梟の目にて4
ーーーオンリーユニークスキルオンラインをはじめます。
前日食事をしながら皆で他の町に行こうという方針がきまったので今日からはその準備だ。まずはトランプがなくなったから買いに〈梟の目〉に向かう。
「こんにちはー、マテラさんいますかー?」
声をかけると奥からマテラおばあさんが出てきて
「あれま、久しぶりだね。今日はどうしたんだい?買い物かい?」
「はい、トランプって売ってますか?」
「あぁ、あるよ。1セットで12銅貨だけど5セットかってくれるなら50銅貨にオマケするよ」
「じゃあ5セットお願いします」
「あいよ、他には必要なものはあるのかい?」
「アイテムは大丈夫です。ただ前にお金を払えば何か教えてもらえるって話だったのでいくら必要なのかなって思って」
「なんだい、そういうことかい。そうさね、1000銅貨ってことだね。何が知りたかったんだい?」
「できれば【水属性魔法】か【風属性魔法】をと思ってます」
「悪いね、あたしが教えられるのは【水属性魔法】だけだね。しがない魔道具屋だからね。じゃあ今から習っていくかい?」
「いえ、恥ずかしながらお金が足りないので少しギルドで依頼を受けて資金繰りをしてきます。」
「そうかい、さすがに甘やかせないからね。頑張ってきな」
そうしてギルドの依頼で狼退治の依頼を受け、素材も全部売り払って1200銅貨ほどを稼いできた。スペルスクロールのあまってた3枚はつかってしまったけど
「おお、早かったね。大分討伐依頼も慣れたみたいだね」
「スクロール頼りですけどね。だからこそ新しい魔法を覚えて応用力をふやしたかったんですよ」
「そうかい、じゃあたしもちゃんと教えてやらんとね」
そういってマテラおばあさんから教わることゲーム内で4時間。
[【水属性魔法】スキルを取得しました。〈ヒールウォーター〉が使用可能になりました。]
とシステム通知が来た。
「どうやら取得できたようだね」
「はい、ありがとうございます。これで傷を癒すこともできそうです」
「そいつはよかったよ。しかしこれであたしが教えられることはなくなっちまったねぇ」
「教わることがなくても買い物にはきますよ。ただ次くるのは少し時間が空くかもしれないですけど」
「買い物ならいつでもきな。しばらく来れないってどうかしたのかい?」
「いえ、仲間と他の町を目指すことになりまして、どれくらい期間がかかるかわからないので」
「へぇ、この町をでるのかい。少し寂しくなるねぇ」
「他の町にいっても顔はだすつもりですよ。ここがこの世界での俺の原点みたいなものですし」
「お世辞でもうれしいことを言ってくれるじゃないかい」
お世辞でもなんでもないんだけどな。マテラおばあさんに【スクロール作成】とかのスキルを教わらなければ今でも兎相手してたかもしれないんだ。
「嬉しいついでにアドバイスをあげるよ。どの町にいくかは知らないけど他の町にいくなら連携してくるモンスターや喧嘩っぱやいモンスター、気配を消して襲ってくるモンスターもいるから気をつけな」
リンクやアクティブの敵がでてくるってことかな。ありがたい情報だ。
「アドバイスありがとうございます。出発する時はまた挨拶しに来ますね」
「律儀だねぇ。そういうやつはいいことあるだろうから変わらないようにするんだよ」
「はい、じゃあ今日はこれで失礼します」
そういってマテラおばあさんに挨拶して店をあとにしてログアウトした。
ジンのステータス
レベル4
STR 12+1
INT 9+3
AGI 16
DEX 22
VIT 8
MND 7
LUK 8
スキル
【トランプ】≪オリジンスキル≫ Lv4
【スクロール作成】Lv3
【火属性魔法】Lv4
【水属性魔法】Lv1
【魔法付与〈スクロール〉】Lv3
所持アイテム
トランプのスペルスクロール[54]
粗末な剣×1
粗末な盾×1
初級スキル獲得の書物
トランプ×5
装備品
骨のナイフ [装備中]
初心者のナイフ
所持金
350銅貨




