錬金術士
突然乱入してきた声の主は黒いフードとマントを使っていて、顔はみえなかった。
「まだ終わってないんですか、親分さん。あれを使えば一網打尽にできるのに」
「あれを使ったら手下どもも巻き込むだろうが!んなもん使えるか!」
「無能なやつらなんか切り捨てればいいんですよ。大事なのは自分だけですよ。」
「この阿呆が!手下がいなくなったら意味ないだろうが!」
「わかりませんねぇ、まぁいいです。それより相手がきてますよ、いいんですか?」
「っと!アブねえな!ちくしょう。とりあえずこいつらを片付けてからだ、お前も手伝え。毒とかは無しだ。」
話してる隙にアリナさんが背後から攻撃するが錬金術士が警告し避けられる。
「はいはい、わかりましたよ。私は錬金術士ですからこういう狭い場所で戦う手段はないんで援護しますよ。」
「それでいい、まずはうざい、周りの奴らを抑えろ。」
「はいはい、じゃやらせてもらいますよ」
そう言って魔法で攻撃をしてくる。
「〈アイスボルト〉!」
はじめて聞く魔法で錬金術士が俺達に攻撃をしかけてくる。
「まずい!HPが残り3割だ!」
とサージが叫ぶ。
「サージさん、下がって回復するっす。少しくらいならオイラがもたせるっすから!」
「俺もいるから安心して回復しろ!」
「わりぃ、頼む!」
サージを回復する間はノーマンとユースが矢面に立つ。
「回復はまだ貰ったトランプがあるので私たちが!」
すぐにチェリンさんとアシャーレが回復していく。
「くそ、うぜぇ!」
「手札換装!合成開示!ブラックジャック!」
そういってハートの10とダイヤのAで発動させる。ウインドカッターとアクアボールが封じられていたが合成発動したことでさっき錬金術士が使ったアイスボルトになったようだ。さらにはブラックジャックの役で威力も強力になってたようだ。取り巻きは全員気絶した。
「これは厳しいですねぇ。」
「俺が全部倒せばいいだけだろ!」
親分がそういうと赤いエフェクトに体が包まれた。発狂モードか、ここからが本番ってとこか。と思っていると
「私は無駄に死にたくはないのでここで全員倒して逃がさせてもらいますよ。」
と言って瓶を投げすて割ってきた。
「てめぇ!どういうつもりだ!」
「どうもこうもありませんよ。自分が逃げるための最善の手を選択したまでです。全員毒で倒してしまえば簡単に逃げ出せますからね。そろそろ効いてくるはずですね。では」
「〈エアカレントコントロール〉。そんな事になるかもとは思ってましたよー。」
カーセが気流を操り毒の流れを変えたようだ。
「くそっ、まさかそんな魔法を…!なら普通に倒すだけだ。やってやるさ」
そんな事をいいはじめた。さぁ第2ラウンド開始だな。




