笑われ竜騎士と美少女ドラゴン
ドラゴンっていいですよね。
自分の想像に任せれば、どんなドラゴンにもなります。
そんなところが好きです。
ファンタジーの世界では当たり前の前置きだが、世界は魔により支配されていた。
人々は苦しみ飢え、弱っていく日々であった。
ここで登場救世主。一人の男が立ち上がる。
「俺、竜騎士なっちゃいます。」
男は唯一存在する竜の元へ旅立ち、なんやかんやあって仲間に。そしてもっとなんやかんやあって竜騎士に。そしてもっともっとなんやかんやあって世界を救いましたとさ。おしまい。
1ヶ月後...
「っていうのが懐かしいなぁ...」
「そりゃあもう世界は平和になりましたしね!なのに竜騎士(笑)だなんて恥ずかしいったりゃありゃしない!ぷぷぷ~あっ、笑ったら、火が漏れちゃいましたね」
「うるせぇデカトカゲ!」
竜騎士(笑)こと俺はユウリ。中二病こじらせて痛い発言して竜騎士になって世界を救った。ブスは三日で慣れると言うが、世界を救ったら三日で飽きられた。
そして隣のデカトカゲことうるさい竜は、自称美少女ドラゴンのハル。昔は世界の唯一無二のドラゴン。「我を起こすか生意気小僧。世界を救うとは軽口を叩きおるわ。」とか言ってたのに...世界は変わるものです。
普通勇者ってさ、世界救ったら可愛いお姫様と結婚してはいハッピーエンド終了じゃないの!?
世界を救った1日目「おおお竜騎士様!世界をお救い下さりありがとうございました...!」
世界を救った2日目「おぉ...竜騎士さんですか...まぁ...ずっと喜んでてもあれですしね...うん...頑張りましょうか」
世界を救った3日目「竜騎士(笑)もうそれ恥ずかしくないっすかwww竜騎士てwwwお仕事探しましょうよーwww」
厳しい。実に厳しい。
実際竜騎士だからといって何か特別な報酬を受け取るわけでもなく、世界を救った後はもう...ね...。竜騎士と笑われる+真っ赤なうるさいデカドラゴンの日々。なんだこれ。
「ユウリさん何話してるんですかー?1人で「厳しい...」とか「なんだこれ...」とか言っちゃっててw私はまぁ?美少女ドラゴンですしぃー?今からアイドルなんて目指してもいいですしぃー?」
「じゃあまずはうるさいドラゴンがポピュラーな世界に転生しなきゃな。頑張って。」
「じゃあユウリさんは竜騎士がステータスな世界に転生しなきゃですねwww私ならそんな世界恥ずかしくてwwもう火も吹けないですよwww」
「...」
こんな生活の、とある日々。
今回はかなり軽めです。ほぼお触りだけ状態。
これから冒険に出たり、なにかあったりするのを考えるともう楽しみです。