第二十五話:合宿その二
純は由香の過去を知る‥‥そして‥‥ついに‥‥まさかのぉ‥‥‥
初日の夕食は豚カツだった。
一行は食堂へ向かったが明がいない。
どうやら妹の桃が心配で電話をしているみたいだ。
純は明も大変だよなぁなどとつくづく思った。
しばらくすると明が戻ってきて一緒に豚カツを食べた。
その後純達はその宿の自慢の温泉とやらに向かった。
風呂場に入るとそこは天国のような場所だった。
まぁ風呂は自慢することだけのことはあるなぁとは思った。
その後は明達とトランプをした。
ババ抜きの結果は純はビリだった。
そしていつしか眠りに着いた。
━━次の日
朝は5時30分起きだ。
純達はダラダラと起きて6時から始まる朝練に向けて着替え始めた。
着替え終わると直ぐに玄関まで行った。
鈴木
「おっ、ちゃんと時間通りに起きてこられたな。」
純
「そりゃぁ僕は時間を守るスーパー選手ですから!」
明
「スーパー選手とか‥‥ダサっ。」
純
「ハハハ、まぁいいさ!」
まぁそんなこんなで朝練はジョグとストレッチで体を起こした。
体も動いてきたとこで宿舎に戻った。
その後朝食を食べていると、由香が目の前に現れた。
由香
「おはよ〜純!私ピーマン食べれないから食べてよ!」
純
「あ‥あぁ、でも野菜はちゃんと食べた方が‥‥」
由香
「‥‥分かったわ、私食べる」
そして見事に由香はピーマンを食べたのだった。
純
「食えるじゃん!」
由香
「まぁ我慢すればね!ところで私昨日の練習で筋肉痛になっちゃった‥‥純はどう?」
純
「俺もだよ、でもインハイに行くためにはこんくらいやらないとね!」
そして立て続けに
純
「そういやさぁ、由香もインハイ目指してるの?」
由香は突然の会話の展開に思わず飲んでいた水を吹いた。
そしてその水は純の目ん玉に命中!
由香
「ご‥‥ごめんなさい、突然のだったからつい‥‥」
純
「ぃや‥‥こっちは大丈夫‥‥」
由香
「‥‥私ね‥‥陸上始めたきっかけが、中学生の頃仲良かった友達に誘われて始めたの。その友達とはいつものように全国行こうねって言われてて‥‥でもその友達‥‥交通事故で死んじゃったの‥‥そのせいでインハイって言葉聞く度にその子のこと思い出して‥‥」
純
「インハイが恐いの?」
由香
「決してそうじゃないけど‥‥」
純
「じゃぁその子のためにもインハイ行かないとね!」
純は励ますように言った。
その瞬間由香は吹っ切れたかのようにピーマンをむさぼった。
由香
「純って優しいね!何だかほっとしちゃった!一緒にインハイ行こうね!」
このとき純には由香がキラキラしているように見えた。
そしてこの瞬間純の心に違和感を感じた。