タンクがいると
ーーーオンリーユニークスキルオンラインをはじめます。
ログインした俺は今日は蜘蛛の糸を集めつつ、目標の銀貨3枚まで稼ごうとしてギルドで依頼を受けようとしていた。そしたら見知った顔を見かけたので声をかけることにした。
「ようサージ、お前も依頼か?」
「お?あぁ、ジンか。そうだな今日は前いった知り合いの手伝いでな。なんでも蜘蛛の糸がほしいらしくてな。」
「あぁ、数が大量に必要らしいからな。俺も悩んでたとこだ。もしそっちが良ければ俺も一緒に行かせてくれないか?」
「俺は構わねぇが知り合い次第だな。もう少ししたら来るはずだから聞いてみるか。」
そうして外に出て待つこと5分くらい小柄な少年が走ってきた。
「すいません、お待たせしました。ってあれサージさん、この人は?」
「あぁ前に話しただろ、俺の知り合いでタイミングがあえば一緒にプレイしようって言ってた知り合いだよ。」
「そうなんですか。僕はアシャーレっていいます。はじめまして一応スペルユーザーです」
「こちらこそはじめまして、俺はジンっていうんだよろしくな。職業はエクスプローラーってなってるが名前の通りの探検系のスキルはもってないんだ。」
「んでアシャーレよ、今日の蜘蛛狩りをジンが一緒にやりたいってんだがいいか?」
「僕は構いませんけど僕の≪オリジンスキル≫は【調薬】ですけど構いませんか?一応【風属性魔法】はありますけど」
「あぁ気にしないよ。俺の≪オリジンスキル≫なんて【トランプ】だぜ。それでもいいか?」
「気にしないですよ。人と違って面白そうです。」
「この前少し見せて貰ったが今回はじっくり見させてもらうぜ。ちなみに俺の≪オリジンスキル≫は【盾】だ。攻撃スキルはほぼないと思ってくれ。」
そう会話をしてから狩りに出たがタンクがいると安心感が違った。ダメージを大きく稼いでこちらに来ようとする敵を止めてくれる安心感は凄いな。
そんな事を思っているとサージが大声でこちらに何かをいってくる。
「まずい、火吹き鳥がそっちを狙ってるカバーが追い付かない!」
気づくと鳥が空中からこちらを狙ってきており、口から火を吐こうとしているとこだった。
「まずい!」
俺はとっさに手札を換装して、〈アクアプロテクション〉を封じたスクロールを発動させ。
自分には〈アクアプロテクション〉の魔法をかける。
吐かれた火が俺達に当たる前に魔法とスクロールの発動が間に合ってダメージを軽減してくれたようでぎりぎりで耐えれていた。しかし俺とアシャーレのHPは1割程度しか残っていなかった。
「回復するからサージは火吹き鳥に対応頼む!」
「おうよ!任せておけ!」
「手札開示!フラッシュ!」
急いでハートの7.8.9.Q.Kを使って
〈ヒールウォーター〉を発動させる。そうするとサージ含めた全員のHPが回復していた。
「全体回復!?でも今だ。〈ウインドカッター〉!」
アシャーレが【風属性魔法】で攻撃したところに俺も
「〈アクアボール〉!」
【水属性魔法】で追撃した。
「よっしゃ今なら俺に持ってこれる!〈挑発〉!」
サージが火吹き鳥を引きつけてくれてあとは安定して倒すことができた。
残りの時間はピンチもなく、安定した狩りが出来て、10匹以上となっていた蜘蛛を倍の20は狩れたので俺達は町に戻ることにしたのだった。




