PT結成
「うん?なんでしょう?」
「いや、なんで初心者のナイフをかっていたのが気になったんすよ。初心者装備は破損しないので最初にもらった武器があるはずだと思って」
「あぁ、そういうことか。なんで買ったか話してもいいんだけどあんま人に聞かれたくないし、目立たないとこででいいか?」
「ラジャっす。自分はノーマンていいます。名前聞いてもいいっすか?」
「あぁ、俺はジンだ。以後よろしく」
「こちらこそよろしくお願いするっす」
ノーマンと雑談を交わしながら町のはずれについたとこで
「ここらでいいか。それで初心者のナイフを買った理由だっけ、答えは単純に最初に初心者の武器をもらえなかったんだよ。《オリジンスキル》をランダムで選んだら【トランプ】になっちまってな。そのかわりにトランプ3セットもらったけどさすがに武器には使えなかったからせめてもの武器としてナイフを買ったんだ」
「【トランプ】っすか!?それどんなスキルになるんすか?」
「今検証してるとこなんだ。おかげでサービス開始からプレイしてるのにレベルが全然あがらないよ」
「あーこのゲーム戦闘しないとスキルレベルは上がってもキャラクターレベルはあがらないですもんね…生産職は厳しいですよね。自分も【鍛冶】を《オリジンスキル》にしたのでなかなかレベルあげるのつらいっす…」
「へぇノーマンは鍛冶職人目指してる感じなの?」
「そうっす。とはいえまだ全然武器なんか作れないっす。まだはじまったばっかで材料も石とか骨とかで鉱石系がでてきませんしね。いわゆる攻略組って人らもまだ鉱石系の採取場所はみつけてないって話っす。一応鍛冶屋にいけば鉱石系の材料は買えるんすが現状の鍛冶プレイヤーだと赤字にしかならないんで石とか骨でスキル熟練度稼いでるんすよ」
「そうなのか、この辺で材料に使える骨って何の骨なんだ?」
「狼の骨が一応使えるっす。狼は骨が武器に、毛皮が防具に使えるみたいっす。それで提案なんすけど良かったらこれから狼を一緒に狩りにいかないっすか?」
「一緒に狩りに行くのはいいけどさっきも言った通り俺はレベルも低いし、装備も弱いぞ?」
「自分もレベルは低いんで大丈夫っす。うまくいけばジンさんの装備の素材が手に入るかもしれないっすよ?正直トランプでどうやって戦うのかみてみたいっす」
「それもそうか。じゃぁ一緒に少し狩るか」
「はいPT申請するっす」
そういうと
[ノーマンからPT参加申請がきています。参加しますか? YES/NO]とシステム通知がきたのでYESを選択する
「そういやこのゲームってPTは何人まで組めるんだっけ?」
「最大6人っす、レイドボスだと最大5PTの30人まで組めるはずっす。イベントなんかの大規模レイドだと上限がなくなることもあるみたいっす。」
「レイドボスか、挑めるのはいつになることやら。ま、まずは狼倒しにいくか。俺は出る場所わからないから案内頼むよ」
「ラジャッっす!」
そういったノーマンに連れられ狼のいるMAPへ歩いていく




