23.簡単クッキング
今日はサービスデーだ。領主の件での不穏な空気を払拭すべく頑張ることにした。
まずは海の幸の天ぷらを作ろうと思う。
料理は得意ではないので簡単な所からやっていこう。
エビと貝、そして野菜でやってみたら好評だった。
そして次はタコス、まずはトルテーヤを焼き肉を細かく切って
オリーブオイルで炒め少し辛い香辛料をいれる。
あとはトマトを小さめに切っておく。
そしてレタスをみじん切りにして完成。簡単レシピだ。
トルテーヤの上に野菜、肉、トマトをお好みでのせて食べる。
シーラならアレンジしてもっと美味しく作れるだろう。
これも好評だった。
「美味しい。」
「シーラならもっと美味しく作れるよ。」
「美味いのー、これもあちらの世界のものか。これを私らが売ってもいいかな?」
「はっ?魔王様、屋台でも始めるので?」
「私の仲間がな。」モグモグ
「仲間?」
「資金が手に入っただろう? その使い道じゃ。
仲間を呼び寄せようと思ってな。
これからは人間の世界に紛れて暮らそうと思っているのじゃ。
まず街に拠点を置きダンジョン攻略で資金を稼ぎながら屋台をする。
次は街の外に農場かな目立たぬように少しずつじゃ。
ばれたとしても街ごと焼き払うわけにもいくまい?」
そんなことを考えていたとは。
「うまくいくかなー。」
「まあやってみるさ。ところで他にはないのか? 屋台で売れそうなものは。」
「ありますよ、いっぱい。」
「うまくいったら、お主にも分け前をやるぞ。」
勇者も食べることになるのかな。売っているのが魔族、どんな冗談だろ。
「王都で屋台はやめてくださいよ。」
次はハンバーガーにするか、いや屋台と言えばラーメンだな。
「近いうちに店を借りに商人の所へいくぞ。練習場所や下準備の場所が必要だからな。」
「夜はラーメンにしよう。まずはスープの仕込みから。」
鍋に鳥ガラ、玉ねぎと野菜を入れ煮込む。時々アクをとる。
次は麺だ、小麦粉に水と卵をいれて練っていくがなかなか上手くいかない。
少しダマになっているのでそこはとりのぞいた。
「それは捨てるのか?」
「へただとこうなるの、おれは料理人じゃないからね。さて、これで少し寝かせる。」
それから棒で薄くのばすがこれも難しい、それを切っていく。
少しいびつだがしかたない、麺は完成。
鍋のお湯で麺をほぐしていく、あとは食器にスープと麺をいれ
トッピングを入れて完成。ちょっと見た目悪いけど出来た。
「出来たー。」けど味はいまいちだった。
ラーメンは難しい。シーラに期待しよう。
「ごめん、ちょっと失敗かな。」
「大丈夫あとは任せて、お姉ちゃんに。」
「ミリーも少しは料理のお勉強をしないとね。」
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