人探し
クロウさんの食事処を出て釣りをしてるプレイヤーを探すことにした俺達。リアルでは川魚は刺身には向かないということだけは覚えていたので海方面に向かう事にする。
「しかし釣りかぁリアルじゃやった事ないんだよなぁ虫が苦手でなぁ」
「私もですよ、やってみたいとは思いますけどね、今なら練り餌とかいうのもあるから出来なくもなさそうですけど」
「あー練り餌なら俺も出来そうかな、しかしゲーム内だと釣りもスキルないと出来ないのかな?」
「どうなんでしょうね、その辺も聞いてみることにしましょう」
そんな話をしてると海辺に着いたので人影を探してみると何人か釣りをしてる人を見かけることができた。
「どう?見た顔の人はいる?」
「えっと、あ、いました!あそこで釣りしてますね」
「じゃ出来るだけ物音を立てずに近づこうか、魚が逃げたら大変だしね」
そうしてそのプレイヤーに静かに近づき
「お久しぶりです、釣れてますか?」
「ん?あぁこの前魚を売りに行った料理プレイヤーさんじゃないですか、こんなとこまでどうしましたか?」
「実は聞きたい事があって良かったら話を聞かせてもらえればと」
「聞きたいこと?答えられることならいいけど。あと隣の人さはPVP大会でトランプを使ってた人みたいだけど、どうしてここに?」
「ありがとうございます。こちらはジンさんっていって今お世話になってるクランのメンバーです」
「へークランの人なんだ、僕はカイ、ただの釣り好きだよ、よろしく」
「さっき紹介されました通りジンです、よろしくお願いします」
「堅苦しいのは苦手だから話しやすい話し方でいいよ」
「じゃそうするよ、俺も堅苦しいのは苦手だからかしこまらずに頼むよ」
「うん、それで聞きたい事ってなんだい?」
「あぁ、それなんだけど魚で刺身で食べられそうな魚ってないか?」
「うん?どういうこと?詳しく聞かせてくれないかな?」
聞かれたので食事処での話をカイに話した。
「なるほどねー、確かに売るのに考えたら刺身は手間だもんね、僕たちも釣った魚が高値で売れれば嬉しいしね」
「じゃあ教えてもらえるんですか?」
「うん、一応ね。釣ったばっかのをさばいて食べた魚とからあるからね、ただ素人のさばき方だと食べれる所が少なくなったりしたんだよね、そのクロウさんが本当に包丁技術が確かなら作ってもらってみたいな」
「じゃあ明日一緒にクロウさんの所に行くか?」
「いいのかい?君達のクランの案件だろ?」
「意地を張ることでもないからな、俺達だけじゃ魚を確保出来るかもわからないしな」
「それさ僕も同じだよ、釣果は日によって違うからね」
「言いたくなかったら言わないでいいけどやっぱ【釣り】スキルがあるとないとじゃ釣果は違うのか?」
「そうだね、といってもプロとアマチュアくらいの違いしかないけどね」
「それでも大分違うな、でもスキル無しでも釣りは出来るのか」
「スキルがあったほうが楽だけどね、じゃあ明日一緒にクロウさんという人の食事処にいけばいいのかい?」
「あぁ午後になるけどお願いしていいか?」
「わかったよ、午前に気合いを入れて釣っておこう」
「期待してますね、やっぱ刺身は食べたいですし、あ、私はキキっていいます、よろしくお願いしますね」
「こちらこそよろしく、じゃ今日はこれで」
そうしてカイが町に帰っていったので俺達も宿に戻ることにした。




