刺身2
カイが用意してくれた鯛みたいな魚イタを刺身にしてもらって今から試食だ、かなり楽しみだな。
「キキ、醤油と塩はあるんだよね?」
「ええ、どうぞ」
キキが醤油と小皿を渡してくれたので醤油をつけて刺身を食べる
「んー!美味い!鯛とかは熟成させたほうが美味いとも聞くけど捌いたばっかでも充分に美味いなぁ」
「まぁ鯛じゃなくてイタだしね、それにしても美味いとはおもうけど」
「本当に美味しいですね、クロウさん、どうですか?お店のメニューに使えそうですか?」
「なんだこれ…生の魚なのにこんなに美味いのか!?魚の旨味が醤油とあわさってさらに美味くなってやがる。これなら売れるはずだ」
良かった、美味しかったみたいで興奮気味に話している。
「包丁技術次第でもっと美味しくなったりしますのでクロウさんにぴったりだとおもいますよ?あとメニューとして目を惹くようにこんなのも作ってみました」
キキがそういってもってきたのは鯛の姿造りだった。
「一匹まるごと使ったのか、これは確かに目を引くな!イタがこんな美味いとはなぁ、ジアも楽しみになってきたぜ」
「じゃあジアのほうは僕が捌きますね、失礼します」
そう言ってカイが厨房に入って、ジアという魚の捌きかたを教えはじめていた。
「けどよく姿造りなんか造れたね、キキ」
「まぁ【料理】スキルのアシストもありましたし、一応リアルでも捌けますからね、刺身だけじゃインパクトが弱いと思ったんで包丁技術を活かすならアリかなって」
「確かにね、美味しいだけだと真似されたりするもんなぁ」
「そういうことです」
「刺身が食えるようになるとお寿司も食べたくなるなぁ、早くお米みつからないかな…」
「お米があればいろいろ料理つくれそうですもんね、まぁこれからに期待しましょう」
そんな話をしてたらカイとクロウさんが戻ってきて
「ほら、普通の刺身とタタキにした刺身だよ」
「おーやっぱ美味しそうだなぁ」
「さっきのイタの刺身の味を知ってると俺も期待しちまうな」
クロウさんもかなり期待してるみたいで笑顔になっている
「まぁ食べてみましょうよ、僕も食べたいですし」
「そうだな、んじゃ食べるか」
そうして4人で試食して舌鼓を打っていた。
「これは刺身も美味いし、包丁で細かくした方は食感がまた違っていいし、他にもアレンジができそうだな」
「それはよかった、教えた甲斐がありますよ」
クロウさんはすぐにタタキは他にも使えそうだと気付いたらしい。試食をが終わり片付けも一段落した時
「あとは魚の確保だけか、安定して確保できないとメニューにしづらいからな」
「それは僕が釣った時は持ち込みますけど他にも釣りしてる人はいますからその人達から買うのがいいんじゃないですかね?」
「そうしてみるか、カイだっけ?お前の知り合いにも伝えておいてくれよ」
「わかりました、そうだ刺身はアシが早いので保存には気をつけてくださいね」
「あぁわかった、そういえば試食に使った分以外にも魚持ち込んでくれただろ?お代はどうする?」
「新メニュー記念ということで今回はさしあげますよ、次回からは買ってくださいね?」
「いいのか?もちろん買わせてもらうぜ!今日はありがとよ!お前達も何か困ったら遠慮しないで相談しろよ?」
「はは、ありがとうございます、その時は僕も相談させてもらいますよ、じゃあ今日はこれで失礼しますね」
カイがそう言った所で三人で店を出たのだった。




