表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゼロ  作者: ハッシー
25/62

第二十四話:合宿その一

ついに始まった合宿!しかし純の苦手なあの難関が行く手を阻む。

純は朝起きると今日から合宿なんだなぁという気持ちになった。


いつものように、トーストを口にくわえながら、小走りで学校へ向かう。


するといつものように由香が現れ、一緒に学校へ行った。


由香

「オハヨ!私昨日ワクワクして全然眠れなかったよぉ。」


「実は俺もあんまし眠れなかった。」


笑いを交えながら会話をし、やがて学校へついた。


そして学校にはすでにバスに乗っている部員のみんながいた。


鈴木部長

「おぃ、二人とも遅いぞ、何時だと思ってるんだ。」


二人は時間を見ると集合時間を5分程過ぎていた。


由香

「す、すいません!」


二人は直ぐにバスに乗った。


バスは直ぐに出発し、車内では寝るもの、音楽を聞くもの、トランプをするものもいた。


純は皆でトランプをしていた。


「ヨッシャー大富豪!」


まぁこんな感じのテンションで一行は合宿地についた。


バスを降りると、そこは純の住んでいる場所よりもかなり涼しかった。


「ここ空気ウマイし涼しいし最高だなぁ!」


「あぁ、もうヤバいな!」


鈴木

「よし、じゃぁまずは荷物を部屋に置いて、着替えてからここに集合だ。」


部長の一声で純はいよいよ合宿が始まるのだなぁと自覚した。


鈴木

「今日は競技場を使わない練習をする。まぁここの地形を利用しての練習をするからとりあえず俺に着いてこい。」


そう言って部長を先頭に一行は練習場所に向かった。


数分くらいして目的地に着いた。


だが、そこは純にとって最悪の場所だった。


「こ‥‥ここで練習するんですか?」


鈴木

「そうだ、ここの急な坂を登る練習だ、足下が砂で滑りやすいから十分注意しろよ。」


純は心の中であの頃の事を思い出した。


そう、土砂が崩れて生き埋めになったあの事件。


純はあの日以来、崖や急な坂といったいかにも危なっかしい場所が苦手になったのだ。


純がこの坂に怯えている事を一番最初に察したのは‥‥由香だった。


由香

「どうしたの?顔色悪いよ?」


「だ‥‥大丈夫‥‥だと思う」


純はいきなりめまいがした。


由香

「ちょっと純!顔色悪いよ!田中先生呼んでくるよ!」


由香はそう言って急いで先生を呼んできた。


田中先生

「どうしたかな葵?」


「実は‥‥」


純はあの日の事を全て話した(第十一話)


由香

「そんなことがあったなんて‥‥」


田中

「うむ‥‥やむを得んな。」


鈴木

「いけません先生、そんなことに怯えているようなら陸上をやっている資格は無いですよ、オラ!さっさと身支度しな。」


部長は冷たく言い放った。


「‥‥‥ゃる‥‥僕やるよ。こんなとこで挫折してたら明にも勝てない!」


由香

「純‥‥」


鈴木

「陸上、ぃや、スポーツにおいて妥協は許されない、お前にはそれが分かるな?」


「はい!」


由香

「じゃぁ早く練習しましょ!」


そして練習をして宿に帰った。


由香

「純はもう坂道恐怖症治ったの?」


「まだ不安はあるけどこんなところでつまずいてる場合じゃないしね。」


この時由香には純がキラキラしているように見えた。


そしてそれと同時に由香の心の中で何かがうごめいた‥‥

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ