ギルドにて
アリナさんからモンスターの軍団がスタットの町に迫っているかもという話を聞いた俺達は朝からギルドに向かっていた。
ギルドにはいると早速受付で
「こんにちわ、クラン『フリーダムシーカーズ』っていうんですけど、確認したい事があるんでギルドマスターに会えませんか?」
「なんのご用でしょうか?私からマスターに伝えておきますよ?」
「直接話したいんですよ、出来れば会わせていただけませんか?」
「わかりました、聞いてみます。少しお待ちください」
「お願いします」
少しして
「お待たせしました。マスターがお会いになるそうです。こちらへどうぞ」
そうしてクラン申請の時に連れていかれた部屋にまた連れていかれる。
受付の人がノックをして
「『フリーダムシーカーズ』の方々をお連れしました」
「ありがとう。入ってもらってー」
「失礼します」
中から声がしたのでノックをして入っていく。
受付の人が業務に戻るとマスターのレジコさんが話かけてきた。
「やぁ突然直接話がしたいって?なにかあったのかい?」
「何かあるのはギルドのほうじゃないですか?“噂話”が広まってますよ?」
「なんの事かな?噂話を本気にして会いに来たのかい?これでも僕忙しいんだけどな」
「何もなかったならそれでいいですけど何かあるなら協力したいので正直に話してくれませんか?」
「その様子だと確信してきてるかな?」
「おそらくは」
「はぁ仕方ないか」
とぼけて誤魔化そうとするレジコさんをアリナさんが説き伏せ、話を聞かせてもらう。
「まぁ噂になってる通り、モンスターの軍団がスタットに向かって来てるんだ、規模は不明だけど数千は軽く越えて、万もありえるくらいに」
予想より大分多かったな…これかなりでかいイベントなんじゃ…
「予想より多いですけどそんな多かったら目立ちませんか?」
アリナさんも多いと思ったのか疑問点を聞き返していた
「どうも指揮官がいるみたいだね。そいつらがうまくバラけて進軍させて今は集合してる途中みたいなんだ」
「モンスターを従える指揮官ですか、それは厄介そうですね」
「うん、知性のあるモンスターは厄介だね、下手すると悪魔とかそういうのが出てくるしね」
「それは厄介どころじゃないですね、それでそのモンスター軍団への対処はどうするんですか?」
「今のとこ迎撃しかないんだよね、一応≪探求者≫も含めた冒険者たちに依頼をだして防衛するつもりだよ、その時は君達もよろしく頼むよ」
「それでも町の被害0とはいきませんよね?」
「まぁそうだろうね、けどほうっておいて壊滅するわけにもいかないからね、やるだけはやらないと」
「これはうちのジンが聞いた話なんですけど魔除けの結界の装置というものがある町もあるって聞いたんですけど、この町にはないんですか?」
「装置自体はあるよ、ただ動力がない、結晶石っていうのを使うんだけど凄く貴重でね、最近は滅多に見つかることもなくてこの町の予算じゃ手が出ないくらい高くなってるんだ」
「その結晶石というのはこれであってますか?」
アリナさんが結晶石を見せるとレジコさんは今までにない吃驚した表情を見せたのだった。




