第二十話:記録会3
純は自分の記録を見て驚く。そして明は‥‥
久住先輩も黙っちゃいない
「11”31」
純は自分のタイムを見てビックリした。まさかこんなに速いなんてね。
明が純のもとにより
明
「おつかれさん、俺にはまだ追い付かねぇなぁ、まぁ頑張れよ。おっと、この後は400mだ、じゃぁなぁ。」
明は手をふってどこへ行った。
純
「はて?明は100m出ないん予定だったのになんで出てるんだ?」
久住
「それはお前と勝負したかったからだよ。」
いきなりノッソリと現れた。
純
「久住先輩!」
久住
「あいつもバカだな、こんなやつをなんでライバル視してるんだか。」
純
「そうですね。」
久住
「ところでお前、リレーやってみたくないか?」
純
「リレー‥‥ですか?」
久住
「そう、4継(4×100m)リレーだ。」
純
「なんで僕が?」
久住
「なんでって足速いからに決まってるだろ!俺等はもう引退だから、明と純で抜けた分を埋めてもらおう思ってな。」
純
「なるほど、そういうことですね!合点承知です。」
久住
「ふっ、頼もしいな。」
そしてそうこうしているうちに、明の400mが始まった。
「位置について、ヨーイ、パーン」
明はおもいっきりスタブロを蹴った。
見たところ、序盤はあまりスピードを出していないみたいだ。
しかし、
久住
「バカモン、どうせ記録会なんだから最初から飛ばしてけ、ビビッテンじゃない。」
すると明はいきなりスピードを上げた。
どんどん加速していったが、ラスト100mはさすがにヘバッタみたいで、スピードが落ちていった。
しかし、なんとか1位でゴールした。
電光掲示板には
「51”89」
と表示された。
純は明のもとに駆け寄り、
純
「明お疲れ。なかなかいいタイムじゃん!」
と言った。しかし
久住
「お前は後半が悪い、そこさえ直せば、100mももっと良くなるぞ。」
明
「はい!」
久住先輩厳しいなぁと明は思ったが、それほど明に期待をしているんだなぁと思った。
この時純は自分も期待される人間になりたいと思った。