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6、再建せよ!カハールの巻

本当に1話1話短くてすみません!

この作品は永遠に続けようと思いますので、何かネタがあれば感想へお書きください。

荒廃したカハール村の上空に、アパッチに護衛された2機のCH-47JAチヌークヘリが侵入する。2機が吊り下げているのは陸上自衛隊が採用した155mm榴弾砲FH70。FH70は重量が8000kgほどあり、1機では輸送ができず、航空科の隊員たちは技術的にも性能的にも難しい同時吊り下げ輸送を披露していた。


「オーライ、オーライ……ストップ!」


「綺麗に駐車しておけよ!」


カハール村の広場では、異世界に飛ばされてきた自衛隊の車両や航空機が駐車駐機していた。ギルド前では天幕が張られ、野外炊具1号による炊き出しが行われていた。野外炊具とは、名前の通り野外で食材を調理して食事を作る、移動する万能大型キッチンである。一度に400人分の食事を作れるこの装備は、主に災害復旧派遣に用いられたりする。


「あ、腰が……」


「隊長、手を休めないでください」


「お、おう!」


衛生科の三ツ矢に叱咤されたエプロン姿の不知火が、大きなしゃもじで鍋をかき回す。現在、自衛隊は二つの班に分かれている。一つは不知火の様に炊き出しを提供する班、もう一つは村の復興である。復興の班は栗良が任されている。


「持ちあげるぞ、角で手ェ切るな」


「1……2ぃの!それ!」


瓦礫を手作業で処理し、たまに遺体が出てくると綺麗に埋葬する。とても、一般人なら音を上げるような重労働の連続だった。しかし、彼らは決して根を上げることはない。いや、あげようとしても、彼らのプライドが許さないのだろう。エルフのティアと言ったら、栗良の横で精霊魔法を使い、生存者を捜索していた。


「そういえば栗良陸曹、陸曹は東日本へ行ったんですよね。どんな感じでしたか?」


部下の質問に、栗良は数秒たってから答える。


「地獄だ、分かるか?こことは比べものにならないほどやられていた」


「これでもマシですか……」


「そういうな、救助を待ってる人がいるのには変わりない。金輪際マシとかほざくなよ。」


「りょ、了解しました!」


そう、彼らは今なお救助を待ってる人たちがいることを忘れはしない。彼らの献身な救助活動が身を結んだのか、瓦礫の下に取り残されていた人々の大半が救出され、勇者を筆頭とした一行や村人たちが自ら自衛隊員と救出活動を行い、犠牲者は最小限にとどめられた。


「栗良!食事だ!村の人全員と全隊員を連れてこい!」


そして食事も、村人と同じ場所で同じものを食べる。これが、村人への信頼関係構築に役立ち、村人への最大限の配慮になるのだ。過去に自衛隊がイラクに海外派遣された際に学んだ事だ。


「これは何という料理じゃ?」


釜を煮ている不知火に、村長は中身を問いかける。


「肉じゃがですよ」


「ニクジャガ?」


「牛肉とジャガイモなどの野菜を煮込んだ料理ですよ。栄養価にも優れ、味も保証でき、少ない具材で多く作れる、まさに二石三鳥な料理です。皆さんで一緒に食べましょう」


「これを我々のために……?何とお礼を言えばいいのか……」


「気にしないで下さい、善意でやってる事ですから」


不知火の言葉に村長は腰を抜かす。どうやら、これがタダだとは思わなかったようだ。むしろ、村長自身も法外な料金を取られるのかと心配していたほどだ。


「それは誠ですか?」


「はい、それが我々自衛隊の存在理由ですから」


不知火が村長にそう告げると、村の正面から一人の少女が走ってくるのが見えた。そう、彼女がカハール村長の孫娘であり、念力系統の魔法を使える魔法少女であった。


「シラヌイ〜」


「おっ、ミュイちゃんか、どうかしたのか?」


「騎士さんが女王様がやって来たって言ってるよ?」


「女王様?なんだそれ」


不知火達が首を傾げて正面を見ると、そこには何人もの兵士に護衛された1台の白い馬車が入ってくるのが見えた。全隊員がお膳を置き、小銃を構える。周囲に緊張がはしる。


「待てっ!撃つなよ!」


不知火が片手を上げて静止させる。自衛隊の目の前では、兵士達が整列し、馬車を取り囲んでいた。


「シラヌイ、ありゃイサラギ王国の王女、イアナ=イサラギだ」


「何、王女だって?何で女王陛下がこんな村なんかに?」


「たぶん、あんたたちジエータイの噂を聞いてきたんだろう」


「控えい!イアナ女王陛下のご面前であるぞ!」


衛兵らしき兵士が、槍を思いっきり叩きつけ、無駄に音を立てる。横の普通科隊員が89式を向けるが、不知火が銃口を下ろす。


「おやめなさい!失礼ですよ!」


声の主が馬車から出てくる。女性は白の羽衣を纏い、プラチナブロンドのロングヘアーをたなびかせる。その場にいた全ての人間が見惚れるほど綺麗であった。


「イサラギ王国128代目女王の、イアナ=イサラギと申します。斑の傭兵とは、あなた達の事ですか?」


「斑?……えっ、あ、はい。我々で間違いないと思いますか……」


「貴殿らの噂を良く耳にします。私からのご要望です。ご要望は何でも聞きます。どうか我々の元に腰を据えてもらえませんか?」


「私一人では決めることはできません。ご好意はありがたいのですが、また後日お伺いされた方が……」


「なら、話が纏まるまで私はここにいます。邪魔かもしれませんが、どうしても答えが欲しいため……」


これには自衛隊員達も反応に困った。村の復興はまだ終わってないからである。


「分かりました、話が纏まるまでここで待機していてください。我々には、まだ仕事がありますから」


不知火は無礼と分かっていながらも、イアナ女王を待機させ、復旧作業を再開させた。

今回の席替え最悪だ…原稿なんか書けやしない…orz。


| ウザい | めんどい|うるさい

|寝キャラ | 作者 |お喋り

|お調子者|どアホ |ノーマル


上記の通り、原稿を書く環境ではないため、他作品を含め更新が遅れます。ご了承下さいませ。

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