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恐怖小説を読んでたらこんな体験をしてしまった。

作者: 神名代洸

7月に入り、暑さも手伝ってホラーものを好んで読むようになった。

「暑〜嫌だなー毎日こんなに暑いの。」

私は独り言を言いながら扇風機の前に陣取っていた。アイスクリームを食べながら本を取り出した。その本は恐怖小説で、今まさに怖い話の盛り上がってるところだ。

「おお〜こっわ。これはまずいは。こうくるなんて思わなかった。」

私は基本あらすじを読まないようにしている。ある程度ネタバレして興味がなくなってしまうからだ。だが、今回のは題名からして【闇夜の森】と書かれており、興味を持ちあらすじを読んでしまったが、どうしても読みたかったので思わず購入したのだ。

その小説は迷いの森に入ってしまった主人公の恐怖を物語にしており、何故入る事になったのか入った後どうなったのかを綴っており、最後はどんでん返しを味あわされた。

「ふぅ〜怖かったなぁ。でも私はこんな体験しないから怖くないね。」

などと独り言を言っていたら、ガタッと何かが落ちる音がした。

今部屋にいるのは私一人。

何かが音が出るなんてありえなかった。

よっこいしょと重い腰を上げ、音がしたであろう部屋へ歩いて行った。

写真たてが落ちていた。何故?

私は首をかしげ、写真たてを手に取った。

見てみたが特に変わったところはなかった。

元あった場所へ戻し、部屋を後にした。

元いた場所へ座り、本を開いた。そして続きを読み始めた。


ガタッ、今度もどこからか音が聞こえる。

音がした方へ行くとキッチンだった。包丁が一本落ちていたのだ。

二本並べてあったはず…。

何かがいるのかもしれないと不安になった。

何か武器になるものを探したが特になかったので、懐中電灯を手にした。その瞬間部屋の電気が消えた。

「えっ?マジ?」

私はブルッとした。一瞬寒気のようなものを感じたからだ。

それからは本を読むどころではなくなってしまった。まわりがきになる…。

サッと振り返るが誰もいない。

少しビビリ本を読むのを止めてしまった。

その時サッと何かが通り過ぎる気配を感じ、心臓がバクバクいっていた。なんだったのだろう…。

しかし電気がまだつかない…。

外を見ると赤々と付いている。じゃあ、なんで私の部屋だけ?

ブレーカーを見に行くが、全てオンになっていた。ドキドキが止まらない。

目の前に何かがいた。

壁越しに片手首だけ這いずるように動いている。

「きゃー!」

私は思わず叫んでしまった。それほどびっくりしたのだ。何故なら小説の中にも片手首だけ這いずるように動いて恐怖をあおっていた部分があったから。

慌てて部屋から逃げ出したが、どうしたらいいのかわからなかった。こんなに怖い体験をしたのは生まれて初めてだったから。


しばらくは怖い本が読めそうもない。

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