世界樹の館
いきなりの獣人の方にお会いして、びっくりしている俺となぜかあちらもびっくりしていた。
そしてぺこりと頭を下げ
「大変失礼ですが、人間のお方でしょうか?」
「えっと…?多分人間ですけど?」
異世界転移してる異世界の人間です。
途中で種族いじられてないなら、人間のはず。
こっちの不安な心情が伝わったのか、少し困ったように笑いながら
「あ、別に人間だからどうとかいうのはないのですが、
この世界樹の館に泊まりに来られるのは神族等のお方々で、
人間の方はなかなかいらっしゃいませんから。」
俺が不安になっていたのは自分の種族なのだが、まぁいいや。
もう一つ最大に不安なことがあるので先に聞いておこう。
「あの、『お泊りセット』っていうアイテムでこちらに来たのですが、
何か別に料金とかいりますか?」
そう、俺異世界の金ないんだよね!!
ていうかアイテムのみで軍資金なし。
入れとくだろ!!普通さ!!
「いえ、『お泊りセット』のお客様は無料で宿泊いただけますが、
素泊まりで翌朝には退出して頂いています。」
……十分だな。
食事はチケット使えればいいし、雨風しのげればいいと思っていたけど、
ここは高級ホテルっぽい感じだし文句の言いようがない。
絶対森で野宿より全然マシというか比べるのもおこがましいだろう。
「じゃ、一泊お願いします。
部屋空いていますか?」
すると女性はにっこりと微笑んで
「ありがとうございます。
ではお部屋に案内致しますね。」
と言って部屋に案内してくれた。
温泉チケットもつかったのでここの温泉に入れるらしい。
ていうか二つのチケット共に直通で個々の施設につながるらしい。
ちなみに俺を迎え入れてくれた女性はここの女将さんでラータさんと言うらしい。
着物が似合うとても上品な女性でリスの獣人らしい。
そして温泉の方を仕切っているのが旦那さんのトスクさんと言う方で、
屈強な筋肉質のまるでプロレスラーみたいなリスの獣人だった。
とりあえず色々と旅館を案内してもらい、温泉も堪能して満足した。
ていうかチケット増えてるから毎日でも来れるわ!!
やったぜ。
という感じで睡眠をとり異世界一日目が終わり、
旅館から出る時に二人から見送られ満足して洞窟に帰ってきたら、
洞窟に置いてあった試しで出していたお菓子が無くなっていた。
明らかに食い散らかしてあって、そしてそのお菓子に囲まれて、
スース―と寝息を立てている白銀の髪の毛の小さな女の子がいた。
え?え?誰?この子?
ブックマークありがとうございます。びっくりして二度見しました。
メッセージも頂いてうれしくて躍り出しそうです。
更新遅めな私の拙い文章ですが今後ともよろしくお願いします。
やっとヒロイン出せます。
この主人公はこんな感じでゆるく生きていきます。