昔話
なんとなく、1話目
完全な初心者ですが、どうぞよろしくお願いします
「簡単な話だ。夜になれば星は出るし、時が来れば人は消えて無くなる。」
「でも、人は、自分達のチカラで超えてきたじゃないか。運命的な事ですら、あのチカラで。」
「確かにそうだ。だから怖いのではないか。」
「そうだね。楽しいね。」
「...君はサッサと寝たらどうだ?子どもにはまだ早いだろ、試煉の話は。」
誰かが、話していた。
僕には分からない。
だから、今は寝ておこう。
運命に従って...あの子に会う、その日まで。
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宮下冬馬には、富屋琴乃という友達が居た。
別に彼女でもリア充でもない。
周りがそういうだけなのだ。
彼女が、世話焼きで、話をかけてくるだけなのだ。
彼自身は、確かに好きだと思っている。
しかし、「like」であって「love」ではなかった。
今思えば、彼女が「love」を前面に押し出し、それを否定しなかったからなのかもしれない。
今日もいつもの様に、学校から帰る。
いつもの様に、彼女は話してくる。
私は、それをなんとなく、気にもかけず返答し、早く帰ろうとする。
そして、約一年が過ぎた。
冬馬も高2になり、低い背も少しは伸びた。
しかし、隣には、琴乃の姿はない。
そして、彼は、空を仰いで呟いた。
「...僕が替われば...僕が巻き込まれたらよかったのに...こんなんだから...先に死んじまうんだよ...」
空には、小さな頃から変わらない風景が、広がっていた。
不定期更新なので、次回、いつになるか分かりませんが、頑張ります