初めてのPT戦
ノーマンに連れられて狼の生息してるMAPに到着する。狼もノンアクティブのモンスターのようだ。
「いたっす。狼は瀕死になると仲間を呼ぶのである程度HPを減らしたらでかい攻撃で一撃で落とすほうがいいっす」
「俺はナイフだからな。一撃を重くするのは向いてないな、頼んでもいいか?」
「うっす。オイラは一応武器が槌なんで一撃はそれなりにでかいはずっすからね」
「うっし、まずは準備するけど実験も兼ねてトランプも使っていくけどいいよな?」
「もちろんっす。むしろ見たいっす」
「じゃぁまだ余裕があるうちに実験だ。手札開示!スプリット!」
たしかスプリットてのはブラックジャックで配られた2枚が同じ数字だとそれとそれぞれに分けることができるってやつだよな。
ならダイヤとクラブの5を使うか。
そうすると本来単体にしかかけられない。<アタックアップ>の魔法が俺とノーマン二人に同時にかかる。本当のブラックジャックだとたしかもう1枚配れれるはずだけど、このゲームではスプリットの行為だけを指すみたいだな。
「え?なんで同時にバフかけれるんすか?」
「それが【トランプ】の効果みたいだ。《オリジンスキル》だからこそできるのかもしれないけどな」
「うし、バフももらったし、やってやるっすよ!」
そういってノーマンが狼に攻撃をむけていく
最初はすこし連携にぎこちなさがあったが30分もすれば俺が<ファイア>やスペルスクロールで削った狼をノーマンが止めを刺すという戦い方ができあがっていた。余裕ができたとこでもう一つ実験をすることにする。
「ノーマン、もう1個実験をするけどいいか?」
「バフだけ一応かけなおしてもらえれば大丈夫っす!」
「了解だ。じゃぁいくぞ<アタックアップ>、んで実験の、手札開示!ワンペア!」
今回はバフではなく<ファイア>をスペードのスートは今までの狩りでA以外は使いきっていたので、ダイヤとクラブの6で発動させる。これが単体で使うと魔法で放つMPをいじらない通常の威力と同じだからだ。
すると普通のファイアの火の玉とは違い、2倍くらいの大きさの火の玉が飛んでいき狼に着弾する。
「ギャオオ!!」
威力はもっと大きくなっていたようで狼のHPゲージを一撃で70%近く削っている。単体で発動させたときの2.5倍くらいになっていた。
「やべぇ、ノーマン頼む!」
「間に合えっす!」
狼が遠吠えで仲間を呼ぼうとする前にノーマンが槌を振り落として止めをさそうとするが、ちょっと遅かったのか周りから狼が複数近づいてくる気配がする。
「やっちまった。すまんノーマン」
「やっちゃったもんは仕方ないっすよ!それよりどうにかして切り抜けるっす」
「そうだな。一応実験してワンペアを手札開示するとどうなるかわかったからな」
そう覚悟をきめてると狼が3匹で俺たちを包囲してくる。
「一匹は任せろ!手札開示!ワンペア!」
「ちょ!?またおんなじことになるんじゃ!?」
ノーマンが叫ぶが、今回は狼のHPが残ることもなく1回で1匹を倒しきった。それもそのはずだ、今回使ったのはダイヤとクラブのKだ。ファイアを付与したトランプスクロールの中では最高の威力のものだ。単純に言えば7の二倍近い威力をもっている。
「一撃っすか!?」
「ぼーっとしないでもう2匹も倒すぞ!<ファイア>!」
「トドメっす!」
ノーマンが2匹目の狼にトドメをさす。その間に最後の狼にノーマンを攻撃されないように俺が間に入っておく。
「倒したっす!」
「よし1匹ならもう問題はないな。確実にやるぞ」
「了解っす」
最後の狼にノーマンが止めをさして戦闘が終了する。
[レベルが4にあがりました。ボーナスポイントが1ポイント振り分けられます]
[【火属性魔法】がレベル3にあがりました。]
[【トランプ】がレベル3にあがりました。ポーカー:スリーカードとツーペアが解放されました。]
とシステムインフォが来た。
「レベルあがったな、トランプと火属性魔法もスキルレベルあがったわ」
「オメっす!オイラもレベルと槌のスキルレベルがあがったす。しかし、すごいっすね【トランプ】のスキル。ワンアクションでいろいろできるのが便利すぎっす」
「ノーマンもおめでとう。まぁ準備がいろいろ必要だからな。その分強力になってるのかもな。さていつまでもここにいてまた襲われても困るしそろそろ戻ろうぜ」
「そうっすね。アイテムは町中で確認するっす」
そうして俺の初のPT戦は終わり町に戻ることにする。
ジンのステータス
レベル3
STR 9
INT 7+2
AGI 12
DEX 18
VIT 6
MND 6
LUK 8
スキル
【トランプ】≪オリジンスキル≫ Lv3
【スクロール作成】Lv3
【火属性魔法】Lv3
【魔法付与〈スクロール〉】Lv3
所持金
40銅貨