鬼滅の刃とアサルトリリィ アニメ化後の明暗はなぜ?
さて、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の最新の興行収入が29日に発表され、公開164日間で動員2830万人、興収390億円を記録したそうです。
この調子であればあと一か月ほどで、興収400億円突破しそうですね。
さすがにコミックスの最終巻も発売されてから、結構時間もたったことからか、コラボグッズは以前ほど見なくなりましたが。
ジャンプ連載時は打ち切り候補だったころもあってコミケなどでもアニメ化される以前ではほとんど見なかった作品だったりするのですがアニメ化によって大化けしたのはすごいですね。
それに比べるとずいぶんもったいないことをしてるよなと個人的に思うのが「アサルトリリィ」だったりします。
アサルトリリィは2005年に、当時アマチュア模型ディーラとして活動していた原作者である、尾花沢軒栄のオリジナル作品用の世界観としてスタートしたということですが、なるほどヱヴァンゲリヲンやガンパレードマーチっぽい世界の謎的な要素が多いのはそのせいかなと思ったりします。
そして2013年より1/12アクションドールシリーズ「アサルトリリィ」が発売され、2015年にノベライズ化、2016年に劇団である私立ルドビコ女学院とのコラボによる舞台が公演されました。
これらのユーザー層は主に女性で熱烈なファンはいるものの数は多くはなかったようですね。
それから「アサルトリリィプロジェクト」が2019年10月16日より、ブシロードが参画して始動します。
2020年1月にブシロード版舞台が公演、2020年2月に電ホビにて『真島百由の超兵器工房〜御台場女学校編』が連載開始、2020年7月8日に漫画アサルトリリィ League of Gardens -full bloom-が連載開始、2020年10月よりテレビアニメ『アサルトリリィ BOUQUET』が放送開始、2021年1月20日にスマートフォン向けゲーム『アサルトリリィ Last Bullet』の配信が開始とメディアミックス展開をかなり広げているのですが、どうもいまいちぱっとしないうえにドールや舞台、小説のファンにはアニメやソシャゲは評判悪いのですよね。
アニメは説明しなきゃいけないとこたくさんあるのに、肝心な部分はそっちのけでどうでもいいやり取りばかりが描かれてて、いろいろ端折りすぎで見どころがユリしかないのにその演出が古すぎる雑な脚本といわれてますし、ソシャゲも装備の強化に失敗すると能力が下がったりランダムで能力が上下する要素があるなどシステムが古いうえにPVPの団体戦がにアクティブユーザーが集まらず廃課金が札束での殴り合いをするのを眺めるだけみたいな感じですしね……。
まあ、仕方ないのでしょうけど、アサルトリリィのアニメとソシャゲはもうすこし何とかならなかったのかなぁと思います。
ですが、小説をアニメにするとどうしても省略されてしまう部分が多々出てくるのですよね。
んでこれってなんでなのかなと思ったのですが、ずっと前に書いたエッセイの任天堂スイッチはコア層とライト層の両方を取り込むことに成功したけど、ラノベはコア層の中のライト層にしか受けなくなってるというものに通じると思います。
鬼滅の刃は比較的ですが老若男女全体に受け入れられる内容で、アニメだけを見てもわからないことはあまりないのですが、アサルトリリィは舞台は宝塚のような舞台好き女性がメインでドールも同様に女性メイン、しかしアニメは百合豚の男性向けで女性には受けないないような上に、あらかじめ小説などを読んでいるか、ウエブで情報を調べないと専門用語が多すぎてちんぷんかんぷんという。
アニメをメディアミックスの宣伝媒体にするにしてもアサルトリリィは成功してるとは言えない気がしますので、メディアミックスは難しいよなと思います。