依頼を受ける
10000銅貨=1銀貨
10000銀貨=1金貨
10000金貨=1黒貨
がオンリーユニークスキルオンラインの貨幣単位です
兎との戦いを終えてスタットの町に戻って来た俺は冒険者ギルドの依頼掲示板をまた確認しにきていた。というのもゲーム内時間で朝8時と正午の時間で依頼が追加されることがあるらしく、さっきタイミングよくゲーム内で正午を回ったとこだったからだ。
「さてと依頼が増えてるといいんだけどな」
依頼掲示板に貼り出されてる依頼を確認していくと依頼が増えてはいたがほとんどがモンスターの討伐といった依頼だった。逆に採取系の依頼は午前にあった依頼がなくなっていた。最弱の部類だと思うファーラビットにあれだけ苦戦した身としてはしっかりと準備してからじゃないと討伐依頼は厳しいので採取系の依頼をしたかったんだけどな。
そんな感じで依頼を探していると俺でもできそうな依頼が一つあった。
〈道具整理の手伝い〉
内容
ある道具屋の整理の手伝い
報酬
50銅貨
といった感じの依頼だけど報酬が驚くほど安い…他の依頼を見ていると最低でも報酬は銅貨200からになっている。その4分の1だ。その分簡単なのかな。これなら自分でも出来るだろうと剥がしてカウンターにもっていく。
「すいません、この依頼を受けたいのですが」
「はい、依頼の受領ですね。承ります。こちらスタットの町の道具屋さんからの依頼となりますがよろしいですか?」
「はい、いいです。あと聞きたいんですが午前にあった採取依頼が午後にはなくなっていたんですが全部うけられちゃったんですか?」
「いえ、そういうわけではないのですがギルドの方針として採取依頼だけをして過ごすよりも色んな依頼に目を向けて欲しいということもありまして貢献度の低い方の掲示板は午前中には採取依頼をメイン、午後には討伐依頼をメインで掲示させて頂いております」
「そうなんですか、なんか依頼を自由に選べてる気がしませんね」
「確かにそう感じるかもしれませんね。しかしこの措置は本当にギルド加入初期の方のための措置で依頼を2、3回ほど達成していただければそういうことは無くなりますよ。依頼をこなすうちにお客様自身がどちらに向いてるかというのを把握できるはずですので」
なるほど登録初期は依頼のチュートリアルみたいなもので時間で依頼の種類を分けることでプレイヤー自身で依頼の取捨選択をできるようにするためか。となるとこれも聞いておかないと
「依頼を失敗したりしたらどうなりますか?」
「貢献度が減り、あとはお客様自身の評判がさがります。評判があまりにさがれば、当然信用がさがり、受けることのできる依頼が制限されます。しかし緊急依頼などの難易度の高い依頼などは失敗しても評判がさがらないといったこともあります」
「信用が下がるのは当然ですよね。そういう事にならないようにするのがギルドの方針なんですね。わかりました。まずは初心者脱却を目指したいと思います」
「それがよろしいかと思います」
「じゃあ、さっきの整理の依頼の道具屋さんに行きたいと思います。場所を教えてもらってもいいですか?」
「はい、こちらになります」
受付の人がそういうとマップが開かれ、ある場所が点滅しはじめる。
「マップで点滅している場所が依頼された道具屋さんの〈梟の目〉となります。どうぞよろしくお願いします」
「はい、やってみます」
俺はそういって挨拶して、冒険者ギルドを出て、地図を頼りに〈梟の目〉に向かうのだった。