クランへの依頼
入室の許可が出たのでアリナさんを先頭として、入室していく
「失礼します」
「どうもここのギルドマスターをやってるレジコといいます。本日はクラン結成の申請ということですね?」
「はい、けれどクラン結成にギルドマスターに会うとは思っていませんでした。」
アリナさんが驚いて聞き返していた。
「よく言われますよ。クランについては説明することもあるので面会することにしてるんですよ」
「そうなんですか?てっきり書類上の手続きだけかと思ってました」
「それでもいいんですけどね。クランにはメリットが多いですがそれだけに悪用しようとする人もいるので面会してるんですよ。さぁ説明しますのでみなさん座ってください」
「その心がけは上に立つ人としては好ましいと思います。それではお願いします。」
「はい、まずはクランを結成した事によりクラン向けの依頼を受けることが可能になります。通常の依頼より難易度が高かったり採取依頼ならば必要数が多かったりですね。そしてこれらの依頼をこなすとクラン貢献度が成績に応じて加算されます、貢献度によりクランランクが決定され、上位ランクのクランは多少の便宜がはかられます。これはギルドランクとも重複するので転送装置や個室といったものの利用料金がだいぶ安くなったりしますね。そのかわりというわけではありませんが一定期間全く貢献してないクランは許可が取り消されます」
「一定期間とはどれくらいですか?少しでも貢献していれば取り消しはありませんか?」
「取り消しになる期間はこの世界の時間で一年ですね、少しでも貢献されていれば取り消しはないですよ。クランランクも下がりはしません。」
「わかりました。これは重要だから皆忘れないようにしましょう。」
アリナさんが俺達にも確認して俺達も頷き返す。
「そしてあとは各地にあるクラン用のホームエリアを購入できるようになります。こちらは貢献がなかったからといって、無くなるわけではありません。買っていただいてるモノですからね。ただリスクもあるので割高で金貨1枚からが相場になってます。上をみればいくらでも高いのはありますけどね」
「クランホームはいつか欲しいですね。当面の目標にしようかしら?」
「いいんじゃないか?目標があったほうが張りもでるだろうし」
「燃え尽き症候群だけは注意しないと駄目ですけどね」
アリナさんの提案にクランのサブマス二人が賛成して当面の目標はクランホームの獲得となった。
「ここまでが説明ですね、さて次ですが」
「説明以外にも何かあるんですか?」
「ええ、実はクランを結成した方々にはひとつ依頼をお願いしてます。それを達成するまでは仮免扱いとなってます。これから話すのはその依頼に関してですがよろしいですか?」
レジコさんがそんな事を言ってくる。やっぱそう簡単にはいかないってことか
俺達はレジコさんの話を聞くことにした。




