親分と子分
盗賊団のアジトっぽいとこへ警戒しつつ進むとアリナさんがここに進むまでの中できめてきたハンドサインで
『敵発見した。見張り2あり』と示してくる。
俺たちは頷いて
『速攻、きづかれないように』と同じくハンドサインで返す。
その際に俺は罠も周りにないことを確認できたので
『周囲罠見えず』と付け加えておく。
それをうけて、アリナさんとミニアスさんの女性戦闘組が速攻で見張りを倒し気絶させ捕縛する。もちろん猿轡もしっかりとしておくのを忘れない。
『敵影来ず、突入する?』
とサインが来たので皆を見て
『突入する、各自毒には注意』
と返す。
『了解。援護と罠の感知は任せる』と
返答がきて俺も突入していく。
奥に進んでいくとひときわ広そうな場所が見つかり、俺たちは見つからないように聞き耳を立てる。そうしてると
「まったくなんで、こんなとこまで来ることになっちまったんだ。、親分が裏ルートから手に入れた毒とかいうのを使ったら、大騒ぎになっっちまったんだよな。」
「おい。親分に聞こえちまうぞ。それにあの毒は性能自体はすごいだろ。密室で使えば確実にイチコロだ。」
「そうなんだけどな。んでその親分と怪しい錬金術師ってのはまた奥にいるのか?」
「あぁ奥で何かやってるみたいだ。」
「親分もあんなぽっとでの錬金術師を重用してよ。昔からいた俺たちからしたら面白くないったらありゃしねぇ。」
「まぁな、でもあの錬金術師が来てから仕事をしやすくなってるのは確かだからな。仕方ないんじゃねぇか?」
「そうだけどよ、それでも納得できねぇもんはできねぇよ」
そんな会話をしていた。
ハンドサインで
『どうする?』
と聞かれたので俺は
『奥に注意しながら速攻』
と返した。
他の皆も似たような考えだったらしく速攻できまった。
方針がきまったので攻撃を仕掛けると盗賊が
「なんだてめぇら!おい侵入者だ!親分たちをよんでこい!他にいるやつらは全員でこいつらをかこめ!」
「遅い!食らいなさい!」
ミニアスさんの拳が鳩尾にヒットし。一人失神した。
そこで親分が登場し
「てめぇら何冒険者ごときにてこずってやがる!とっと倒せや!」
と登場してきた。
「冒険者ごときが<獏>に喧嘩をうるなんてな、少し痛い目みせてやらぁ!」
そういって手近にいたミニアスさんに持っていた斧で攻撃を仕掛けてきたが鈍重な一撃は身軽なミニアスさんにはヒットしない。その隙に
「うし、防御は任せろ!全部うけてやるぜ!」
とサージが割り込んでいた。
俺はまたバフをかけることにする。
「ストフラでバフをかける!皆追撃頼む!手札開示!」
バフをかけて俺たちが優勢に進めていたが数の暴力におされて少しずつ消耗していく。
「おらぁ!くらえや!」
しかも地味に連携がいい。雑魚の攻撃にあわせて親分が攻撃を加えてきて、サージがカバーしきれずにアタッカーのユースやカーセにも攻撃があたりそれを回復するために俺も攻撃にまわれなくなっている。
「ジンさん、このままじゃまずいです!回復は僕たちがもらったスクロールで対応するんで攻撃に回ってください!」
「お願いします!範囲攻撃ができるのは現状ジンさんだけです!お願いします!」
とアシャーレとチェリンさんが言ってくる。
「わかった!頼む!皆でかいの行くぞ!手札換装!手札開示!ストレートフラッシュ」
スペードの10~Aまでをストレートフラッシュで発動させる。Aに封じられた<ファイアランス>が強化され発動する。
すすると盗賊団はほとんどが倒れ、残ったのは親分と数名になっていた。
もっともボスのHPはまだ6割は残っているが。
「てめ、やってくれたな。だがあんなん何度もできねぇだろ。オメェらここが踏ん張り時だぞ!」
と雑魚どもに発破をかけると残った雑魚がHPを2割ほど回復していた。
「よしいくぞオメェら!」
そういって親分たちが攻勢をしかけようとしてきたときだった。
「あれ?まだ終わってないんですか?」




