第8話 探さないでください②
探すから、、、だよ
「ねぇ〜マジで金ないんすけど〜」
「やっば〜残高3円ってウケる」
「なんかいいバイトない?」
「ん〜ないわ」
「ど〜しよ〜体でも売ってみる?」
「えーまじー?」
「うちならいけそうじゃね?」
「でも、やるんだよキモいクソジジイと」
「あぁ〜無理だわ」
女子高校生ギャルたちの品の無い気の抜けた会話が教室に響く昼休み。
「ねぇ!りかー!いいバイト無い?」
「バイト?え〜」
『急に言われてもそんな簡単に無いっての。めんどくせー』
「なくは無いけど〜めっちゃだるいよ」
「マジー!教えてくんね?」
私は、レンタル彼女のサイトを紹介した。
「新しく出来たらしくて募集中だって」
「えぇレン彼かーちょっとパス・・・ねぇ!えみりんりん!なんか無い?」
『はぁーマジでうっざ。違う畑のギャルのノリはきついは〜』と思いつつニコニコ対応していた。
私は別の界隈のギャルは好きではなかった。ちなみに私は、コンセプトカフェでバイトをしている。それを見越してか私にバイト先の相談をするクラスメイトがよく来る。でもそんなに私も知らないから、適当にレンタル彼女を勧めたり、メイドや巷で噂のSNSでのパパ活のサイトを適当に教えている。
「ねぇ!りかりんは今日バイト?」
「今日は、Pだよ」
「まだやってんの?危険じゃない?」
「いや、体の関係はNGって言ってるし基本ご飯食べてお話聞いてるだけ」
「そっか」
実は私自身もパパ活でお金を稼いでいる。バイト先で教えてもらってから、かなり割りの良いバイトになっている。
放課後、私は待ち合わせの場所にいき、今日のパパを待った。するとそこに来たのは、見るからに特徴のない普通の男性だった30代ぐらいだと思う。内心、レンタル彼女の気持ちで適当にかわいこぶって今日はやり過ごそうと思った。時間が進むにつれ、そんなに意識しなくても、変なこともされず。ただの良い人で終わった。私は、最後に、いつも通りの言葉をかける時
「あの、ちょっと良いですか?」
「なんですか?」
「こんなこと聞くと変だけど・・・」彼がポッケをゴソゴソし始めた。私は少し身構えた。
「この似顔絵見てください」男が一枚の絵を見せてきた。
「え?」
「この人ね、僕の姉ちゃんを殺した人なんだ」
「は?」
「こんな人ここら辺で見たことないかな?」私は正直不気味な似顔絵を見てこの人は関わってはいけない人だと思った。
「し、知らないです」
「そうだよね、なんかごめんね。もう大丈夫気にしないで」
「そ、そうですか。では、今日はここで」
私はお金をもらってその場から逃げるように去った。
次の日、その事をいつメンに話しひと盛り上がりになった。似顔絵があまりにも衝撃で自分なりに思い出しで描いてみた。すると「あ、これ知ってるよ!なんか昔、タイッターに流れた奴!」
「え?」
「覚えてないけど、それらしいのみたことある!」
私は、それを聞いてあの人の嘘なんだと安心した。ただの変なひとだった。そう信じると共に普通の見た目の人ほど危険と学べた事に次回から気をつけようと思った。
「その変な人名前なんだったの?」
「あー確か村上さん?」
「なんか名前も普通だね。逆に怖いね何もかも嘘ついてそうで」
「まぁ基本パパ活してる男なんて偽名だよ」
「そうなんだ」
「りかりん今日放課後遊ぼ!」
「いいよ!」
「とりまカラオケ集合で」
「オッケー」
そのあとは、みんなでカラオケそのあとはタピオカを飲んで1日は終わり自宅に帰った。すると、「ただいまー」「おかえり!」
「今日泊まりだからさ適当にやって」
「うっす」
「じゃあまた明日」母が夜勤に行き私は、テレビの電源をつけた。
すると母がさっきまで見ていたであろう番組が付き、ながらで画面を見つつ、スマホをいじってた。するとニュース速報が流れた。地震かと思い一度チラ見した。訃報の報道らしい。なんだとスマホに目を映すと、埼玉県戸田市の河川敷と流れ、家の近くという事に興味を引いた。
『遺体で発見されたのは、村上哲弥、29歳』
私はこの名前にピンときた。昨日のあの人?どういうこと?すかさずネットに顔写真がないか調べた。しかし一般人でしかも亡くなった人の写真なんか載っておらず私の勘違いと思い、気にすることをやめた。
翌朝、授業中、携帯電話がしきりにバイブレーションがなり気まずい中、授業をした。休み時間確認すると母からの連絡だった
「何?」
「あなた、警察が来てるわよ?」
「警察?なんで?」
「ちょっと今すぐ帰ってきなさい。学校には連絡したから」
「えぇ?そんな急に」
「良いわね家で待ってるから」電話が切れて教室に戻ると、「内山さん」先生がわたしを呼んだ。
「親からの連絡が来て今すぐ家に帰りなさい」
「は、はい」私は周りに見られながら帰りの支度をして自宅に向かった。
自宅に着くと、スーツを着た警察がおり、おとといについて話を聞かれた。私は、パパ活がバレたかと思い隠しながら、話をすると、村上哲弥の名前が出された。
防犯カメラに私と写っているところが撮影されており、そのあと遺体が発見されたということで関係性とその後の状況について聞きに来たらしい。私は、誤魔化しながらパパ活のことを話し、最後に変なことを聞かれて怪しかったということを話した。すると警察が、一枚の透明な袋を取り出し一枚の紙を見せた。そこには先日と同じ似顔絵が描かれていた。私は、その人の姉が殺されたということを話していたと伝えると、血相を変えて私の目を見て「もし、変な人に襲われたらすぐにこの電話番号に連絡して」私はうまく状況が読み込めずその日は何事もなく終わった。
それから何も気にすることなく日々を過ごしていたある日のバイト帰り、駅前で妙な視線と後ろを突いてくる人影を感じた。私は足早に自宅に向かった。すると足音がどんどん大きくそして速くなって近づく。命の危険を感じた私は猛ダッシュで走る。しかしカバンを掴まれ腕も掴まれ身動きが取れなくなった。咄嗟に私は大きな声を出した。するとたまたま男の人が私の声を聞いて助けてくれた。私を襲った男は、颯爽と逃げ、助かった私は、助けてくれた男性にお礼をした。気が動転し、さらに暗かったので顔をあまりはっきりと見えなかったが、その人の顔があの似顔絵の人に見えた感覚がした。私はすぐに目を伏せて速やかにその場から離れた。家につき、警察に電話しようか迷ったが、疲れていたのでそのまま寝てしまった。
目が覚めると昨日のことを忘れていた。襲われたことは覚えてるが、顔などが思い出せなくなっていた。私はそのことをいつメンに話した。
「それ有名なキモ爺じゃね?駅前にいる」
「キモ爺?」
「たまに駅前にさうろうろしてるの。そいつに襲われたんだよ」
「そうかな?」
「とりあえず警察に行ったほうがいいよ」
「うん、わかった」
その後私は、一部始終警察に話した。
すると警察が『また襲われるかもしれないから気をつけてください。我々も警戒しておきますから』と返答があり私は、怯えながら数日間過ごした。
ある日、街角インタビューをされた。その時、私は襲われた時のことを色々聞かされた。そのあと、お姉さんは、一枚の似顔絵を見せてきた。私は、この時全ての記憶が思い起こされた。頭がパニックになり過呼吸になり目の前が暗くなった。
目覚めると、病室のベッドだった。お母さんが横にいて私は何があったのか分からない状況だった。お母さんに何が起きたか聞き、特に影響もないとのことで即退院する事になった。そのあとは、当分の間、家にいる事にした。
ある日、インターホンがなり宅急便が届いた。私は受け取りに玄関に向かった。印鑑を用紙に押してる瞬間後頭部を思い切り殴られた。そしてあっという間に拘束され、目隠しをされて椅子に縛り付けられた。私は恐怖のあまり泣きながらなんども縄を解こうとした。
何時間経ったのだろうか、私は疲弊し切っていた。すると玄関が開く音とお母さんの声がした。
「ただいまー」私はその音が唯一の救いに思い声を絞り出し物音を立てた。
「りかー何してるのー?」
『んんん!』
「りか!?」
『んんん』するとドタドタ音だけが響き静かになった。
『んんん!んんん!んんん!』
私は何が起きたか分からない中もがき続けた。すると急に視界が明るくなり、ぼやけた視界に薄く赤黒い何かと鉄の匂いを感じた。
『んんんんんん!!』目の前ではナイフで刺された母の姿があった。私はもうパニックになって何が何だかわからなくなった。
『お母さん!』と叫びたいが猿轡のせいで呼ぶことができない。言葉を発せられないストレスもあり自我をどんどん失いそうになってきた。
『んんんん!』
すると、犯人は私にまた目隠しをされ体を縛られ何か袋のようなものに無理やり入れられた。
そして身動きが取れないまま、車に積まれた感覚と呼吸がしづらい恐怖、連れていかれる恐怖で頭がおかしくなりそうだった。車に揺られてついに止まり持ち上げられ袋から出されて、目隠しを外された。目の前には、あの似顔絵の男がいた。そしてあの時、助けてくれた人だった。私はそれを見て、絶望を感じた。周りを見るとどこかの屋上だった。男は、私の縄をほどき、猿轡もとり、私をビルのはじに追いやった。
「僕のことを探した?」
訳のわからないことを言ってきた。
「探してない!」泣き喚きながら答えた。
「探してたでしょ?」
「意味わかんない!助けて!」
「なんだ・・・」
すると私の背中を押し私は、ビルから落下した。地面に落下した瞬間身体中が押し潰される感覚と冷たい痛み息ができない圧迫感、が一気に押し寄せた。痛みは感じなかったが意識がどんどん遠のくのはわかった。
「僕は悪くない、僕は悪くない、悪いのは山口、全て山口のせいだ。すすすススははっははっははは」
その後、『内山りか』の父が家の惨状を目撃し警察に通報。父親は、あまりの衝撃に精神を病み精神病院に行く事になった。
この物語はフィクションです。




