抜糸
手術から2週間で抜糸にとなりました。
子供の頃、何故かひと夏に二回腕を切って、縫合しました。その時の抜糸が、チクチクと痛かったのを思い出しました。またあんなに風に、チクチクと痛い思いをするのかぁと思いながら、診察の時間を待っていました。
「先生の診察の前にギプツをカットします。ですが看護師の手が空いていなので、しばらくお待ちください」との、病院事務の方のお言葉。いいですよ、総合病院で待たされるのは慣れていますから。その後しばらくして、看護師さんに呼ばれました。後をついていくと、ベットと机が置いてある物置のような部屋に入っていきます。ベットに座って説明が始まります。
「ちょっと音がうるさいでですけど、皮膚を切ることはありませんから」と言いながら、看護師さんは小型電ノコを回しながら手で刃を触れています。その言葉を信じて大人しくしていたのです。刃がギプツの下の綿に触れていく感覚。痛くなくても、気持ち悪いです。
「痛っ!」と悲鳴おあげて、足を引っ込めてしまいました。
「おかしいなぁ、痛くないはずなんですけど。ギプツが薄いから振動で痛く感じるんですかねぇ。血が出ていないから切れいないはずですけど。」と涼しい顔の看護師さん。そんなこと言ったって、痛いものは痛いのです。もうその後は、びくびくです。痛くないといわれても、痛い時には大騒ぎしました。万が一の時のための自己防衛です。
入り開いて綿を除いたギプツに再び入れて、包帯で固定して診察を待ちます。本当の地獄は、この後にあることも知らずに。
診察の番になり、診察室に入ります。ベットにうつぶせになって、先生が絆創膏をはぎます。
「傷はついてますねぇ。細菌も付いた気配はありませんねぇ」と言いながら、手術跡を触っています。
「先生、抜糸は?」と聞くと
「もう終わっています」と返ってきました。もしかして、傷を保護していた絆創膏をはいで抜糸終了ですか。それても気が付かないうちに、糸を抜かれていたのでしょうか。
ふくらはぎをもみながら、
「アキレス腱も効いてる」と言っています。治りかけのふくらはぎをもまれて、痛いんですけど。
「これからちょっと痛いですよぉ」と言いながら足首を曲げていきます。ギャー、痛いです。ベットの上で枕を抱えてうなり続けます。
「もしかして、この状態で固定するんですか」
「そうですよ」と、足を曲げ続けます。
「また切れません?」
「じっくり伸ばしているから大丈夫でしょ」とにこやかに先生が答えます。もしかして私が苦しんでるの楽しんでます?うなりつ続ける私のはお構いなしに、ギプツがまかれていきます。
「今まで縮んでいたアキレス腱を伸ばしたので痛いんです。本当は足を90度にしたかったのですがあまりにも痛がっていたので、まだ少し開いてます」ですって。
「この後、コンビニでキャストカバー買ってから、リハビリに行ってくださいねぇ」
リハビリ室で、体重の掛け方の指導を受けました。
「先生から、20キロ加重の指示が出ています。これからヘルスメーターに片足をかけて、20キロの感覚を覚えてけってください」ですって。先ずは、バーを使ってギプツの足に20キロだけ体重がかかるようにしながら歩きます。その後は、松葉付けを使って同じことをします。大体の感覚が身についたところで、階段の上り下りの練習をして終わりです。
帰ってきてから、左足が痛いこと痛いこと。何もやる気が起きず、帰る途中で買って来たスーパーのお惣菜を並べて、子供たちの夕飯は終わりです。自分はうなりながら、布団でふて寝していました。先生が、鎮痛剤を服用しればある程度効くかも、と言っていたのを思い出しました。子供たちの残りを少し食べて、鎮痛剤を飲んで布団にもぐってしまたのでした。




