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お仕事(⋈◍>◡<◍)。✧♡ 

「どうもです~♪」あ


美代先生がたくさんの記者に囲まれている。カメラのフラッシュが無数に光る。


「美代先生、国民栄誉賞をもらった気分は、いかがですか?」


美代先生は、世界をパンデミックから救った誇るべき日本人として、日本政府は国民栄誉賞を与えることを決めた。


「んん、いわゆる一つのどうもです~♪」


今回は、美代先生も自分で虫歯の治療もしたし、ちょっと、うれしかった。パンデミックの際、ご飯が食べれなかったので、3キロ体重が減ったのが、かなり、うれしかった。


「おいしいね、パンパン~♪」

「キュル~♪」


国民栄誉賞のパーティで、ひたすら、チキンやポテトを食べる、みなみちゃんとパンパン。これが最終話なので、食い溜めしておくつもりである。


「どうもです~♪」


これは、たまたま世界も救い、国民栄誉賞までもらった歯科医師と、なによりも人の奢りで、食べ放題やバイキングが大好きな歯科助手とパンダの、なぜか感動大作になったお話である。



(エンドロール後、若しくは10万字に行ってないから、の続き。)



「みなみちゃん、パンパン。またね。」

「あう。」

「さようなら。」

「キュル。」


安倍さんとイスラちゃんも、みなみちゃんとパンパンと挨拶をして去って行った。病院の食堂には、みなみちゃんとパンパンだけが残った。


「パンパン、ラーメンおいしいね~♪」

「キュル~♪」


結局、美代先生の分のカップラーメンは、パンパンがおいしく食べました。


「んん。」

「キュル?」


みなみちゃんは、ふと思う。


「お仕事って、大変だなって思っていたな。」

「キュル。」


みなみちゃんは、歯科助手の仕事、また仕事全般についての感想を語り始める。


「みなみは、貧乏な家に生まれて、お金持ちになりたいから勉強をして、それでも医学部に入れるほど、偏差値は高くないし。なんとかなるかも、と歯科学部を受けるも、寄付金もできないから、入試試験に落とされて・・・。はあ・・・。」

「キュル・・・。」


みなみちゃん18才の高校生活は、受験勉強と、進路をどうしよう? という葛藤の日々だった。


「それでも、歯科助手の資格は簡単に取ることが出来たんだ。ワ~イ~♪ 資格が取れた~♪ みなみは歯科助手になれたんだ~♪ みなみは偉いんだぞ~♪ って、うれしくてはしゃいでたな、なんだか自分が生きてるって感じがしたんだ。」

「キュル~♪」


自分を必要としてくれる、自分の存在を認めてくれる、それだけでうれしいよね。


「それなの就職活動で、たくさんの歯科に面接に行っても採用されなかったんだ。みなみは知らなかったんだけど、歯科助手の資格では、歯の治療行為はできないんだ。それができる歯科衛生士でもないし、3年も専門学校に通うお金も無いし・・・、あの頃は、本当に貧乏って、辛かったな・・・。」

「キュル・・・。」


歯科助手より、歯科衛生士を雇うのが普通らしい。


「本当は渋谷の駅前のおしゃれな歯科に就職したかったけど、もう疲れきっていて、近所に新しい歯科医院ができるから、飛び込みで、雇ってください! って行ったんだ。」

「キュル。」


お金、生活費、生きるため、家族を養うなどが、仕事をする建前かな?


「そこが、美代歯科医院だったんだよ~♪」

「キュル~♪」


みなみちゃんは、自分の運命に出会う。


「美代先生も大学病院の勤務医を辞めて、独立開業したのはいいんだけど、駅前の繁華街から離れた、静かな住宅地にお金をケチって開業したから、誰も面接に来なかったんだって。美代先生らしいね~♪」

「キュル~♪」


みんな、勤務地は便利な場所がいい~♪


「来たのは、みなみだけで、即、採用だよ~♪」

「キュルキュル~♪」


みなみちゃんは、自分の居場所を見つけることができたのだ。


「美代先生は、ズボラだし、お金の亡者だし、カモネギの歌は歌うし、本当にこの人大丈夫かなって思ったけど、ご飯も奢ってくれるし、こんな、みなみでも正社員で雇ってくれるし・・・感謝もしてくれているみたいだし、今は、美代先生に雇ってもらえて良かったと思ってるんだ~♪」


みなみちゃんは、美代先生についていこうと思った。だって美代先生は、ステキな歯医者さんだから。言葉にはしないが、美代先生を思う、みなみちゃんの顔は笑っていた。


「おかげで、パンパンにも会えたしね~♪」

「キュル~♪」


今までを振り返り、カップラーメンを食べ終えた。


「帰ろうか?」

「キュル。」

「よし! 帰りにラーメン屋に寄って行こう~♪」

「キュル~♪」

「まだまだ食べますよ(⋈◍>◡<◍)。✧♡」

「キュル(⋈◍>◡<◍)。✧♡」


みなみちゃんとパンパンは、手を横に広げ、飛行機のように帰り道に消えていく。


完。

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