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チワワの逆襲
大好きな御主人様が、図体のでかい大型犬を撫でるのを、チワワは悔し涙を噛み締めながら睨みつけていた。
すると視界の端に盛んに動くモノが。
ソレはにっくき大型犬の尻尾ではないか。
御主人様に撫でて貰っているにも拘らず、腹を見せるどころか素直に喜ぶ様子も見せないくせに。
今その尻尾は激しく振られている。
イラッとしたチワワは、思わず小さな前足で“たしっ”とそのパタパタ動く尻尾を踏み付けた。
そうしておもむろにあんぐりと口を開け、ソレにガブリと噛み付いたのだ。
毛を逆立てて硬直する大型犬に、ちょっぴり溜飲を下げるチワワでしたとさ。
お わ り