到着
「すまん、手伝って貰えるか?自己紹介は後でってことで」
俺の独断で声を掛けてきた人物に助力を願いでることにする。せっかくここまで来たのに全滅したら悔しすぎるからな。
「了解。引き付けるのは得意だが火力はあんまり期待しないでくれよ。〈挑発〉(タウント!)」
そういって助っ人がスキルを発動すると蜘蛛が全部助っ人に向かっていく。
「誰!?」
「自己紹介は後だ!後方の男には許可を貰ったし死に戻りよりはマシだろ!引き付けるからどうにかして倒せ!」
そう助っ人が俺たちに檄をとばす。
その檄に答えるべく俺たちは攻撃を加えていき、蜘蛛のターゲットが俺たちに来そうになるたびに上手くヘイトを稼いでくれ、ターゲットが移ることはなかった。
そうすること5分弱、最後の蜘蛛にノーマンの鎚が振り下ろされ戦闘が終了した。
「急いで!もう戦闘はできないわ、襲われないうちに町に入るわよ!」
その声を聞いて俺達は返事をするまでもなく町に急いだのだった。
そしてどうにか町に到着して一息をついたところで
「ありがとう。助かりました。俺はジンっていいますけど貴方は?」
「俺はサージってんだ、かたくるしいのは苦手なんで敬語はいらんぜ」
「じゃあ普通に話させてもらうな。改めて助かったよ。ここまで来て死に戻りとか悔しすぎたからさ」
「そうだよな。苦労して来て目の前には目的地が見えてるのに死に戻りなんかした日にゃなぁ」
「ありがとね。あたしも死に戻りを覚悟してたけど、そうならなくてよかったわ。それにしてもやっぱ純タンクの人がいると違うわね」
「なんだ、あんたらタンクいないのか?なら時間があえばクエストとかも手伝うぜ?」
「それは嬉しいっすけどオイラは生産職だし、戦闘力は低いほうっすよ?」
「それに他に組んでる方とかいないんですか?」
「生産職だろうとなんだろうと気にしないさ、前は固定PTも居たんだけどな。効率効率うるさくてな、煩わしくなっちまったからな。あとそんな知り合いが一人いてな。もし良ければ組む時はそいつも一緒でいいか?」
「もちろん歓迎するさ。その知り合いがいいなら今度会わせてくれよ」
「あぁ機会があれば紹介するぜ。とりあえずフレンド登録いいか?」
「ああ、こっちこそ頼むよ」
そう言って5人でフレンド登録をし終わったとこで
「じゃあ俺はクエストでもいってくらぁ、お前らは来たばっかだし、この町の見物をして準備を整えるといいぜ」
「そうさせてもらうよ。またな」
挨拶を交わしてサージと別れた俺達は
「じゃあここからは各自自由行動ってことでどうかしら?各自で行きたいとこも違うだろうし」
「賛成っす!」
「それがいいと思います」
そういう事でここからは各自自由行動となったのだった。




