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呪詛の祝言  作者: 柱こまち
呪詛の祝言~リテイク~
32/52

未解決事件(3)報告書

 久留須市女学生殺人事件

 被害者:咲本詩奈(当時20歳)


 報告:2019年1月15日火曜日。駐在警官の江橋才加(当時巡査)によって久留須市の住宅地にて怪死した遺体が発見される。遺体は顔面の8割が欠損、四肢が欠損、身元を示す持ち物などを持ち合せていなかったことから特定に時間を要すると思われたが、被害者が地元の名家の令嬢ということが判明する。


 検死の結果、犯行時間は午後4時から6時の間に行われた模様。遺体の損傷状態から、人間による犯行とは考えずらいが、歯型から鑑みるに人間の歯型に近い形状をしているとされている。


 遺族の構成は、同世帯に父・母・妹。その他に職業上、同居者が17人。


 当時の第一発見者である江橋巡査からの調書によると、午後6時半頃に被害者の妹である咲本倉南(当時15歳)が中学校からの下校中に不審な男と遭遇し、詰め寄られたということで近くの交番に駐在していた江橋巡査の元に駆け寄り、自宅まで付いてきてほしいという要望と通報を受け追従。自宅に到着するまでの間で、不審者と遭遇することは無かったと供述した。ここまでの一連の流れに関しては当事者である咲本倉南にも確認がとれている。その後、住宅街の見回りを継続している最中に路上に血痕が道標のように残っていることに気づき、辿って行くと仰向けに伸びた両足を発見。確認に向かうと、噛み千切られた痕がある両足であり、ここで諸々の通報と連絡を済ませて捜索の続行。両足から20メートルほど離れた場所に両腕があり、胴体はマンホールに無理矢理詰め込まれている状態だったという。


 住宅地にも関わらず、殺害現場を見た者は誰一人存在せず、悲鳴や物音等も特に聞こえなかったとされている。


 警察は、被害者本人の人間関係についての調査を行いながら、妹である咲本倉南の供述内に出てきた不審な男についての調査も並列して行う。咲本倉南の供述の中に、不審な男に関する身体的な特徴と合わせて「血の臭いがした」「何かが腐ったような嫌な臭いがした」という文言があり、その男を被疑者とする方針に固まった。


 追記:事件発生から6年。それまで難航し、一時打ち止めとなっていたこの事件にようやく進展がみられる。咲本詩奈を殺害したと供述し自首をした女性が現れる。

 殺害日時、動機は明瞭で、マスコミに流していない調査結果に載せている内容についても話している。しかし、どうにもきな臭いというのが個人的な見解である。遺体の損傷具合を鑑みて人間がしたとは思えないが、人間の歯型と共通する何かによって惨殺されたとされている。自首をした女性は「食べた」「美味しかった」「また食べたいけどお腹を下す」と供述していて、女性は精神疾患の疑いから精神病棟にて入院をしているが、私が面会した限りでは別段健常者とあまり変化のない精神状態であるという印象を受けた。

 今後も面会を続けることになっているので、早期に見極めたいと考えている。


 2025年/1月20日/千堂霧矢(せんどうきりや)

読んでいただき誠にありがとうございます。

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