相談
〈梟の目〉で見つけた石を見てもらった後に相談しようと部屋に戻ってきた俺達、とりあえず皆が戻ってくるまで昼飯を食べておく。
「あ、ジンさんとキキさんじゃないですかー、もう戻ってたんですねー」
「カーセとアリナさんか、おかえり。そっちも一段落?」
「おかえりなさい」
「一段落というより清掃活動は終わったみたいですねー、私達が手伝って早く終わったみたいですよー」
「ただいま、とりあえずここまでは順調なのかしらね、あとはそれぞれの手伝いを頑張る感じかしらね」
そんな話をしてるうちに全員戻ってきたので集まってもらう。
「全員集まったけどどうしたの?」
「実は清掃中にこんなモノを見つけまして」
そう言って結晶石を取り出して見せた
「何?コレ?」
「これは結晶石っていうアイテムらしいです」
マテラさんに聞いたことをアイテムの名前含めて話していく。
「ジン君、なんてもん見つけたのよもう、それでなんで皆集めて話したの?」
「え?だってクランの依頼で見つけたモノだし、話を聞いたら貴重なモノみたいだし全員で用途を決めるべきじゃないかなって思ったんですけど」
「ジン君がそれでいいならいいけど…それじゃ皆どうする?というか発見者のジン君の希望は何かないの?」
「俺は高値で売れるなら売っちゃってクランホームを買う資金にすればいいかなって思ってましたけど」
「それもありねぇ、やっぱクランホームは早めに欲しいもんね」
「はい、そうすれば生産組もクランで活動しやすくなりますしね」
「他になんか使いたいって人はいるかしら?」
「というか使い方がマテラさんから聞いた以外わからないんでしょ?複数個あるなら生産とかでも使えたけど1個だけなら売るか取っておくかじゃないかしらね?」
ミニアスさんが意見をくれ
「僕もそう思います、【錬金術】とかでも使えそうですけど現状じゃ使うのが怖すぎますよ」
アシャーレもミニアスさんに同意した。
「あたしは正直クランホーム資金にしたいわ、やっぱ皆で気軽に集まれる場所はあると便利だから」
「俺もジンがいいならそれでいいと思う」
「私もです」
サージとチェリンさんのサブマス組もクランホーム資金にする方向でいいみたいだな。他のメンバーからも反対意見はなかったのでクランホーム資金となることとなった。
「しかしこんなもんが町中にあるとか知られたら町中穴だらけになるんじゃね?」
ユースが心配そうに聞いてくる
「それやったら町の警邏隊に捕まると思うわよ、それにもしかしたらこの仮免状態の依頼中にしか取れないのかもしれないしね」
「どういう事だ?」
「見つけれたならクランホームを買うための資金を獲得させる仕掛けかもって思ったのよね」
「あーあり得なくもないですね、しかしどこで売りましょうかね?」
「ギルド経由しかないかしらね…プレイヤーに売れるかもしれないけどプレイヤーはまだ金貨に手が届いてないかもしれないし」
「じゃあその時はアリナさんお願いします」
「貴方も来るのよ、発見者なんだから」
「あ、はい、わかりました」
「話はこれだけかしら」
「はい。あ、午後は刺身の件に行ってきます」
「そっちもお願いね。じゃまた各自で行動ね」
そうして俺達はまたそれぞれで行動をはじめた




