刺身
刺身を教えるためにクロウさんの食事処に向かう途中でカイを見つけたので声をかける
「よ、カイ、今日の釣果はどんな感じだい?」
「ジンかい、なかなかの釣果だよ、期待してもらってもいいと思うよ」
「お、それは楽しみだ、じゃ向かおうぜ」
「うん、聞いただけだと微妙に道わからないから案内よろしく」
カイに案内を促されたので三人で一緒にクロウさんの食事処に向かうことにした。
食事処に入り、クロウさんが話す余裕があるのを確認して
「こんにちは、昨日言ってた刺身を実演を見てもらって食べてもらうために今日はきました」
「本当に持ってきたのか、まぁ何もしないわけにはいかないしな、早速食べさせてもらっていいか?あとなんで1人増えてるんだ?」
「あ、彼は協力してくれる人でカイっていいます。今日の魚は彼が用意してくれたんです。魚を捌くこともできるので二人のやり方を見てもらおうかと」
「お、そいつは悪いね、ちゃんと代金は支払うぜ、つーかジン、お前は魚を捌けないのかよ?」
「はい、すみません…なんでキキとカイに聞いてもらうことになります」
「ジンさんは言い出した手前来ないわけにはいかないって来たのであんま責めないであげてください」
「いや責める気はないけどな、まぁいいや、じゃあ二人はこっちに来て教えてくれ」
「失礼します」
「我流だから人に見せるのは緊張するね」
そう言って二人が厨房に入ってクロウさんに魚の捌きかたを教えていく。
そういえばカイはなんの魚を持ってきてくれたんだろうなと思ってちらっと中を見てみると鯛や鯵らしき魚が見えた。
「なぁカイ、それって鯵と鯛?」
今はキキが教えているようなのでカイに聞いてみる
「名前は違うけど味はそんな感じだね、ちなみに鯛っぽいのがイタ、鯵っぽいのがジアっていうみたいだよ?」
「逆から読んだだけかよ、なら普通に鯛と鯵にしとけばいいのに」
「まぁ思いつかなかったんだろうね、マグロやカツオ、さらには、鰤っぽいのもいるみたいだけどしっかりした船がないとその辺を手にいれるのは難しいかな」
「あー大型の魚は釣りじゃきついか」
「うん、いつかは手にいれて釣ってみたいけどね」
「協力できることあれば俺も手伝うから言ってくれよ?」
「うん、その時はお願い。あ、イタは捌きおわったみたいだね、どうしようか、先にジアも捌いたほういいかな?刺身だけじゃなくてタタキも作ろうと思ってるんだけど」
「それなら、とりあえずイタを食べてからにしたらどうだ?刺身が美味しいってわかればタタキも大丈夫だろうし」
「そうだね、そうしようか」
そんな話をしてたらキキとクロウさんが戻ってきて
「この魚イタっていうみたいですね、とりあえず一匹捌いたので試食しましょうか」
「魚にあんな料理方があるなんてなぁ、目からウロコだったぜ、味はどうなんだ?」
「それをこれから試食してみてください、俺達も気になるのでいいですか?」
「おう、構いやしねぇさ、じゃ食ってみるか」
そうして俺達は鯛…じゃなかった、イタの試食をはじめた。




