きっと、たぶん、だれにも『映像化不可能』な、パラレルし過ぎているマッチ売りの少女(本文編)
この『本文編』は『検索除外作品』となっております。
むか~しむかしのことでした。
ある雪のふる街に、マッチを売っているひとりの少女がおりました。
少女は、道行く人にマッチを差し出し、こう言いました。
「マッチ……マッチはいりませんか……」
「買いましょう」
「え!? マジで!?」
「……なにか、問題でも?」
「い、いいえ!! ありがとうございます!!」
その日は、マッチが飛ぶように売れました。
「私にも」
「儂にも」
「アキチにも」
「もっと、みじかいスカートないの?」
ひとり、警察に捕まりましたが、マッチは無事、売り切れました。
とても喜んだマッチ売りの少女は、飛ぶように家に帰り、このことをおばあさまに報告します。
「おばあさま、聞いて聞いて! いつもは一個も売れないマッチが、今日は全部売れたの! ほんとよ!?」
「おや、珍しいこともあるもんだねぇ。きっと、いつも頑張っているお前に、神様がプレゼントをくれたんだよ」
「そっか! 神様が見ててくれたんだ!!」
「きっとそうだよ」
そして、次のクリスマスの日……
マッチ売りの少女は、昨日と同じようにマッチを売っておりました。
「マッチ……マッチはいり」
「頂きましょう」
「ほえ!?」
「ほえ?」
「あ……いえ! ありがとうございます!!」
その日も、マッチはアホみたいに売れました。
「マッチちょうだい」
「マッチくれ」
「マッチくだせえ」
「金をだせ」
ひとり、強盗未遂で捕まりましたが、マッチはこの日も無事、完売しました。
あまりの出来事に、マッチ売りの少女は嬉しくなり、鳥の丸焼きを買って家に帰りました。
「おばあさま、聞いて聞いて! 今日もマッチが全部売れたの!!」
「ほう、そりゃあ良かったねぇ。一体、なにがあったんだろうねぇ?」
「それでね、それでね! 今日はクリスマスでしょ? だからね? 鳥の丸焼きを買って来たの!!」
「ほう、そいつは豪勢だねぇ。それじゃあ、さっそくふたりで食べようかねぇ」
「うん!!」
ふたりは、鳥の丸焼きを美味しく頂き、クリスマスを楽しく過ごしましたとさ。
めでたし、めでたし♪
……おしまい……
最後までお読み頂きありがとうございます。
この後書きをスクロールしますと、星評価、広告のさらにその下に、本文世界とは別のもうひとつのお話『ルビ編』と、そのふたつのお話がパラレルし過ぎている世界『きっと、たぶん、だれにも『映像化不可能』な、パラレルし過ぎているマッチ売りの少女』のリンクを貼っておりますので、そちら方もお楽しみ頂けたら幸いです。
↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓
↓ ↓ ↓