お約束
「ここに隠し通路があるのか?一見行き止まりだが。」
隠し通路の手前の第2層につながる階段の前でサージが聞いてくる。
「あぁ【魔力察知】に反応があったんだ。隠し扉になってるんだが2段階の罠になってて扉が開くと同時に毒矢が飛んでくるから気を付けてくれ。」
「また意地がわるいな。ま、罠なんてそんなもんか。」
「まぁそうなるな。それじゃ、スイッチ押すぞ?」
「あぁ」
そう宣言して俺は【魔力察知】できちんと位置を調べて、スイッチを押す。
そして毒矢が飛んできたが今回はもう飛んでくることが分かっていたので問題なく避けることができた。
「よし、進もう。」
「そういえばここででてくる敵はなんなの?」
カーセが聞いてくる。
「オークだよ。ボスは上位のウォリアーが3体とさらに上位のジェネラルが1体で取り巻きに通常のオークが10体以上はいた。さすがに数の暴力に押し切られたんだ。」
「それもあるけど、あなたの場合装備も関係してるんじゃなかいしら?さすがにそろそろ装備を更新したほうがいいと思うわよ、稼げないわけじゃないんでしょ?」
ミニアスが忠告をしてくれる。
それは俺も思ってるんだけど
「どういう装備がいいのかわかんないでなぁ。今までは手に入った素材でつくってもらってたりしたんだけど最近は素材も手に入らないしなぁ…。」
「こだわりがないなら店売りでもいいと思うわよ?プレイヤーメイドは性能はいいけど高いしね」
「そうするかなぁ。銀貨5枚もあれば全身そろうかな?」
「上を見ればきりがないけど一般的なのだったらそろうと思うわよ?」
「じゃぁ今度揃えてみるかなぁ…ホームエリアのお金がどんどん遠のいていくな。」
「ま、そこは頑張ってもらうしかないわね。」
「そうするよ。さって敵さんのお出ましだ。」
話ながら進んでいるとオークが現れだしたので戦闘態勢を皆でとり始める。
「疑ってたわけじゃないがホントにオークだな。まずは俺とカーセで突っ込む。フォローは任せたぜ」
そういってユースとカーセが攻撃にでてその他のメンツはフォローに回る。さすがに俺でもソロで奥までいけただけあって、皆がいればそう苦労はしないでボス前の緑の生い茂ったエリアにたどりついた。俺もスクロールを温存できたし、いい感じだ。
「ここが例の3つを採取できたエリアだ。俺は生産系のスキルは持ってないから、持ってる人らなら俺より取れるかもな。」
「ここであの3つの素材が…でも蜂蜜が取れるのに蜂はでてこないんですね?出てきそうなもんですけど」
「「「「「あ」」」」」
「アシャーレそれはフラグってやつだぞ…」
「え?」
お約束にたがわず、羽音がこちらに向かってくるのが聞こえるのだった。




