17.森の魔物
朝になった。魔王がいる。夢じゃなかったんだな。
「朝食にしましょう。」
顔をあらって席についた。
「魔王様はこの街へはどうやってきたのですか。」
「使い魔に乗って来た。」
「虎のような?」
「よく知っておるな。『タイガービースト』じゃ。一緒に寝ると暖かいのじゃ。」
目撃された『虎にのった子供』は魔王か。
「今は何処に?」
「森で待機しておるぞ。」
「タイガービーストか、シイラ達は知ってる?」
「わからないわ。」
「聞いた事ない。」
ギルドで調べるか。
「とりあえずその使い魔は人間に見つからないようにしてくれ。昼間は隠れて行動は夜だな。」
「わかったのじゃ。」
「ところで魔王様、荷物が見当たりませんが。」
「アイテムボックスに入っておる。」
やはり持ってるのか。
「ふたりと一緒に買い物にでも行って必要なものを買ってきたらいいですよ。」
「魔王様に似合いそうな服とかあるかも。」
「買い物か、行きましょう魔王様。」
「これを使って。」シーラにお金を渡す。
「俺は、メイリンと教会へ引っ越しの挨拶に行ってくる。」
昨日の買い物は疲れた、今日は女性陣だけで行ってもらおう。
「外では『マウちゃん』と呼ぶように。」
教会へやってきた。
「おはようシスター。引っ越しの挨拶にきました。」
「おはようございます。商人さんから聞きました。借家に引っ越したんですね。」
「ええ近くにいいのがあったので。治療院のほうはどうですか?」
「フィーリアさんは退院しました。」
「そうですか、よかった。」
軽く挨拶だけ交わして教会を後にした。
冒険者ギルドで魔物図鑑を借りて調べてみた。
『タイガービースト』はSランクの魔物だった。ヤッパリソウデスカ。
あのちびっ子どんでもない魔物をつれてたのか。
森にこんなのがウロウロしてたらヤバクないか?
ばれたらギルドも大騒ぎだな。
「よっ調べものか?」
「カイルさん。」こないだ治療した女冒険者の仲間だ。
「カイルでいいよ。俺もナオヤと呼ばせてもらうぞ。」
「フィーリアさんの様子は?」
「ああ、家で療養している。大丈夫だ。」
「森でダンジョンが見つかった話は聞いてるか。」
「ダンジョン?」
「ああ、森の様子を調査に行った人が見つけたらしい。
これから中の調査が始まるだろう。」
「今は立ち入り禁止?」
「いや、禁止じゃないが、入るのは自己責任だな。」
「そうか、ありがとう。」
その夜
「森でダンジョンが見つかったらしい。」
「ほう、面白そうじゃな。」
「魔王様、休養中だよね。」
「そうじゃが、そこらの魔物は相手ではないぞ。」
そうだろうな、レベル98だもんな。
「ここの生活は金が必要なのじゃろ? だから宝探しといこうではないか。」
「宝物!」ミリーの目が輝いている。
「お弁当用意しなきゃ。」
ダンジョン探索がピクニックみたいだ。
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