表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オンリーユニークスキルオンライン  作者: ドートレス
自分だけのスキルを求めて
7/103

梟の目にて

ようやくスキル獲得

冒険者ギルドをでて地図を見ながら歩いて道具屋の〈梟の目〉に着いたので中に入りながら声をかける


「すみませーん、冒険者ギルドで依頼を受けて来た者ですがどなたかいませんかー?」


声をかけると奥からおばあさんがでてきて、俺に声をかけてくる。


「整理の依頼を受けてくれたのかい。あんな報酬で受けてくれるなんて物好きか余程の変り者なのかねぇ。あたしゃこの〈梟の目〉の店主のマテラってんだ。あんたの名前は?」


「ジンといいます。ギルドに登録したばっかで討伐依頼だと不安で自分の出来る依頼を探してて、この依頼を見つけたんですよ」


「討伐依頼が不安だっていうのかい?あんた達≪探求者≫は何か一つ得意な事があってそれで戦えたりするんじゃないのかい?」


≪探求者≫てのがこのゲーム内で生きるNPCからみた俺達プレイヤーの呼び方か、得意な事っていうのは≪オリジンスキル≫の事なんだろうな。


「いえ、俺が得意な事はトランプで、戦うのは苦手なんですよね。なので討伐の依頼ではない依頼を受けてここに来ました」


「あぁそうかギルドは最初は午前と午後で採取と討伐で依頼をわけてるんだったね。そういう理由なら納得だよ。じゃあ整理をお願いするよ、この部屋と奥の部屋を頼むよ。」


「はい、わかりました」


そう言って店内の整理をはじめるが、正直報酬が少ないし大したことないだろうとちょっと舐めていたことを後悔した。二部屋だけだったんだがモノが乱雑に置かれているだけでなく分類すらされておらず、何度も往復したりする事になった。

そんなこんなで2時間ほど整理をして、終わったとこでマテラおばあさんに声をかけられる。


「真面目なんだねぇ。あんな報酬だから受けて来たはいいけど、適当や中途半端にやるのが≪探求者≫だけでなく、冒険者にもほとんどなんだけどね」


「依頼を受けた以上は仕事ですし、自分自身で決めたことですからきっちりやらないと気持ち悪いですから」


「そういう風に考える人間はいつかきっといいことあるよ。私も気に入ったよ。報酬は増やせないけど私から一つプレゼントしようじゃないかい。あんた、このあと少し時間大丈夫かい?」


「あと3時間くらいなら大丈夫です」


「じゃあこっちにおいで」


と整理をしなかった店の奥に入っていくのでついていく。


「失礼します」


「そんなに堅苦しくしなくていいよ、整理をちゃんとしてたなら分かったと思うけどここは冒険者用のアイテムを売ってる道具屋なんだ。その中に巻物があったのに気付いたかい?」


「はい、中身は見ませんでしたけど」


「あれはスペルスクロールっていって事前に魔法を付与さえしておけばその魔法が発動するって代物だよ。」


スペルスクロールか、RPGとかでお馴染みだね。


「へぇ、便利なんですね。でも高いんでしょうね。」


「そうさね。初級魔法でも300銅貨てとこだね。でもそのままをプレゼントしちゃ使えば終わりだからね。私がプレゼントするのは魔法付与のされてないスクロールの作り方だよ。」


「え、いいんですか?大した事をしたわけではないと思うんですが。」


「いいんだよ、あたしがあんたを気に入ったから教えるんだからね。それに教えるのはスクロール本体の作り方だからね。」


「ありがとうございます。是非おねがいします。」


「んじゃ見てるんだよ。まずは何でもいいから紙を用意する、あたしゃそれっぽい雰囲気を出すために巻物にしているけどね。そしてその紙に魔力を満たす。これだけさね。

それでまっさらなスクロールが出来て、魔法付与が出来る器ができるよ。やってごらん」


あれ、紙なら何でもいいのかな?ならちょっと実験したい事思い付いたぞ。

「用意する紙ってトランプでも大丈夫ですか?」


そう聞くとマテラおばあさんは関心した顔を見せて

「もちろんだよ。紙なら大丈夫だよ。」


そう言われたので3セットあるうちの兎に一枚使って53枚になってしまったトランプセットから一枚取り出してみる。


「魔力を満たすっていうのはどうやれば?」


「自分の感覚を用意した紙に移すようにしてみな」


言われた通りにやってみると自分からの中にある何かが紙を満たしていくのが感じられた。これが魔力で満たすってことなのかな。


そうすると


スキル【スクロール作成】を獲得しました。


と通知がきた。やった初めてのスキルだ。また戦えるスキルじゃないけど…


「成功したみたいだね」


「はい、ありがとうございます。マテラさん」


「いいんだよ、けど気づいてるかい?それだけじゃ意味がないって」


「はい」


そうなのだ【スクロール作成】のスキルだけで用意できるのは言わば、白紙のスクロールで何も効果はない、ここからまだスキルが必要になるということなのだろう。


「もしその先も知りたかったらまた同じ条件で依頼を出すから時間があるときに受けてきな。」


これは助かる報酬が低い分他の報酬が設定されてたって事か。きっちり仕事してよかったな。


「わかりました。またお願いします」


「よし、今日はもう遅いからこれくらいだね。達成証だよ、ギルドにもっていけば報酬がもらえるはずさ」


「ありがとうございます。ではこれで失礼します。またお願いします」


「あぁ、またよろしく頼むよ」


そういってから〈梟の目〉をあとにしてギルドに報告して、報酬をもらった所でログアウトした。



まだトランプで戦闘出来るまではながい

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ