歯科医師(⋈◍>◡<◍)。✧♡
最近の歯医者さんは、虫歯を治すだけでなく、予防歯科、子児歯科、審美歯科、矯正歯科、インプラント歯科など、いろいろな分野に特化した歯科医院が多いらしい。
美代歯科医院は、美代先生の方針で、どんなお客様でも受け入れている。
「みなみちゃん、あと、よろしく。逃げろ!」
「ああ!? 先生!? 自分でやってくださいよ!?」
受け入れているというより、美代先生は、みなみちゃんに患者を押し付けているのだ。
「はあ・・・。」
ガッカリはするのだが、いつものことだと、仕事と美代先生になれた、みなみちゃんは、お客さんを待たせるのも悪いので、諦めて、治療を始める。
「みなみ、いきます!」
子供のお客さんを相手にする時は、虫歯の治療・予防。歯並びや顎の骨の具合を確認する。
「ハ~イ~♪ 歯ブラシを持ってください~♪ しっかり、磨きましょうね~♪」
歯磨きの指導をするのも、みなみちゃんのお仕事である。
「はい、歯を矯正するために、ワイヤーを入れて、歯並びをきれいにしますね。」
矯正歯科も、みなみちゃんのお仕事である。
「歯のクリーニングをしますね~♪」
歯をきれいにするのが、みなみちゃんは得意である。
「私に、落とせない汚れはない!」
最強の助手、みなみちゃんにかかれば、きれいにならない歯はないのだ。この辺りが、決めゼリフか?
「ねじ回し~♪ ねじ回し~♪」
インプラントも、みなみちゃんの仕事である。
そろそろ? おや? っと思う人がいるかもしれない。そう、恐らく、みなみちゃんが歯を治療していることは、法律違反である。しかし、みなみちゃんは、美代先生が歯科医師として役に立たないので、生活費を稼ぐためには、やむを得ないのだ! それに、フィクションだしね。おもしろくなければ、書籍の売り上げも、ドラマ化の際の視聴率もないのだ。
ちなみに1話から9話くらいで、1クールのドラマ・アニメ・マンガの原作はOK!
「ああ~疲れた。」
「先生・・・何もしてませんよね。」
「ええ!? お客さんの送り迎えをやったよ!?」
「それ、私の仕事なんですが・・・。」
「睨まないでよ。ラーメンを食べに行こう!」
「ワ~イ~♪ ラーメン~♪」
「扱いやすい。」
「先生!? 餃子もいいですか!?」
「いいよ。」
「やった~♪ 餃子なんて、3年ぶりです~♪」
「みなみちゃんは、いつも、がんばってくれるから、小籠包もつけちゃおう!」
「しょ、しょ、小籠包!? みなみ、初めて食べます!?」
「中から、お汁が出てきて、おいしいよ。」
「ワ~イ~♪ 美代先生、大好き~♪」
「ハハハハハ!」
歯科の1番の魅力は、勤務時間に、夜勤が無いことである。決まった時間医帰るので残業もない。それでいて、美代歯科医院は、美代先生の方針で、1日1人しかお客さんの相手はしない、完全予約制の歯科医院に開業2日目にしてなった。おかげで、みなみちゃんは残業代がもらえないが、さっさとお家に帰れるので喜んでいる。例えるなら、用事が無い日は、毎日プレミアム・フライデー状態である。
ちなみに、美代先生の普段の1日は、朝の9時に出勤。挨拶をして、ラジオ体操。10時から14時の間に、予約のお客さんが来て治療。間に、お昼ご飯を食べたり、おやつを食べたり、テレビを見たり、お尻をかいたりしている。15時に帰宅。平和な毎日である。
では、みなみちゃんの普段の1日は、朝の9時に出勤。挨拶をして、ラジオ体操。10時から14時の間に、予約のお客さんが来て治療。間に、掃除をして、治療の準備をして、パソコン処理をして、次の予約のお客さんの連絡をして、美代先生の学会のレポート作成をして、お金持ちのお客さんに電話でご機嫌伺いをしたりしている。15時に帰宅。比較的、みなみちゃんは忙しい。
「歯から、チョコキノコとイチゴが生える新種の細菌を発見!」
これが、今、みなみちゃんがやらされている、美代先生の研究レポートである。これが将来、美代先生が世界的な歯科医師として、ノーベル賞から、アカデミー賞、ピューリッツァー賞、おまけのイグ・ノーベル賞まで、世界中のありとあらゆる賞を総なめにしていく、歴史的な学会のレポートは、みなみちゃんが作成していたのだった。
その他のレポートも魅力的である。
「虫歯が進化すると、虫歯ランドを作る新種の細菌を発見!」
「虫歯の中でパンダが育つ新種の細菌を発見!」
美代先生が学会で発表するレポートは、上記等の新種の細菌を発表するモノである。新種の細菌の発表は、それだけでも歴史的なものだが、しかも、新種の細菌を治療することができるのも、この美代先生が発表するレポートに価値がある。実際に治療しているのは、最強の助手、みなみちゃんであるが・・・。
「どうもです~♪」
美代先生が、表彰式で、これしか言えないのは、自分で何もしていないので、答えることができないのだ。まさに、いわゆる一つの、どうもです状態だった。
安易な開業は、失敗の元である。しかし、細菌娘こと、野菜防衛隊の隊長なのに、野菜嫌いのおやつ好きの綾ちゃんの虫歯を治したことにより、美代先生の歯科医師の地位は、安泰する。もう、みなさんお分かりだが、治療したのは、みなみちゃんである。
歯科医師国家試験に毎年2000人以上の合格者がいて、歯科医師市場は、供給過多の飽和状態である。この多数大勢の中から抜け出すのは、至難の業である。しかし、みなみちゃんという、プラチナチケットを手に入れた、美代先生は、絶好調である。金の亡者が、セレブ街道まっしぐらである。
「どうもです~♪」
予約の取れない歯医者さんランキング1位! 行列のできる歯医者さん1位! 数々のランキングで1位を独占する美代先生は、あっという間に、セレブ歯科医師タレントとして成功することになる。テレビのコメンテーターとして、本業の歯医者さんよりも、毎日テレビに出ている印象がある。
こんな美代先生が、よく国家試験に合格したな? という、疑問の声に答えるために、歯科医師には、どうすれば、なれるのか簡易に書いてみよう。
まず美代先生は、国公立の渋谷大学の歯学部に6年間も通い卒業。歯科医師国家試験に合格して、1年以上の研修を受ける。ちなみに、国公立と私立の歯科大では、学費が8倍違う。国公立が400万。私立は3000万くらいするらしい・・・。
お互い貧乏だが、美代先生は、奨学生に奇跡的になることができ、みなみちゃんは、奨学生になることができなかった。この差が、歯科医師と歯科助手の差である。たまたま人間と最強の助手が出来るまでである。
最近では、私立の歯科大は、倍率が1倍になるなど、お金持ちのお坊ちゃん、お嬢さんなら、無条件で入学することができてしまう。競い合っていないので、技術が未熟で、歯科に藪医者が多い理由の1つでもある。
美代先生は、渋谷大学病院の歯科に研修医として、現場を体験する。出しゃばらず、高度な技術もなく、教授や部長に歯向かわない美代先生の姿勢が、危険性はないと判断され、数少ない大学病院の枠に残る競争から、一人、また一人と消えていく中、美代先生は、正規に大学病院の歯科医師になることができたのである。
安月給でこき使われ、夜勤だ。早出だと、偉い教授や部長の言われるままに働いた。学会に提出するレポートも美代先生がやっていた。しかし、大した能力もやる気もない美代先生のレポートは、大学病院の教授を学会で辱めた。その責任を取って、偉い教授や部長は左遷。危険が伴うので、誰も美代先生には、近づかなくなった。
ここで、ストーリーをぶち込むと、そうだな。大学、研修医、勤務医時代の同期に、大学病院のご子息がいて、美代と仲良しだった。男にすると彼氏で恋愛。女にすると、親友。・・・。
「お仕事の内容を書け!」という、カドカワ・カクヨ〇の編集の話で、歯医者さんを先に書いていたので、それを調べながら、歯科医師の美代先生と、最強の助手のみなみちゃんに当てはめて、歯科医師とは!? を書いているが、ストーリーでもない説明を書いていると、「読んでいる人は、おもしろいのかな?」っと思ってしまう。自分でも、これが1話だったら読まない。でも、こんなのを編集さんは選ぶ。お客様の気持ちを分かっていないから、本が売れない。
ああ~、ストーりーが書きたいな(⋈◍>◡<◍)。✧♡
つづく。