紹介
ーーーオンリーユニークスキルオンラインをはじめます。
大型アップデートを控えたある日、俺はフレンドの中で時間がある人達を〈梟の目〉のマテラおばあさんに紹介しようと誘っていた。
待ち合わせ場所に行くと
「ジンさん、こっちですよ。」
とアシャーレが声をかけてくれる。
「お待たせ。しかし急に呼び掛けたにしては結構集まったな。」
そう突然の呼び掛けだったのだが知り合いの生産系のメンツは全員来ていた。
「そりゃジンさんのスペルスクロールの作成の方法見てたら来たくなるっすよ!装備に付与できるようになる可能性もするっすし!」
「そうですよ。それでなくてもNPCと仲良くなるのは悪い事でもないと思いますしね。」
「僕は魔道具屋ってだけでわくわくしますし。」
とノーマン、チェリンさん、アシャーレが言ってくる。
「まぁ生産組は気にはなるか。でもカーセが来たのは以外だった。」
「そうですか?魔法剣のヒントありそうじゃないですかー。」
「あぁ可能性はあるかも知れないな。ま、取り敢えずいくか。」
会話を切り上げて、俺達は〈梟の目〉に向かう。
「こんなとこに魔道具屋あったんすね…。」
「ん?知らなかったのか?」
「うっす。ポーションとかはギルドでも買えるんでそっちで買ってたっす。」
「俺はそれが初耳だ。値段はどうなんだ?」
「見てみないとわからないっす。」
「それもそうか。ま、入ってみるか。一応連絡はしてあるしな。」
そして店の中にはいり
「マテラさん、ジンです。この前伝えた人達を連れてきましたー。」
するとマテラおばあさんがでてきて
「もう来たのかい、とりあえず店はもう閉めるから入ってきな。」
「失礼します」
それぞれ挨拶をしながら入っていく。
「ほら、座りな。お茶を用意するから少し待っていな。」
そう言って用意をはじめた。俺達も手伝いをしようとしたが
「客は座ってな。」
と固辞された。
その後お茶をごちそうになりながら話をしていた。
「なんだい、あんたら色々作ってるのかい?なら少しヒントを上げようじゃないかい。そこからどうするかはあんたら次第だ。」
そういうと俺も【魔法付与〈スクロール〉】と【スクロール作成】の時に教えてもらったコツを教えてもらった。それぞれスキルは覚えなかったようだが何か思いついた事があるようだ。
そして
「あのマテラさん、今のお話って生産以外でも使えますよね?」
「気付いたかい?そうだよ。自分の魔力の波長を操作できれば武器にでも付与できるよ。ただしゆっくりと慣らして付与しないと効果時間は短いけどね。参考になったかい?」
「はい、とても!ありがとうございました。」
「ま、話相手をしてもらったお礼程度だからね。もっと詳しく知りたいことがあって、あたしが教えれることだったら次はタダじゃないよ。」
「はい、聞きたい事があったらちゃんと教わりにきます。」
「それじゃあ今日はこれで失礼します、また面白い話ができるように頑張りますよ。」
「ま、期待しないで待ってるよ。買い物にはいつでも来るといいよ。」
「はい、では」
そう言って俺達は全員〈梟の目〉から出るのだった。




