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依存症

作者: 梅昆布茶

初投稿です。拙い文ですが、よろしくお願いします。

 春に吹く風が髪を揺らす。

 あたり一面の花が少しなびいた。

 服についてきた虫を指ではじくと、プーン、とどこかへ飛んでいく。

 ああ、いい日だ。

 だが、最高じゃない。

 ひとつだけ抜け落ちているピースがある。

 それは、ここに君がいないことだ。

 君がいたら、もっとこの花が輝いて見えるだろうし、虫も愛しく思えてしまうだろう。

 僕は、君に依存している。

 君がいないと何も出来ない人間なんだ。

 だから、さ。

 ここにきて、僕の隣に座って欲しいんだ。

 何もしなくていい。ただ、見守っていて欲しいんだ。

 そのまま、死んでいったって構わない。

 君と一緒なら、僕はどこへだって行ける。

 だけど、もう君はいない。

 僕を置いて先に行ってしまった。

 だから、僕もついていくことにするよ。

 何度も言うけど、君無しでは僕は何もできないんだ。

 愛おしい君へ。

 君が上に行ってるのか、下に行ってるのかわからない。

 僕も上に行くか、下に行くかわからない。

 でもね、必ず会いにいくよ。

 来世になるかもしれないけど。

 何世代もまたぐかもしれないけど。

 だからね。待っていて。

 今探しに行くからね。



 手紙が春の風に乗って空へと舞う。

 あたり一面の花の中に、ゆっくりと倒れる人がいた。

 その人は、笑っていた。

季節は、お彼岸のほうがいいかな、とも思いましたが、春にしました。理由は名前がそれなので。ご感想、ご指摘等あれば送っていただけると嬉しいです。

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