第五十九話:決戦への一歩
ついに浩介の400m!
このまま決勝へ行くのか?
一方では純の100mも始まって‥‥
浩介はスタブロを眺めた。
【俺もこの夏さぼってたわけじゃない、ソバスチャン先輩、自分もすぐそっちの世界に行きますからね!】
再び競技場中に緊張が走る。
そして
『ぱぁぁん!』
浩介は始めから迷いもなく突っ込んだ。
純「いけぇ!浩介、お前の力を見せてやれ!」
浩介は純の期待にこたえるかのように走った。
300m地点で断トツトップで帰り、そのまま流してゴールした。
浩介の顔は満足げだった。
こうして緑山の400mの選手は全員決勝へ行った。
次は100mだ!
純は飲み物を一口飲んだ。
相当緊張しているようだ。
セバスチャン「オトウトニハマケナイネ。」
セバスチャンは気合い十分だ!
そして鈴木は‥‥
ソバスチャン「鈴木のやつ、すごい集中力だ‥‥」
とてつもないオーラを出していた。
【そういえば夏合宿の時のリレーもこんな感じだったっけ】
純はそう思った。
そして100mの予選が始まった。
最初は純だ!
『ぱぁん!』
流石は純。
『スタートの葵』の異名に相応しいスタートをした。
そしてそのまま一着でゴールした。
続く二人も同じ感じだ。
田中「流石はあの三人じゃのぉ。」
田中先生も満足げだった。
そして、400mの決勝が始まった。
純「浩介、頑張れよ!」
浩介「おぅ、お前も決勝頑張れよ。」
二人は堅い握手をしてその場を後にした。
その時純には浩介の背中が大きく見えた。