ダンジョン攻略中
ダンジョンについた俺たちは先頭をノーマンとアリナさん、その後ろに俺とチェリンさんの隊列でダンジョンに突入した。
「ぐぎゃぎゃ」
ダンジョンに入って、二つ目の部屋ですぐにゴブリンに遭遇する。
「さっそくお出ましね。とりあえずどんなもんか確認しつつやってみましょ。最初はバフなしでいきましょ」
ゴブリンが同時に3匹でてきたがノーマンとアリナさんで後ろには来ないようにヘイトを稼いでくれる。今のPTにはタンクもヒーラーもいないからヘイトコントロールをミスると即戦線崩壊してしまいそうだな。
「アリナさん、撃ちます!」
チェリンさんが声をかけると同時にアリナさんが相手しているゴブリンの前からどき、その瞬間を逃さずにゴブリンに矢が直撃する。それでもゴブリンはまだ倒せてなかったので追撃の<ファイア>でトドメをさしておく。
「これでおわりっす!」
「こっちもとどめ!」
前衛の二人がゴブリンにトドメをさす。
「とりあえず3匹程度ならそんなに消耗しないで相手できそうね。ただ矢とMPのほうは大丈夫?」
「矢は結構もってきたんで大丈夫だと思います。注意域の数になったら言いますね」
「俺もMPポーションをいくつかと他の用意もあるので今のとこは大丈夫です」
「オッケー、無理にボスまで倒す必要はないんだから早め早めが大事よ。ジン君、次はバフをかけてもらえる?」
「わかりました前衛二人でいいですか?」
「余裕があればチェリンにもお願い。攻撃する回数が少なくなれば消耗が少なくなるし」
「わかりました。じゃあここで3人にバフかけちゃいますね。手札開示、スプリット。んで<アタックアップ>」
「今のが【トランプ】の使い方なの?、なんかいろいろできそうだね。ま、時間もったいないし進もうか」
「そうしましょう。質問はあとでも聞くので」
そういって危なげなく1層目は進み俺は最初につかったスペルスクロール以外の消耗もなく、簡単に2層目への階段に到達した。
2層目に降りると何となくだが感覚が変わった気がした。
「なんか空気がかわりましたね。なんていうか不安感が増えたというかなんというか」
「オイラもそんな気がするっす」
「ここからは少し慎重に進んだほうがいいかしれないですね」
ノーマンとチェリンさんも同意してくれる。
「ここからが本番てことかしらね。罠もあるかもしれないし、しっかりマッピングをしながら少し進行速度を落としましょうか。【罠感知】のスキルがあればいいんだけど、まだ覚えてないのよね…。」
「まぁ無いものねだりをしてもしかたないですよ、違和感のあるとこがあったら全員遠慮しないで発言するってことでどうでしょ?」
「それがいいかしらね。何もなくても気にしないってことで」
「ラジャッす」
「わかりました。」
そんな感じで2層を進んでいくとやっぱり2層からは罠がしかけられてたようだった。
「初心者ダンジョンてのがわかるわねー。わかりやすい罠ばっかね」
「そうですね。地面の色が違ったり、壁の色が違ったりでしたからね。ダンジョンには罠があるぞってことをプレイヤーに教えたいんでしょうね」
「フィールドとはまた違う戦い方ってことっすね。戦闘中に罠にかかったら大変なことになるっすからね」
「戦闘中に罠にかかるなんてそれだけで均衡がくずれちゃいそうですね。あ、階段が見えましたよ!」
罠に気を付けながら戦闘をこなして進んでいたら3層目の階段についたようだった。
階段を降りるとそこには少し装飾がなされた扉があった。
「これってボスってことですかね?」
「たぶんそうだと思うわ。とりあえずHPとMPを回復させてから突入するでいいかしら?一応ここまでで帰るってのも選択肢だけど」
「俺はボスと戦ってみたいですけど、死にもどりの可能性も高いですし。無理にとは言わないです」
「オイラも戦ってみたいっす!まだポーションもいくつか残ってるっす」
「私は矢が持つか不安ですけどそれでも戦いたいですね」
「じゃ突入するってことでいきましょっか」
そうして準備が終わりボス部屋に入ることにした。




