうよ」


 出入り口の外側から短い返事が届いた。


「てこたぁ、多分だけどこんなのよりデカくてキモいやつと戦う羽目になるんだろうな……」

『ひとまず前進しましょう。既にタイマーは作動しているようです』

「マジかよ!」

「話してる場合じゃなかった! 下手したら昼飯食い損ねるっす!」


 アズマの言葉に焦った二人が急いでダンジョンに乗り込んでいく。

 背後からカレンと、誰が向こうにいるかもわからないてんとう虫の視線を受けながら。



   *     *     *     *     *     *



 冷たい金属の壁と無機質なリノリウムの床が、天井に設置されたレトロなデザインのペンダントライトによって淡い橙色に照らされている。

 一方向に向けて長く作られた内装は、その空間が列車の車両の内部であることを示していた。


「しかしここは相変わらず殺風景だな、とフリンダースは言いました。窓一つないこの列車は乗る者に退屈をもたらします」


 その床の上で一人の少女が、誰に向けてでもない言葉を朗々と紡ぐ。

 年齢は十代半ばほど。薄く灰色がかった髪は頭の両脇にツーテールとしてまとめ上げられ、小さな体躯とあどけない笑顔をより幼く演出しているかのようだ。


「いつもは呑気にお昼寝しているジオスも、今ではすっかり眠気も覚めてこのつまらない部屋をジロジロと眺めるばかり。目を閉じたままでいるよりはよっぽどいいと思ったのでしょうがそんなのすぐに飽きてしまいました」


 少女が纏う衣服も全体的に青と白が多いためか、無垢なる印象を強めていた。


 白のブラウスと真っ青なスカートの境界線に、スカートと同じ青く大きなリボンが巻きついて腰で蝶結びになっている。

 ボディスと呼ばれる紐付きの胴衣が上半身を、向かい側から見て左下にワンポイントの花柄が入れられた短い丈のエプロンが下半身をそれぞれ飾り立てていた。


「リーダーってば、どこで油を売っているんだろう。ナラボーがつまらなそうに言うのとほとんど同時に、お調子者のゴロングが懐からコインを取り出しました」


 ディアンドルと呼ばれる民族衣装に身を包む彼女を囲むのは、手のひらに載せられそうな大きさのぬいぐるみの群れ。

 犬に狐、ウサギに熊。デフォルメされた動物がそれぞれ、何かに支えられるでもなく各々二本の足で直立している。


 懐から硬貨を取り出した少女がキリンのぬいぐるみにそれを当てると、コインはぬいぐるみの手にピタリと貼りついた。そのままキリンが手を振るも揺れで落ちる様子はない。


「せっかくだし、コイントスで遊ぼう! 表と裏、どっちが出るか全員で予想するんだ。いいね! やろうやろう! 仲間のみんながゴロングに賛成しました。よっぽど嫌気が差していたのか、いつもは真面目なブルーでさえ乗り気なご様子」


 少女を取り巻くぬいぐるみの群れが一斉に飛び跳ね始めた。両手を上下させて頭部を揺らすその動きはどこか子供がはしゃいでいるように見えなくもない。


 孤独な劇場が繰り広げられているその車両だったが、唐突に少女の背後の引き戸が開く。


「すまんねえ。ちょいとお邪魔するよ」


 入ってきたのは身の丈二メートルはあろうかという大柄な老人。

 頭と顔を覆うような白くたっぷりとした長髪と髭。口元が隠れている状態にも拘らず、彼が温和な笑みを浮かべているのが不思議とわかる。

 白いTシャツの上に着用している青いオーバーオールが恰幅の良さを愛嬌に繋げているのも、柔らかな印象をより強めているようだった。


「あ、ロバートおじいさん! こんにちは、とみんなが思わぬお客様にびっくりしながらもお辞儀します」


 自身は口しか動かさない少女の周囲でぬいぐるみ達だけが揃ってお辞儀の動作を取る。それに対して老爺は鷹揚な態度で手を振りながら「こんにちは」と優しく応じた。


「先ほど他の車両で君らのお友達を見かけたのでね。せっかくなら挨拶でも、と来てみたところだが……シャーロットは元気にしているかい?」

「当然! 無口は相変わらずだけどね! ゴロングがコインを持ったままの手を振りつつ答えました」


 シャーロットと呼ばれたのはまさしく今ここでぬいぐるみに囲まれている少女の名前だったが、当人は自身をこの場にいない無口な知り合いとして扱っている。

 異常な振る舞いはしかし彼女が普段から見せているものだと弁えていたため、ロバートと呼ばれた大男もにこやかにそれを受け入れるだけだ。


「そうかい、そうかい。もうすぐ“ヘクトルの座”とオスカー君もここに来るだろうから、私もここで待たせてもらって構わないかな」

「もちろんさ! 一緒におしゃべりしようよ! 思わぬゲストの登場に一同揃って大はしゃぎ。ずーっと退屈だったのもあって、まるでお祭りのようです」


 いくつものぬいぐるみが飛び跳ねたり踊ったりして盛り上がる中、コンコン、とロバートが入ってきた方とは反対方向のドアが控えめにノックされる。

 その向こうから、声が届いた。


「あー、和やかにお話してる中悪いんだが。もうすぐ到着するってよ」

「だが最終確認は必要だ。扉を開けてくれ、オスカー」


 気だるげな声に続いて凛々しい声も響く。どちらも若い男の声だ。


 ガラリと開いた扉の先には二十代後半と思しき茶髪の青年が立っていた。

 ライムグリーンのシャツにグレーのチノパンツ。そして首にかけている飾り気のないチェーンネックレス。どこにも華と呼べる要素がないはずなのにどこか洒脱な印象を見る者に抱かせるのは、当人の着こなしによる影響か。


 彼をオスカーと呼んだのはその背後にいる怪人。

 シルクハット、外套、ジャケット、ズボンに革靴。いずれも真っ黒な中で顔を覆うペストマスクと両手の手袋、それからジャケットの下にあるシャツだけが白い。

 腰には黒い鞘から銀色の柄を突き出したサーベルが下げられていた。


 フェルディナント・グルントマン。

 客人によって構成された国際テロ組織[デクレアラーズ]の一員にして、最高幹部[十三絵札]が一人“ヘクトルの座”である。


「♥、♣、そして♠の8たる諸君よ! よくぞ集結してくれた!」

「あらあら、いっぺんに何人も集まっちゃったわ。クレアが困ったような笑顔で、それでも嬉しそうに言いました。賑やかなのは良い事です」


 シャーロットの呟きを無視してフェルディナントは人員を揃えた理由から話す。


「今回諸君らに集まってもらった理由は二つ! 一つはダアトにて行われている特別強化合宿がどれほどの成果を見せているかの偵察である!」

「偵察ってんなら、ここまで戦力揃えるのはむしろ逆効果じゃないっすかね。あいつらだってその手のプロってわけじゃないでしょ」

「私も先ほどぐるりと他の車両を見てきましたが、ありゃ隠密行動できる人数とは思えませんな。それにひそひそと動くにはどうにも物々しい顔ぶれじゃあありませんか」


 オスカーのもっともな疑問にロバートも追随した。互いに疑問を口にしつつも、次に示される回答をある程度予測しながらの発言である。

 それを知っていてフェルディナントも呵々と笑いながら応じる。


「偵察は偵察でも威力偵察よ。他の車両に乗せている人員を三等分し、諸君ら一人ずつに戦力として提供する。その上でダアトを囲む形でそれぞれ南、北北西、北東から攻め込んでもらおう。ダアトとの距離はおおよそ一六五〇〇フィートだ」


 メートル法で言えば大体五キロの長距離となる。

 今からその間隔でダアトを囲みつつ三方向にそれぞれの陣形を組むとなると一日かけて間に合うか微妙なところだが、フェルディナントがいればその程度の仕事は一〇分前後で配置完了まで済んでしまう。


 何せ彼らが乗っているこの車両、装甲列車型グリモアーツ“ヨルムンガンド”の速度があれば一瞬で指定された三ヶ所を巡れるのだから。


「我らが道化曰く、恐らく諸君にはそれぞれエリカ・バロウズ、ユーフェミア・パートリッジ、ミア・ボウエンが率いる学生集団が襲い来るだろう。それらを迎撃しながらも可能であれば実力を見極めたところで撤退してもらいたい」

「あり得ない話ですが、あっちが応戦しなかった場合どうなります? ただ襲撃するだけってわけじゃないんですよね」


 オスカーの言い分は本人の言う通り、まずあり得ない可能性に言及しつつも同時に極めて重要な意見だった。


 彼らは理想社会を設立するために動く組織だ。それがただ何の意味もなくダアトを襲撃するなど、無益な加害行為に他ならない。

 何かしら攻め込む意味がそこになければ、他の車両にいるという()()()()も納得して動いてくれるとは思えなかった。


「それが二つ目よ。今回吾輩は我らが道化より、とある一つの物品を奪取するように言われてここにいる」

「というと? ブルーがフェルディナント様に尋ねます。その表情には新しい使命に燃える炎が宿っていました」

「よくぞ訊いてくれたぬいの(ともがら)よ! 元々説明するつもりだったとは言えそっちから質問してくれるのホント助かる!」


 シャーロットがぬいぐるみ越しに示した問いに、世紀の大怪盗は口調を崩しながらも高らかに宣言した。


「この戦いに乗じて吾輩、そして諸君らのいずれかはダアトが東郷圭介に譲渡せし秘宝、魔道具アズマを華麗に盗み取る使命を負っている!」


 それは、念動力魔術の使い手にして現状最も[デクレアラーズ]が注目している少年にカレン・アヴァロンから送られた機械仕掛けの猛禽。

 第三魔術位階相当の結界魔術を一日一回発動できるという、今はそれしか情報のない存在。


「相手はあの東郷圭介、しかも場所はダアトと来ている。送る戦力が吾輩一人だけでは他の者らとて不安も多かろう」


 組織全体にとっての不確定要素たる圭介と、極力接触を避けたいカレン。

 両方が揃う環境に身を置くなど本来であれば[十三絵札]であろうと自殺行為だ。


「故にこそ! 我らが道化は吾輩に、諸君らを戦力として提供してくれたのだ」


 バッ、とマントと両腕を広げながらフェルディナントが三人へ均等に意識と視線を送った。


「第一次“大陸洗浄”で活躍せし三人の戦士を!」


 ♥の8、“赤い旅路(レッドカーペット)”シャーロット・グレイ。

 ♠の8、“弔歌”オスカー・パウンド。

 ♣の8、“這いずる戦鬼”ロバート・フィリップス・コーエン。


 いずれもフェルディナントが言う通り、かつて“大陸洗浄”で多くの悪人を殺傷し、大陸にて二つ名まで与えられた生粋の戦闘員。


 血生臭い客人を乗せて装甲列車はレール無き天空を駆ける。

 移動する(すべ)を失った城塞都市、ダアトへと。

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